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数刻後、荷物をまとめた
風貴様と蔵伊里家の屋敷に戻った
道中、楽しそうにキラキラと
瞳を輝かせ、見るもの全てに興味を示す
風貴様にどこか、上総様の影を見た

屋敷につき、部屋に連れて行こうとしたら
裾を風貴様に引っ張られ転びそうになった
(転ばなかったのは忍のプライドだっ!!)


「どうしたんです、風貴様」

「なぁ弥助、お館様の墓所はどこにあるの?」

「…上総様の?」

「うん!お館様の養子になるとは言え、お義父上になるお方だ。挨拶せねば敷居は跨げないよ」


…従兄弟使って人呼びつけるちゃらんぽらんな
親父から随分出来た息子が生まれたもんだ…
上総様…この世は広いです…


「ならお連れしますよ。夜影!水無月!」

「お帰りなさいませ。長、風貴様」


俺の声に出てきた二人を見て
風貴様が俺の後ろに隠れた


「風貴様…うちの部下です。そこの真っ黒が水無月、忍なのに忍んでないのが夜影です」

「長…文句は後で言います…風貴様、水無月です」

「右に同じく、死んでも文句云わないでくださいよ。夜影です。」


そっと俺の後ろから顔を出し、二人をジッと見つめた


「二人は…僕が怖くないのか…?」

「「…?」」


戸惑いながら紡がれた言葉に夜影も水無月も
顔を見合わせ何が怖いのか悩んでいた


「髪の色とかっ…目のっ…」


そこまで言いかけた風貴様の瞳から大粒の涙が
溢れ始めた
それに気づいた二人は優しく微笑んだ
めったに表情を崩さない水無月も
笑ってる時は大抵何か企んでる夜影も


「風貴様…ご安心ください。我々はそんな事で怖がったりしません」

「そうですよ。うちの長なんか忍の癖にバカみたいに明るい頭してるでしょ?それに綺麗ですよ、風貴様」

「ほんとっ…?」

「えぇ、忍の八割は嘘ですが、二割は真実しか云いませんから」


水無月のその言葉に風貴様は俺を見上げた


「蔵伊里家にそんな輩はいません。いたら俺がぶっ飛ばしてますから」


そう言い切ると風貴様は

「父上以来だっ!」

そう言って涙を拭い笑った