アンパンマン クロニクル

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「……さて。完成かな」  一人の老人はそう呟くと、一人で甲高く笑った。邪悪で、理解不能なその笑みで。 「バイキンマン! やめるんだ!!」  アンパンマンは、はるか上空からバイキンマンのシップに急降下し、その力でバイキンマンシップに大打撃を与えた。  バイキンマンシップは強烈なパンチを受け、そのまま地面に叩きつけられた。するとバイキンマンシップはたちまち炎上し、バイキンマンが命からがら脱出してきた。 「……アンパンマンッ! おのれ俺様をこんな目に合わせやがって!」 「……なんだ? お前が俺を倒せるとでも言うのか?」  その瞬間、二人のノーガードの殴り合いが始まった。  数時間後、立っていたのはアンパンマンだった。 「……はあ、はぁ……なかなかの戦いだった……」  地面に寝そべったバイキンマンは吐血しながらもにこりと笑い、「いい勝負だった」と言いながらアンパンマンに握手を求めた。 「……ふっ」  アンパンマンは能面の笑みで返すと、その握手に応じ、男同士、ガッチリと握り合った。  バイキンマンとひたすら戦う、そんな日々が続くと、アンパンマンはずっと信じていた。  パン工場に帰ると、そこには食パンマン、カレーパンマンが椅子に腰掛けながら何やら深い話を繰り広げていた。 「……どうしたんだ? 二人共」  すると、食パンマンが頭を抱えながら一枚の紙きれをアンパンマンに差し出した。 「……アンパンマン。すまない、僕のせいで」  そこには、『ジャムとバタ子は我が持っていく。返して欲しければ明日の夜、仲間を引き連れ街外れの暗黒城まで来い カオス ネクロファテスマン』と書かれていた。 「お前のせいだけじゃない!」  カレーパンマンが食パンマンをフォローする。  すると、アンパンマンはたちまち怒りを現にした。 「……お前ら……助けに行けばいいだけだ!!」  そして、男三人は約束を破りながらもパン工場を後にした。 [[アンパンマン クロニクル2]]

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