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5月31日付 『執着心』


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人間というものは実に「執着」深い。
われわれヌイグルミ(あくまでヌイグルミを通す)はそのような執着心はない。ただあるのは、彼らから受けうる「癒着」のみである。

V系男はクルリッと回り、UFOキャッチャーに眼を利かせた。
(ヤヴァイ!せっかくいいところでこんなオチかよ!つ…次こそ…)
そして、小銭をジャコンっ!と挿入。ゼニのギザギザを挿入口にこすらせ、わずかな余韻にクールさを感じた。
ギュリンギュリンギュリ~ン♪という安い音が流れる。

だが…

彼は何度やっても手に入れることはできなかった。

ようはスカだったのだ。

UFOキャッチャーの景品というのは、ヌイグルミにとってひとつのステータスなのである。1プレイ100円、これは自らのレベルをあらわす。残念ながら私は100円だった。外に出るまで自分の価格など見たことが無かった。だが、外側の挿入口の隣の値段を見たとき私は愕然とした。テカテカのプラスチックの出目の艶が消えていくのを私はヒシヒシ感じた。
そして、幾度となく、V系は失敗した。ざまぁみろと思うが、私でなく、『モグライス』を狙っていることを思うとまたしてもへこむ。
極め付けに、
「ま、200円プレイじゃなかったから別にいいか!」
って言われた暁、私はシャバに出て10分もしないうちに死んでいた。どうやらヌイグルミというのは酸素に当たると死ぬらしい。老人ホーム臭が一気に強まった気がする。

「モフモフして可愛いじゃないか。」
シルヴィアはドウタイをガッシとつかみ、人差し指と親指でクビをつまみ、裏声で言う。
「ハロー!ボク、『モフライス』!」

V系はそれを見て黙った。
「ま、シルヴィアがいいなら…な。」
勇人は息を漏らし、ハニカンダ。カムサハムニダ。



「そ、それより、ソレ!私にもやらせろ!」
シルヴィアはUFOキャッチャーのハンドルをガコガコし、せかした。

その後、勇人の財布からは諭吉様が5枚も神隠しにあった。