書き捨て中

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「クロスッ!」  俺はクロスを握るとそのまま奴に向かい走り出す。 「ーー(代用)そんな下級武器で私が倒せるとでも……?」  俺は奴の出す黒いレーザーをかわすと、そのまま走り抜けた。  だが、俺はクロスの先が見えないことに気づく。 「ーー上宮陽次だったかな? まあ……所詮は人間、人間の攻撃です。私に通用するはずがありません」  すると奴は赤い魔法陣を自分の前に映し出した。 「……本気で殺して差し上げましょう」  その瞬間、俺の手足、胴体に激痛が走った。 「ーーっ!」  何だこれは……! ガラス片のようなもの……? 「……死ね」  その瞬間、俺を黒い光が包み込んだ。  まずい、息ができない……体の至るところが切り刻まれていく……俺、死んだ。  もう無理……そう思った時のことだ。 「ーークソガキ。死ぬことだけで一生懸命かよ、つまんねぇ……」  俺の前にいたのは、見間違うはずもない。あの男だ。  ーーエイラ•セッドレス。 「オラッ、続きだ。始めんぞ、姐貴のためだ」 「……久しいですね。エイラさん。悪魔にして人間。愚か。実に愚かですわ……あなたも死にたいのですか?」  女は手から鋭い黒い刃を具現化させると、その切先を俺たちに向ける。 「あ? 死にたいだぁ? いつそんなこと言った? へへ、いいぜ、どっちが朽ちるか勝負だ!」  腕を剣にして構えるエイラを前に俺はただ座り込んでいた。  俺は……何をしているんだ…… 「のけ、エイラ」  いつの間にか俺はエイラを押しのけていた。 「……あ? ふざけんなよ、俺の心配とか同情とかいらねぇ……!」  ボロボロになったエイラは立っているだけで精一杯だった。 「……どうしたのですか? どちらにせよ死ぬのは同じ。両方ね」 「エイラ……力を貸してくれ」 「意味分からねぇよ。どうしろってんだよ」  俺は目を瞑りエイラの手を握る。 「……は?」 「ーースキルコンバート……エイラ・セッドレス!」  俺の腕は剣。エイラの身体変化の能力だ。 「スキルコンバート!? おい、テメェ、何をした! 人間かよテメェ!」  俺は夜の町の中、空を飛んだ。いや、正確に言うと『跳んだ』、というべきか。  その高さから急降下する。刃先は奴に向いていた。 「人間というものは不可解ですね……それとも人間ではないのですかね……? どうしても捻り潰したくなる……!  エレス・ブレイク!!」  青い雷球……! 何度も見てきた技能だ! 「スキルクローズ、エイラ・セッドレス! スキルチェンジ、マイナスグラビティ!!」  喰らってくれ! 俺の本気! 「な、何!? 私の雷球が……!? お、落ちて……!!」  マイナスグラビティは重力を一瞬だけ逆に作用させる技。落ちるものは上昇、上るものは落下。  信詠(シンエイ)から盗んだ重力のグリモアを読んで一番簡単だったもの。  俺が着地したときに、奴がいたところは煙でいっぱいいっぱいだった。 「……やったか?」 「いや、まだだクソガキ!! 上だ!! 上にいる!」  まずい、避けきれるか!? 「死ねっ! ハンドサイス!!」  俺の頭の上には巨大な鎌があった。  避けれない、無理……か。  俺は走馬灯が走る中、サッカーを見た。  体に染み付いていたあの決勝戦…… 『陽次ィィッ! 頼んだ!』  頭は確実にクリアされる……  どうすればどうすればどうすれば……!? 「うおおおおおおおおおおおっ!!」  俺の頭でっかちは地面スレスレに、俺の足は月に届く程に高く…… 「なっ!? いくらなんでも……それは!!」  奴の腹に、俺の足は直撃していた。 「うっ……はっ!!」  虚空に舞う鎌とレージャ・イルバスク。  そのまま彼女は背中を地面に叩きつけられた。

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