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5月30日付 『出逢い』


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人間というものは実に「理不尽」である。
われわれヌイグルミはそのような理不尽さはない。ただあるのは、ほのかに香る、老人ホームの匂い…

「ホゥ…これがゲームセンター…」

雑居ビルが立ち並ぶこの日本の都市街では、至るところで所狭しと並ぶ「ゲームセンター」なるものを目にする。

このゲームセンター、パチンのような某隣国が利益を独占している似非賭博ではないものの、それ相応の中毒性を秘めた大変危険なプレイスである。(教育委員会報告書より)

「『シルヴィアさん』、ゲームセンターって行った事ないんすか?」
『勇人』は訪ねた。
彼らはとあるイザコザで、留学生とホームステイ先として同居している。
勇人というワッパは、どうもV系スタイルでキメている。黒くテカテカ光るジャケットのみを着て、下は短パン。顔にはオシャレタトゥであろうか?そんな服装でよく恥ずかしくないな!
一方、シルヴィアたんは、制服を着込んでいる。うんうん、くぁゆいくぁゆい。

誠にうらやましい…いや、にくたらしい光景である。彼、勇人がシルヴィアという留学生に場所を紹介するだけで、『デート』へとはや代わりするのだ。いやはや、厚いプラスチックの内側からでもこの虫酸はとどまることを知らないようだ。おい、狭いぞチキショ!

「おい、これは何だッ!!」
シルヴィアは高さおよそ2Mの立方体をキラキラ光るまなざしで指差した。プラスチックのガラスの中にはヌイグルミが潜んでいた。
そう、これこそわれの『ホーム』!
そう、われはヌイグルミなのである!

名前はまだ…無いッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

え?何でヌイグルミが喋るかって?リクツは簡単だ。
われわれを作ってくださった『創生者様』は、丹念こめて、内職してくださるオバチャンだったからだ。
そういった『選ばれたもの』のみが自分の中に潜在意識を持つことが許される。その確立は10000個に1つといわれる。これはサイヤ人が、スーパーサイヤ人になれる素質をもっている子供を生み出す確率と同じである。まぁ、いわば『某玩具物語』のあの一家は、偶然に偶然を重ねた奇跡の物語といっていい。そういった面でもう一度借りてみると面白いかもしれない。「グッヘッヘヘア!!!俺のブーツにゃガラガラヘヴィ!!」
しかも、熟練すると、人の心まで読むことくらいできるようになるのだ。うーん!便利な作者のご都合主義!!
もっとも、こういうやつらは『在庫連中』に多いわけだが、私は決してそうではない!!
たまたまターゲットにならないだけだ!!

嘆く私を誰か掬え。UFOキャッチャーから声にならない叫びが聞こえた。

「あ?ああ、UFOキャッチャーじゃないっすか。お、今人気の『モグライス』じゃないっすか。」
「モグライス?」
私のUFOキャッチャーの前で二人が並んだ。右側のシルヴィアちゃんはかわいいなぁ~♪左の…なんだあのV系…ギターで脳天勝ち割りてぇ…割れたとたんアンプからキュィィィィイイイイイン!!!!ってなれよ…
「ほら、水曜のゴールデンでやってる『ゴールデンボールアワーのクッキンタイム』のイメージキャラクターっすよ。」
「あー、アレナ、アレナアレナ!アレ、面白いよな!番組がセコすぎて!」
シルヴィアは目を※ランランと輝かせた。確かにUFOキャッチャーの中にはモグライスが山盛りに詰まれていた。
(※ランランってのはキラキラの進化系だと思ってる)

モグライスとは、上記番組のマスコットであり、ヌイグルミは毛が少なく黄色い配色であった。それはさながら金色のオムライス…
そうすると小僧勇人がおもむろに小銭をぶち込んだ。このような表現をするのは何故かというと、私は男には掬われる気はないからだ。わがまま?男の哲学と言ってほしいね!

ヴーン!ヴーン!
「隊長!クレーンが迫ってきてます!」
「…ヤバイ!あの眼!ホンモノだ!!全員退避!全員退避!」
「隊長!足が無いので動けません!」

回避不能!
回避不能!

ガコンっ!

「何だこいつ?」
触れるな!ケガれる!ヤメロ!このモグライス様にFU星RE星RU星NA!!

「モグライス…じゃない…!?」

何度も落ちてきたキャッチャーを見る。キャッチャーには山詰めにされたモグライスどもがいた。が、落ちてきたこいつは明らかに違う。

「確かに違うな。」

茶ばんだ薄汚らしい配色のモフモフしていて、目玉が飛び出していたやつがそこにいた。
そして、妙に老人ホームの香りがする。
先ほど、落ちてきたと言ったが、「コレ」からは本当に「堕ちてきた」臭がした。と勇人は思った。

この得体の知れない『ブッタイ』(ヌイグルミではない)の鼻をシルヴィアはつかんだ。
それはさながら…まぁさながら…さながらだ。自分では言いたくないんじゃい。

「モグライスじゃないな…貴様何者だッ!!」
シルヴィアの声が電波にゲーセンに響いた。鼻をつかんで胴体をプラプラさせてみられたり、脅しかけてみたりされた。

私はアソコにいたんだから、アイツラと同じのモグライスだ!!そのはずだ!てかモグライスなんて名前今知ったけどね!

その訴えも相手には通じない。何せ「トイ語」なのである。

英語とかガラガラヘヴィとかできる「某英名:木」は異常なのである。トイ語の周波数は恐ろしく低いため人間である限りほとんどの連中が聞くことができない。しいて言うならイタコとかできるんじゃないかな!周波数が低いから、まぁ聞き取れたとしても、恐ろしいほどのドス声である。かわいいだろう!覚悟しとけ。


「『モフラ』…」


シルヴィアはつぶやいた。
「も…ふら?」
聞き返す勇人。
「そうだッ!こやつの名前は、『モフライス』だ!!だからモフラだ!!こいつが今、そうワッチに教えてくれた!!」



え??
えっえ??
え??ちょっとまってよ、














   『言ってめえよ!!!』



――人間というのは誠に、理不尽な生き物である。
我が名は…「モフライス」。老人ホームスメルの孤高なヌイグルミである…


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次回からは一話完結に入っていきます。
お好きに閲覧してくださるとうれしいですぅ!><