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風が、月が、涙が…

揺れる

-------。

要の事を吉祥に報告し、急いで満松屋に向かった


「っ…!」

「ひでぇ…匂いだ」


店の周囲を満たすような血臭
生き物が死んだ時のあの独特の匂い…


「まだ奉行所の奴らはきてねぇな…」

「穏、要を探すぞ」


俺を置き去りにして一人、中に入っていった吉祥
暗がりの中、数回だけ来た事のある店を進んだ


「吉祥…人の気配がしねぇ」

「そうか…なんでまた…」


人の気配を探るが店の中には生き物の気配すらない
ため息をついて、先に進む吉祥を追った

庭が見える廊下に出た瞬間
さっきまで全く感じることが出来なかった気配が現れた


「吉祥、進むな…」

「穏…?」

「誰かいる…」


紅蓮に手をかけ、腰を落とす
吉祥も持ってきていた睡蓮を構えた
確かにいる…デカい庭石の上に…
雲に覆われていた月が顔を出した時
心臓が止まるかと思った


「笑えねぇ…冗談はよせ…」

「かな、め…」

「よぉ、久しぶりだな」


月明かりの中浮かび上がったのは輝く金糸の髪に
血で赤黒く染まった着物を纏い、ドスを持って
優しくも冷酷な笑みを浮かべる要がいた


「…てめぇか」

「ねぇ、穏…お前と戦って以来だよ。あんなにゾクゾクしたの…!穏、もっかい遊んでよ!」


人間離れした動きで突っ込んできた要を刀で防ぎ
姿を見てから動かなくなった吉祥を突き飛ばした


「俺の吉祥なんだから大事にしてよ…ね」

「るせぇ…あのまんまだったら俺と一緒に串刺しだったっつーの!」


要をなんとか押し返し間合いを取った。なんつーバカ力…
くっそ…まだ痺れてやがる…


「今、俺ね最高に気持ちいいんだ…」


一人ニヤリと笑う要がどうにも人から離れた奴に見えて仕方ない

例えるなら…『夜叉』
あながち間違いないだろう…
何があったかしらねぇが…夜叉のなりかけてってところか

もう一度突っ込んで来た要を斬りつける…のはいいが
カウンターで顔面に思いっきり蹴りを食らった


「いってー…」


顔をおさえ、もがく
いてぇ!アイツ本気で蹴りやがった!
つーか斬ったのに平然と立ってんじゃねぇ!!


気を失ってる吉祥を眺めて
ゆっくりと近づいてくる要をみて

…人生最大のピンチ…?



【状況→絶賛大ピンチ】