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ユメビト03話

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私は貴方様の役に立とうと努力をしてきたというのに、

ほんの少しのご褒美を求める事さえ許されないのでしょうか?

罪なのでしょうか?





冷たい。

寒い。

恐い。

痛い。



額の熱だけが、私を繋ぎとめる。



「シオン、今すぐに大臣の候補を。」

「承知いたしました。」

時間がないんだ、僕には。
こんな痛み忘れ去りたいんだ、今すぐにでも。

「こちらが候補のリン様、ケイト様。そして、アンジェ様です。」

そこに並んだのはまだ幼い、見た所十歳にも満たないだろうと思われる、
小さな女の子と二人の男の子が並んでいた。

「はじめまして、リンと申します。私は主に経済を担当します。」

「僕はケイトです。騎士団の管理を担当します。」

まだ小さな子供の口から発せられる、
その丁寧な言葉遣いには違和感があった。
そして、これがユメビトなのかと改めて理解した。

これ以上悲しい運命を背負ったユメビトは、生んではいけない。
そう実感した。

「君は?」

「…アンジェです。よろしくお願いします。」

フードを被った小さな少年はそう言い、小さくおじぎをした。
見た所、三人の中では一番年下だろう。
まだ慣れないのだろうか。

「初めまして、ルカです。早速ですが、君達にはしてもらいたい事があります。」

手に持った計画書を配る。
シミュレーションするのに許された時間は、眠りが続くまでだ。
いつ終わるか分からない。
私には時間が無いんだ。





―「そうですか、魔物からの被害も最小限といった所ですね。」

この計画の成果は上々だった。
あとは、元の世界に戻って実行するだけだ。
こんな世界すぐにでも去りたい。
頭がおかしくなりそうだ。

「シオン、そろそろ眠るよ。」

「お疲れ様です。ルカ様。」

ベッドに倒れ込む様に私は眠った。





手に微かな熱を感じながら。