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俺たち4人がバラバラだった時から

この事が決まっていたように

歯車が動き出す

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十数年前、俺たちが出会ったあの日


「若君!お待ちくだされ!帝がお待ちですぞ!」

「うっせーな…親父なんか知るかよ!俺を追いかける暇があったら仕事しろ!!」


宮中の暇さと力を失った親父に呆れ、俺は江戸に来ていた
京から出て見た世界は俺の知らない世界で

楽しくてフラフラしてたら、江戸で親父の回し者に見事に見つかった
長家の路地を走り、逃げ切ろうと全速力で走ってたら角で誰かにぶつかった


「っ…!!」

「っと…大丈夫か!?」

「あぁ…平気だ。…追われてるのか?」

「野暮な事でな…って…」

『若君が居たぞー!!』

「やべっ…」

「…こっちだ、付いて来い」


手を引かれ、一際デカい屋敷に連れ込まれた


「おっ、おい…」

「俺の家だ、安心しろ」


中に入ってすぐに奥の部屋に
投げ込まれた


「大人しくしてろ」


そう言われ襖が閉まると同時に何故だか、全身の力が抜けた
開け放たれた窓から色付いた紅葉と共に和らいだ風が吹き込んで来た

しばらくして、さっきの奴が戻って来た
改めて見れば、年は大方俺と一緒。鶯色の上質な着物を
纏い銀の瞳を細め俺を見ていた

「貴様の追っ手は撒いた…」

「あ、あぁ…わりぃ」

「何奴だ、貴様は」


ゾワリと肌を撫でる威圧感
コイツ…ただもんじゃねぇ…


「さっきの追っ手、宮中の、それも帝直属の奴らだ。何故、帝直属の奴らが貴様を追っている」


コイツに隠しても意味はない
そしてこの屋敷、大商人の本家か…


「助けて頂いたこと、有り難く…我は…諏雅宮上皇、嫡子…名を穏、姓を桐生。家を捨てこの江戸に参った次第」

「…あの諏雅宮上皇の…」


ポツリと呟き俺を凝視している
コイツもか…と思っていると
ふと視線を外し、ため息を付いた


「津神屋、秋百合家次期当主…秋百合吉祥だ。行く場所がないならここにいろ」


部屋を去るその背中に思わず抱きついた


【出逢った俺ら】