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現実と架空の接点part2

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架空の世界には架空だけでなく現実が入り混じる――

                     ――それを語るのを許されたのは我ら語り手のみ

とある国の城内に、若い一人の女がいた。
その黄金色の髪は、夕日と朝日の光を上回る輝きを持っていた。
またもう一人、隣国の城内に若い男がいた。
その銀白色の髪は、月光と星光を下回る、けれど神秘の輝きを持っていた。
こんな二人の国の間には、争いが絶えることはなかった。

二人は互いを愛していた。けれど国に閉じ込められて互いに会いにいけなかった。

何故か、それは太陽と月のように間に巨大な地球(壁)があったから。
二人は触れ合いたかった。互いを抱きたかった。けれど壁は果てしなく高く、大きかった。
そんな或る日、遂に戦の火蓋が二つの国の間に落とされた。
二国の力は同じぐらいだったが、やがて女の国のほうが有利になってきた。
そのときだった。男と密かに交わしていた手紙が女の手に届いた。
その手紙の内容はこんなものだった。

愛するメイヌス。
 もう僕は君と戦いたくはない。けれど僕は強欲だ。
 君が生き残るのも自分が生き残るのも嫌なのだ。だから今夜、戦場の壁に来て欲しい。

女――メイヌスは男と同じ気持ちであった。
だからその戦場の中心である、壁の元に行くことを決意した。
そしてその夜、メイヌスはいつもの色鮮やかなドレスの上に
闇に紛れるローブを羽織り場外へ歩を進めた。そして自国の城を一度見上げてこう呟いた。

「さようなら……お父様」

そして心の中でこう付け足した。

『私は戦地で、愛するモースダスト様と消えてまいります』

――女と男の結末はわからないけれど二人は自国を捨てた

                愛しあうことを許さぬ自国を二人は見放し全てを滅ぼした――

                                                   end