目が覚めたらそこは…
見知らぬ天井がありました
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「…っ」
体の痛みに目を覚ました
最初に目に映ったのは見慣れない天井
どこだよ、ここは…
「お目覚めですか?」
「…桂殿」
声が聞こえ、顔を動かせば
風貴様の主治医の桂がいた
「ここは…っ~!!」
「まだ安静にしてなさい。傷が開きますよ。ここは親也様のお屋敷の客間ですよ」
「客間…?」
起き上がったせいで腹に鈍い痛みが走った
…鬼平倒して…本陣戻って…
風貴様の顔見たら意識ぶっ飛んで…あれ、戦はどうなったのよ
「少し混乱してますね。無理もない、三日も目を覚まさなかったからね」
「三日ぁ?!」
「出血も酷い、傷も多いし深い…あの怪我で生きてるほうが可笑しかったんですからね」
「…風貴様や…戦は…?」
「貴方が本陣に帰ってきた時に終戦したと聞きました。ご安心を…東の御堂方の勝利です。風貴様もご無事ですよ」
「そっか…」
桂から話を聞き、体の力が抜ける
終わったのか…全部…
日の本に…泰平の世が来るのか…
一人、感傷に浸ってると廊下から足音が3つ
次の瞬間…
「「長っ!!」」
障子が開くと同時に真っ黒と派手な忍び
「邪魔っ!!弥助!」
二人をぶっ飛ばして輝く橙と左右色の違う瞳
「風貴様…」
「バカ!あんなボロボロになるまでっ…死にそうになるまで戦ってくる奴があるかっ!!」
「風貴様守るのに必死だったんですよ」
「っ…弥助が…居なくなるかと思った…!!」
「そりゃ、すみません」
泣き出した風貴様を抱きしめ、髪をそっと撫でた
「俺はちゃんと…ここにいます」
泣き止むのにもう少しかかるかなと思いながら
水無月と夜影に目を向ければ、二人して笑った
「俺ら大活躍だったよね」
「戦一番の功労者だよな」
それぞれいい終えた後、顔を見合わせ
「「おかえりなさい、長」」
「戦の功労者は俺だってーの…ただいま、風貴様、夜影に水無月」
そう云ったら、みんな笑った
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