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さて、ナイトメアの説明が不足していたようなので、前回誰かが聞いたらしい質問に答えてから話を始めよう。 答えは、異世界から、だ。 魔女、冥導 霊(めいどう れい)が命を落とし、天界神 竜が暴走を始めたとき、俺は彼らがいる世界とは異なる世界にいた。雇い主である大賢者ゼロに頼まれ、その後の戦いに必要とされる武具を集めるためである。。無論、このとき竜達の身に起こったことは知らないので、それとは別件。 話を戻そう。そのとき俺は武具のひとつがあるとされる遺跡の手前において、遺跡のガーディアンと戦っていた。武具の回収自体は俺にしかできないようになっているにもかかわらず、これだ。しかも・・・、 「いくらなんでも強すぎだろうが、これは!」「まあ、修行もかねてますjから」 俺の叫びに答えたのはガードドラゴン(長いので以降G・D)。俺の右腕に取り付けられた、超高性能サポートコンピューターである。製作者は大賢者。「設定が現在の零さんの2ランク上ですね」 G・Dはいたって冷静である。「あの人の基準でな」「はっはっはっ・・・」 俺が付け加えると、笑ってごまかした。「でも、会話する余裕はあるじゃないですか」 G・Dの指摘には答えず、俺はガーディアン攻撃を回避する。「期日内には難しい、ってことだよっ」 即座に反撃・・・しようとした、そのときだ。 突如、ガーディアンが動きを止め、次の瞬間、崩壊した。 そこに新たに現れたのは、大賢者ゼロ。俺の雇い主、性格には、そのホログラム映像だった。 遺跡も彼が作ったものだから、そういった装置があっても不思議ではない。『久しいな、不死鳥、零』 白いローブを身にまとい、フードで顔を隠したゼロはそう言ってこちらに歩いてきた。 本人ではない事は間違いないが、ホログラムのようなもの、と言い直したほうがいいのだろうか?そして、これまでは彼が出てくるのは武具がある部屋などであり、話す内容もあらかじめ決められた武具の使用に関するものだけだった。話しかけてくるのは武具探しをするよう要請されたとき以来である。 「何かあったんですか」『ああ、緊急事態だよ』 それほど切迫した様子もなく、冷静に彼は告げる。 冥導 霊の死と、天界神 竜の暴走を・・・。
「それはしゃれにならないのでは?」『そうだな。だから至急帰還してほしい』 俺の問いにも落ち着いて答える。「わかりました」 俺がうなずくと、ゼロは転移の術式を展開する。 そして、ナイトメアが目覚める少し前に到着し、現在に至る。時の流れが違う以上、一月経過していたのは仕方のない。 俺とナイトメア、そしてミナ姉さん(姉ではなく、昔世話になっていた者の娘。以前からこう呼んでいる)は、ともに会議室へと向かった。そこには、この戦いの主力といえる者たちと、死神王がいた。
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