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4話 女っていうのはとてもややこしい


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 カポーン。
 さて、風呂だ。
 ここ、「鷹野荘04」はボロアパートの癖に男女別々に浴槽が設けられている。
 そして浴槽は2人くらい、無理をすれば3人入れる様な大きさだ。そもそもは繁盛していて、部屋も満室だったらしく、でかく作られている。しかしシャワーはない。代わりに給湯器は付いている。しかしシャワーはない。ということだったのだが、シャワーを昨日新しく設置した。女風呂のみ。
 この貧乏ボロアパートにはそんな金は無かったのだが、鵺が例の水商売のような事を鴉が無理やりして、貰った金で設置した。というか本当に貰っていたのか。まあその金でシャワーを設置した。女風呂のみ。
 まあ男性陣は俺ともう一人しかいないのでたいして気にはしていない。女風呂の水道代が増えるだけだろう。
 ちなみに風呂とトイレはもともとは俺が管理人兼大家になる前は、うちの家が水道代を払っていたらしく、家賃だけだったのだが、俺が就いてからは家賃と別に徴収することになってしまっている。ぶっちゃけ申し訳ないと思っている。支払いの請求は家賃と一緒に行うので大した手間は掛ってはいない。
 まあ俺は風呂に入っている。
 時間は午前11時で、毎日男女の風呂を掃除するので、午後になったら掃除を行う事にしている。つまり俺が上がったら掃除を開始するわけだ。
 それまではのんびりと湯に浸かる。いい湯だな~。
 という感じで風呂をあがり、そのまま男風呂の掃除を終え、女風呂の掃除にかろうとしたのだが、使用中という札が掛かっている。こんな日が昇りきった時間に誰かいるのか?
「おーい、誰かいんのか?」
 しかし返事はない。そして強くノックもしたが返事もないので、鍵を開けて洗面所に入る。洗面所には服が散らかってるので誰かはいるようだ。
「誰か知らんが大丈夫か?」
 それでも返事はない。まさかとは思い、不本意ながら風呂場に入ると、寝ていた。そりゃもう大口開けてぐっすりと。
「千羽鶴、起きろー」
 そう言うと寝ていた女はやっと起きて、目を開かせた。
「ミミズなんで女湯入ってきてんの?」
「12時過ぎたんだよ」
 男が入ってきてもたいして微動だしない女は、掃除の時間だったことに気付いたようだ。
「起きたならさっさと上がってくれ、掃除すっから」
「うーい」
 そういうと俺は上がるまで庭掃除でもするとしよう。
 庭掃除といっても2階の廊下に砂埃が溜まっているくらいで、ほとんど適当にやって終わるので、まあ風呂上がるまでは時間をさける。
 はずだった。
「おい、何でまた寝てんだよ」
 この女また風呂で寝ていやがった。
 そして紹介もしておこう。
 名前は千代鶴フラミンゴ、フリーター。あだ名は「千羽鶴」、或いは「鶴」のみだったり。歳は永遠の17歳というメイドさんと同じボケをかましているが、 17歳と72ヶ月で23歳だ。そして彼氏を作ってはすぐに無くしてしまうような女だ。顔もいいし料理もうまけりゃ元気もあるのだが、原因は性格で喧嘩したときでも容赦なく殴ったりするためで、男よりも強い。その為に少し焦っていたりするのだが、俺にも最初近づいてきたが、一発KOされて、挙句の果てには「根性無し」と言われたり散々だ。そして俺を除いた住人の中で一番の最年長だ。
 まあこんな説明をしているのにも拘らず起きようともしない。ここで普通なら無理やり起こすのだが、無理に起こすと返り討ちにあうから怖い。つかこれ寝てなくね?もしかしてのぼせてるんじゃ……。そう思い一気に浴槽から引き摺り出す。予感は当たったようで千羽鶴はのぼせていた。
 とりあえず適当に洗面所まで運び、体を拭いて服を着せ、俺の部屋まで運ぶ。ちなみに千羽鶴の部屋は2階なので、面倒なので俺の部屋に運ぶ。
 それから数分するとやっと目を開かせた。
「あー、ここどこ?」
「俺の部屋」
「何で私ミミズの部屋いんの?」
「のぼせてたから」
「何で私服着てんの?」
「着せたから」
「何かいやらしい事した?」
「すると思うか」
「ごめんねー、あの後見事に出るタイミング失っちゃってさー。いやもうなんていうか、風呂は最高だよ風呂は」
「それはわかってはいるが、のぼせるまで入ってんなよ」
 ちなみに千羽鶴がのぼせたのは俺が来てから2回目で、1回目は鴉さんが発見したのだが、千羽鶴がのぼせるのは何度かあるらしい。ぶっちゃけ迷惑だ。しかし死人を出すわけにもいかないので、面倒は見なければならない。
「とりあえず部屋帰るわ。ありがとね」
「もうのぼせんなよ」
 そして千羽鶴は自分の部屋に帰って行った。

 この後服を着せた時に裸を見ただろという、止むを得ない状況に対し因縁をつけて来て、殴りかかってきたというのはもう思い出したくもない。