そっとプロジェクト@Wiki
他力本願―仕事で負けない7つの力
最終更新:
sotto_project
-
view
目次
他力本願―仕事で負けない7つの力
目次
- プロローグ なぜ「今」、この映画を監督するのか?
- 乗り気になれなかった映画の企画
- 観客の目で企画を洗いなおす
- 『イノセンス』で「監督・押井守」の第一ステージが終了した
- 青春という苦行をそのまま描く
- 仕事の本質とは何か
- 「時間」を支配できることこそ映画作りの醍醐味
- 奥行きのある「世界」が、画面の外にある物語まで語る
- 生の時間を失った日本の若者たちへ
- 第1章 対話力―「企画会議」でしゃべり倒して、作品の世界観を創り上げる。
- 世に問う価値がある作品かを見極める
- 独りよがりな企画は失敗する
- 旅館にこもってしゃべり倒す「こもり」
- アイデアを出せる人間が貴重だ
- 殺し合うことでしか決着のつかない恋愛
- 『春の雪』に見つけた恋愛の本質
- 長期にわたるアニメーション制作の難しさ
- 志なくして映画は制作できない
- 正論を吐いて正しい道を進む
- 第2章 妄想力―「ロケハン」でリアルな風景を肉体に刻み、画面の中に空気を生み出す。
- アニメーションにロケハンが必要だという理由
- 高度成長期をいつまでも引きずるアニメーション
- 描写力の不足が記号化を生んだ
- 通勤路でロケハンを敢行
- リアリズムはなぜ必要なのか?
- 現実のさらに先を見る視線が必要だ
- 写真家の内面に迫る写真集の効用
- 宮崎駿監督と訪れたアイルランド
- 空気の違いを表現してこそ伝わるもの
- アイルランドの空に流れる生死観
- 戦闘機のコックピットの閉塞感を感じたい
- スタッフとコミュニケーションを取る機会
- 他人とかかわるから仕事は楽しい
- 第3章 構築力―肉体と小道具の細部までの設定が、「キャラクター」の性格と人生を描く。
- 絵を動かすことで生まれるリアリティー
- 従来のアニメーションの表現形式から逃れるには
- 役者の身体表現に敵わないアニメーションのキャラクター
- 膨大な情報を使って「人間」を表現する
- 普通の映画とは違う制作手順を踏む
- 舞台の街が、登場人物を描き変える
- 神話世界を元に作品空間を創出する
- アニメーション監督だけに許される全能感
- 第4章 意識力―偶然は起こらないアニメーション。すべて意図的に「演出」する。
- 映画は冒頭の十五分が勝負
- 日常描写と長回しで世界観を構築する
- アニメーションはどの程度リアルであるべきか
- 前半と後半で買えたドラマの進行速度
- 欠かせなかったタバコという小道具
- キャラクターの表情でシーンの意味を強化する
- アニメーションの新しい表現方法
- 人間が止まっているという「演技」
- 意識的に構築されるアニメーションの世界
- 第5章 提示力―「音響」は雄弁に、作品の本質を語る。
- 映画における「音」の重要性と効率性
- すべてが超ど級の音響スタジオ「スカイウォーカー・サウンド」
- 心象表現のために「音」を使う
- 監督にあらゆる可能性が提示される米国流
- 使われなかったコップこそが重要
- 選択肢の幅を追求するシステムは日本ではありえない
- 人材と技術を使いこなせ
- 音から思いついた場面もある
- 毎日の仕事を訓練の場に変える
- 退屈な仕事を楽しみに変える努力
- 第6章 同胞力―「音楽」が映像と融合した時、作品はより輝く。
- 映像ができてから音楽を生み出す
- 映画の本質は細部の作業にこそ宿る
- 第7章 選択力―悩み抜いた果てに出会った、運命的な「声」。
- 女性が子供の声を演じる、アニメーションの奇異
- 映画には、キャラクターの声に慣れる時間がない
- 大物俳優が声優に起用される理由
- 声優たちとキャラクターを作る喜び
- なのになぜ、俳優を起用したのか?
- 困難を極めた主演女優探し
- 強烈なキャラクターを演じる女優の条件
- 仕事の成否は人間性が決める
- エピローグ 「痛み」だらけの人生だった。
- 戦争の残り香の中で僕は育った
- 空想の中で一人遊んだ子供時代
- 私立探偵だった父
- 働き者でハイカラだった母
- 楽しみだった母の家出
- 中学受験を目指し、猛勉強させられる
- SFにはまった中学時代
- 高校で学生運動に目覚める
- 確信的にウソをつくようになる
- 大菩薩峠に軟禁された高校最後の夏
- 再び、ただの落ちこぼれに戻る
- 大学受験に合格するという不条理
- 映画に生きる根拠を見出す
- 学ぶことが多かった教育実習
- すべては映画のために捧げられる
- 突然、恋に落ちる
- 失敗続きの就職活動
- すべて自分でこなした番組制作
- 職場交換をして、暇な仕事に再就職
- 原書の出し忘れで教師を断念
- アニメーション会社との出会い
- 就職三週間で本番のコンテを任される
- すれ違い始めた奥さんとの仲
- いじめられながら仕事を覚える
- 憧れの演出家を追いかけて転職
- 大失敗だった監督第一作
- 映画にかける思いを表現できぬもどかしさ
- 出産した奥さんを置いて家を出る
- 今度こそ、自分の作りたい作品を作る
- 現実より真実を語る「虚構」
- 完全に仕事が無くなった三年間
- 自分が育った街を映画で描くというひらめき
- 全精力を費やした『イノセンス』
- 大人になった娘との再会
- 今の自分が若者に語れること