一滴の涙・・・・それは、世界の悲しみ。
「ダルテ・・・。どうして、世界は争いをやめないのだろう?」
エーテルはダルテに言った。
「それは、世界がまだ人々の悲しみを知らないから、意地悪をしているんだよ。」
エーテルは涙を流しながら叫んだ。
「でも、おかしいよ!皆、同じ人なのに!同じなのに・・・。」
エーテルの涙は頬を伝って、水滴になって落ちた。
地面に落ちた時、曇っていた空から雨粒が落ちた。
「同じ種類でも、同じ人でも、個性があって皆違う。だから、
互いを理解することが難しいんだよ。」
ダルテの声がエーテルにとってはまだ、理解できなかったかもしれない。
いずれ、彼女は解るであろう。
ダルテの髪を雨粒が濡らす。
まるで、人々の嘆きのように。
いつか、エーテルの一粒の涙が、世界を変えられるとダルテは信じていた。
だから、エーテルはダルテの傍にいる。
やがて、エーテルが玉座につくまでダルテは見守る。
それが、自分の使命。
そして、世界の一滴の涙を守るものとしての役目だから。
きっと、少女は涙を糧にして、
前に進むだろう。
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