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書:久遠アリス



「ハプ、ありがと。それじゃ又、ね」
用が済みもう、此処に居る理由は無くなったからか、サクはひらりと制服を翻し、自室へ戻ろうと足を進めた。
久遠は先程の手紙について聞きたかったけれども、己には関係の無い事だろうと抑え少々ぎこちなくも別れの挨拶返し、扉を閉めた。


「ねえはっぷっぷー」
「ちょ、やめてよ!」
「さっきのアレって、何なの? 聞かないでおこうとは思ってたのだけれど、やっぱ気になるから、差し支えなければ教えて頂きたいのだが」
久遠は、ハプの短い黒髪に己の指を絡ませつつ、ある程度控えめに聞いた。
人の性格とは、好奇心と興味は抑えられない、というものだ。
ハプはうー、だのあー、だのよく分からないというか分かりたくはない奇声を発しつつ、眉を顰めあちらこちら、と目を泳がせた。
それ程までに言い難い話なのだろうか。
あのサク先輩が態々此処まで来るというのならば、余程の理由が在るのではなかろうか。そして、手紙の相手は一体……。
そこまで思考を巡らせた所で、ハプにしては運良く久遠にしては運悪く、ルームメイトであるムハサが扉を開けた。
「あ、ただいま。もうそろそろ消灯の時間だよ、二人共」
寝ないの?と続ける彼女に、久遠は消灯時間という厄介な敵に内心舌打ちしつつも、仕方なく己のベッドへと戻った。
又、今度聞けばいいのだから、と。