緑√

87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2008/01/26(土) 15:30:52.82 ID:tV5AQuY0
「緑√」
「…眩しい」
シャッとカーテンを開けて目を細めるのは
薄緑の髪をした少女
「ん…」
窓から広がり部屋を照らす日の光に呻くような声を漏らす男
布団を頭の上まで引っ張りあげてもぞもぞと動く
「…赤、もう朝だよ?そろそろ起きないと…」
諭すように少女は男に声をかけるが男はやはり布団が蠢くだけで起きる気配はない
「もう…せっかく二人部屋もらっても、ちゃんとしなくちゃ戻されちゃうよ?」
「うん、…おはよう緑、いい天気みたいだね」
少女は寝ぼすけの男に頭を振って食器棚から青白い液体をコップに注ぐ
「赤、これを飲んで」
食器棚の瓶に入っていたはずの液体はなぜか、ひんやりとした冷気を放って
早くも陶器のコップに水滴がつき始める
手渡された男は、その怪しさ大爆発の液体を何の疑いも無く飲み干した
それは開き直りの潔さではなく、信頼からの行動であるのは傍から見ても明らか
「…う~ん、昨日のほうが喉ごしさわやか?」
若干悩むようにしてから男は言って、マグカップを返す
少女は眉間にしわを寄せてそれを受け取る
「おかしいな…、まぁいいかありがとう赤」
「なにいってるんだよ緑、味はともかく効果はばっちり、今日も元気溌剌だ!」
両腕をぶんぶん振ってアピールするのを見て、微笑を受かべる少女…否、緑
「でも、どうせなら作ったものをおいしく飲んで欲しい…」
一瞬呆けてから赤は、振り回していた腕で緑を抱きすくめる
「緑が作ったんだろ?それだけでどんな甘露より甘いさ」
「…ねぇ赤」
「ん?」
「おはようのキス…」
「わかった」





「はいはーい!そこまでそこまで!」
後数センチ、その距離で部屋の入り口から怒声とも取れる大声
「黄!?」
「ちょっと位遅れるのは大目に見ようと思ったけど、やりすぎー!遅れすぎー!」
「わかったよ今行く、緑、また今夜な」
「うん」
「二人とも早くしろっ!」

『はいはい』

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最終更新:2009年01月10日 17:19
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