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現実と架空の接点part3


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架空の世界には架空だけでなく現実が入り混じる――

                     ――それを語るのを許されたのは我ら語り手のみ

とある男の目の前に、何枚かのカードが並べられた。
その反対側にいる女は、笑いながらこう言った。

「さあ、どれかお引きなさい。この中の何枚かは貴方を幸せに、
 残りの何枚かは貴方を不幸にしますのよ」

男は「ふざけるな」と言いたかったが、猿轡をはめられていた。
また、後ろには女の下僕が鞭を持ち「引け」と目で語っていた。
男は渋々カードを引こうと、適当にカードに触れる。
女はそれを見てニヤリと笑う。男は一枚ずつカードに触れていく。
だが、女の顔が変わることはない。男は悩んだ。
けれど男は気がついた。これ以上の不幸はあるのだろうか、と。
だったら……何を選んでも同じなのでは、と。
男は直感でカードを引いた。そしてそのカードを女に見せた。
女は、カードと男の顔を見比べこう言った。

「おめでとう。幸せなカードですわよ」

男の猿轡は外され、女の下僕も後ろに下がった。
男は言う。

「ったく、面白いゲームを提案してくれるねえ、ユラ」
「でしょう?ギルセブン」

女――ユラメクト(ユラ)はさも愉快気に笑みを零す。
男――ギルセブンは苦笑をユラに続いて零す。

「まあ、でもあれね。全部本当は変哲のないカードなのよ?」
「あー……まあそうだろうな。結局それが幸せかは僕が決めることだしね」

――幸せか不幸かなんて運に縛られぬことを男は既に
                 理解してこの勝負に挑んでいた自らの心に嘘つかず――

                                                     end