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古の大林に入る前に
近くの町にある宿で数日なにもせず二人で過ごした


「なぁ、吉祥ー…」

「…あ?」

「アイツ、人間捨てたんだな」


読んでいた本を閉じ、吉祥は空を見上げた


「あの時、既に夜叉のなりかけだった…倒した時に人間の部分を失った…それと同時に夜叉として復活した、そう考えるのが妥当だ」

「だよなー」


それっきり何も話さなくなり
吉祥の煙草の香りと何事もなく広がる空を
静かに感じていた


------。

二、三日滞在したのち宿を出て
妖怪の巣、もとい古の大林へ
入る事になった

結界をどうするか悩む前に腕を入れたらすんなり
中に溶け込んで行った…

そりゃ、平安からの結界だから外からだったらいくらでも行けるって事ね…


「あー…俺ここでぶっ飛びそう…」

「骨すら残らなくてもいいなら俺は止めないぞ」

「…冗談」


意識が飛びそうなほど強い妖気
紅蓮と睡蓮がカタカタと揺れている
あちこちから感じる気配と視線


「…全部、妖怪…?」

「と言うより、『元』人間ってところだろ」


笑えねぇな…
確かにそれらしい奴らばっかりだ
俺達を警戒してるからか、近づいて来ない


「要は、多分…最奥にいる」

「フツーに遠いなー…」


背後から来た奴らを襲ってくる奴らを
斬りながら薄暗い森を進む

見上げれば闇、ここに入る前は晴れ渡った快晴


「夜…なのか?」

「妖怪に昼は不要だからな」


怪しく光る青白い月
ふと目の前を進む気配が変わった
明らかに吉祥じゃないそれを叩き斬り小走りに先を行けば
同じく俺になりすました妖怪を斬る吉祥

それを数度繰り返し、前後からの妖怪を斬り
気づけば開けた場所に出ていた
大きな満月を背に巨石に座る
一つの影
長い金髪を靡かた、懐かしい気配


「…久しぶりだね、吉祥」


あの日から変わってない


「かなめ…」


それが無性に恐くて


「穏も元気だった?」


懐かしくて…


「月夜叉の討伐隊の登場だぜ」

「ははっ、やれるかな…ねぇ、二人とも」


壊したくなった




【回想なんかしてらんない】