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黄昏夢幻 Ⅲ


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         ―課題提出日まであと10日、課題進行率16%―


 死んだ。これは死んだぞ。軽い気持ちで計算してみた俺が馬鹿だった。
 とりあえず、終わってない課題。時事についての作文、地歴ワーク全部、生物のレポート全部、天文学の観測レポート全部、その他諸々。

「……やべぇ」

 作文云々はともかく、観測レポートは2週間以上が条件だから死んだ。あれだ、今日から提出前日までの結果を使って予測して書いてやろうか。いやしかし、さすがにバレるな。
 瑠奈はどれぐらい終わってるのか。あいつは頭いいしこういうのはがんばる奴だからなぁ……。差を想像するとげんなりした。

「とりあえず、少しくらい終わらせねぇと」

 地歴のワークを呼び出して、パネルに指を走らせる。よし、1ページ終わり。2ページ目っと……











 結果。

「駄目だあああっ!」

 6ページで撃沈。

「駄目だ、俺こういうの集中できねぇ……!」

 ベッドに飛び込む。バッと寝返りをうつ……というか転がると、二の腕が何かの角に当たった。

「いって……」

 取り上げると、あの小説だった。そういや結局読むのやめたんだよなぁ……飽きて。やっぱり俺に読書は向いてない。
 仰向けのままパラパラとページをめくっていたら、何かが落ちてきた。あの女性のしおりだ。

「あ、しまっ……」

 パシッ、と空中でつかむ。一瞬折ってしまったかとひやりとしたが、どこも折れてなかったので安堵した。

「ん?」

 手に何か、黒いものが挟まっている。ゴミか?
 上体を起こして手を開くと、それは挟まっているのではなく、書かれていた。

「21日、《M-05》……」

 この家から十数分行った地区の呼称だ。もしかして何かのメモだったのだろうか? でも今時ペンなんて希少だし、そもそも画面を出してメモるほうが早いわけで……あれ?




 考えてもどうにもならないので、行ってみることにした。21日は明日だ。