さーて…これどうするよ
俺一人ってキツくないっすか
--------。
要の動きなら道場やらで熟知はしてるが
目の前にいるのは夜叉もどき…
それと気を失ってる吉祥
え、俺って不利じゃねぇ?!
「ねぇ、穏…そろそろ穏の体…ぼろぼろなんじゃない?」
「あー…ほっとけ」
紅蓮の力に徐々に、浸食されてるのは感じているが構ってる暇がない。
早く片付けねぇといろいろマズい事が多い
「…早くその妖刀に取り込まれちゃえばいいのに」
容赦ない斬劇をよけて、返して、よけて、返して…
あー…もう!首飛ばすぞ!!チクショウ!!
だが、体制を崩した瞬間を要に狙われ肩を貫かれ、そのまま壁に押しつけられた
「い゛っ…俺の体に傷つけてんじゃねーよ…」
「半分取り込まれてるクセに…どっちにしろ、左手は使い物になってないよね…」
間近で見ればますます人間から離れてきてる
「吉祥は俺が連れてくから安心してよ」
「出来るかアホ」
ふと視線を要の後ろに向ければ睡蓮を矢にして、弓を構えた吉祥が立っていた
『要…ゴメン』
そう聴こえた気がした
放った睡蓮は一直線に要の心臓を貫き、俺の体スレスレで要の体に留まった
「あっ…っ…お、ん…俺、し、ぬ…?」
「まだ人間やってんだったらそれが正解だ…」
「そっ、か…ははっ…そうだよ…ね」
ゆっくり倒れた要の後に吉祥の泣き顔が見えた
肩を貫いた刀を抜き、要から睡蓮を抜き
吉祥の肩を抱いて、そっと満松屋を去った
後日、奉行所の奴らが満松屋との関係なんたらで
取り調べに来たが機嫌の悪い吉祥により追い返されてた
「肩は平気か…?」
「傷も塞がってきたから問題ねぇよ」
俺の肩の包帯を替えながら吉祥はため息をついた
「もう、要はいねぇんだ」
「…あぁ」
静かに、静かに時が過ぎるのを
二人で祈った
【後味悪い解決】
atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!
最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!