「・・・俺は両親への憎しみの感情に生かされてきたんだ。」
明かされる、セスタの過去。
それを聞いた少女はただ何も言わず俯いていた。
辺りに重い空気が漂う中、意を決したように少女が顔をセスタの方に向け問いかける。
それを聞いた少女はただ何も言わず俯いていた。
辺りに重い空気が漂う中、意を決したように少女が顔をセスタの方に向け問いかける。
「ねえ。」
「・・・なんだ?」
「・・・あなたがそんな両親を憎んでいるのも、その刀の影響かもしれない。」
「・・・。」
「・・・なんだ?」
「・・・あなたがそんな両親を憎んでいるのも、その刀の影響かもしれない。」
「・・・。」
少女のその言葉を聞いて、今度はセスタが黙り込む。
「・・・あなたの本心は?どうなの?何もわからないの?」
強く、問いかける少女に、セスタは小さな声で答える。
「・・・この刀に入り込んだ憎しみの感情が、姉のものだとしたら・・・、俺は迷わずそれに従う。」
と答えるセスタに、複雑な表情を浮かべる少女。
そして、心配そうな眼差しで再び問いかける。
そして、心配そうな眼差しで再び問いかける。
「・・・これからどうするの?」
「さあな・・・。」
「・・・やっぱり。」
「さあな・・・。」
「・・・やっぱり。」
セスタの「さあな」という返事を聞いた時、少女の表情に明るさが戻った。
何かを待っていたかのような、そんな笑顔を浮かべている。
何かを待っていたかのような、そんな笑顔を浮かべている。
「行く当てがないんならさ!首都の方へいったらどう!?」
「首都・・・?」
「うん!あそこならたくさんの人が住んでるでしょ?もしかしてあなたが探してる人も・・・。」
「首都・・・?」
「うん!あそこならたくさんの人が住んでるでしょ?もしかしてあなたが探してる人も・・・。」
子供らしい、単純な理由。
だが、行く当てもないセスタにとってはありがたく思えてしまう。
だが、行く当てもないセスタにとってはありがたく思えてしまう。
「・・・そうだな・・・世話になった。」
そう言うと、その場から立ち上がり、セスタは部屋から出ようとした。
「待って!」
と少女に呼び止められ、セスタは足を止める。
そして、気だるそうに少女へと振り返った。
そして、気だるそうに少女へと振り返った。
「・・・なんだ?」
「私も連れて行って。」
「・・・断る。」
「どうして!?」
「これ以上、俺と関わらないほうがいい。」
「私も連れて行って。」
「・・・断る。」
「どうして!?」
「これ以上、俺と関わらないほうがいい。」
そう言うと、セスタは刀を少女の方へと押し当てる。
「・・・この刀は、俺しか認めない。」
「え?」
「・・・前にこの刀が盗まれかけた時があった。相手は集団の盗賊。俺が寝てる隙に、盗もうとしたんだろう。」
「・・・?」
「人の悲鳴を聞いて俺が起きた時・・・。」
「え?」
「・・・前にこの刀が盗まれかけた時があった。相手は集団の盗賊。俺が寝てる隙に、盗もうとしたんだろう。」
「・・・?」
「人の悲鳴を聞いて俺が起きた時・・・。」
「この刀の握り締めていた盗賊の一人が、仲間全員を皆殺.しにしていた。」