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「あー、もー、『灼熱』全然うれねえし・・」ダイゴは一人ぶつぶつ独り言を言って内臓から湧いてきた金を集めていました。内臓からは真っ赤に汚れた野口さんが顔を出していました。相手が強いというのも考えものでした。「オオオオオオオ、オ父サン、コ、コレハ・・」黒人は固定しきれない震え続ける唇で犬に話しかけました。まるで陸に上がった直後の魚のように恐怖に怯え必死にもがいているような顔つきでした。「うむ・・民主党のマークだ!!!」犬の発言を黒人は予測はしていました。しかし、黒人は、「OH!メェェーーーーン!!」と言い放ち、あぶくを吹き出し、右手を前髪に添えて、おまけに一回転までして、昏倒しました。「うぃっしゅ!これで、最後っと!」一通り回ってきたダイゴが犬たちのほうへ近づいてきました。「息子さんどうしたんっすか?」「おい!ダイゴ!これを見ろ!」華やかにあぶくを出して倒れている黒人を犬は無視してダイゴに話しかけました。「これは民主党のマークだ・・この刺客は民主党からだ!なんというベタさだ!」「なんすか?みんしゅとう・・みんしゅとう・・ああ!鬼のことっすね!?」頭の足りないかわいそうなダイゴはしばらく考えた後ようやくそのマークをまじまじと見る気になりました。「赤い・・丸・・っすね・・・・?・・・!!う・・あっああっあ!!!つ!!あああ!!!!!!うっがああああああああああ!!!!!!!!!!!!」ダイゴは脳を無理やり絞られて引きちぎられる感覚がしました。(もっとも、これは単なる表現であり、実際のダイゴの脳はおそらくカメムシよりも小さい。)しぼって引き伸ばされてさらにそこに苦痛の嵐がやってくる・・そんな衝動がしました。ブチブチブチと一つ一つの神経をむしり取られていくような苦痛・・ダイゴは耐えられませんでした。苦痛の連鎖がカルマと化し、ダイゴの頭をひねくりまわしました。吐くにはけない・・まるで誰かが首を絞めているかのように・・眼に血管が血走るのが手に取るように感じられました。キモチイイ・・ドMのダイゴはしばらくして慣れてしまいました。ダイゴはその苦痛の中で何かが浸みていくような感覚にようやく気付きました。何かが自分に介入する感覚に。
苦痛の薔薇の棘が雁字搦めになって、ダイゴを締め付けました。感じる・・ダイゴ。そして、ゆっくりとダイゴは興奮の絶頂へ誘われました。何か、自分が落ちていくような感覚を覚え、意識が絶頂に近づくに従って消えていきましたしばらくしてダイゴは、ぼんやりとした頭でようやく意識を取り戻すことができました。周りを見渡すと、そこは何故か一面真っ白な世界・・「なんすか・・?ここは・・あれ・・?犬もいねえし・・息子さんもいねえっすね・・?」ダイゴは絶頂の後のゆらぎを抑えながら周りを見渡しました。真っ白です。世の中の白というものには、純白の白、正義の白、雪景色の白などがありますが、この世界はどうやら、『無機質の白』のような気がしました。果てしない白い闇・・永遠と続くカルマ・・地平線までも白く、この世界に影はありません。あるのは、ダイゴの存在だけ。今にもはかなく消えそうな圧迫感を覚えました。ダイゴは四つん這いになって、吐いてしまいました。血です。体に限界が来ていたのです。いや・・・体は無傷でした。腕にも腹部にも痛みはありません。ただ・・頭が引き裂かれ、それと同時に体が切り裂かれているように痛いのです。「なん・・なんなんっすか・・?!」ダイゴにはこの空間が理解できませんでした。色があるのは、ダイゴと、床にちらばった自分の血痕・・しばらくその血痕を見つめていると、だんだん『白』に飲み込まれてしまいました。そうしてまたダイゴは孤独になったのです。ダイゴは無機質の寒さを覚えました。次第に涙が零れてきました。冷たい涙です。それもまた紅く紅く染まった涙でした。ダイゴはこれほどまでに孤独を味わったことは今までに無かったのです。しかしこの孤独感は、何か、自分でありながら、他人の感情を本を読むようにして感じているような、感覚だったのです。この苦しみを受けてる人が・・どこかにいる・・?ダイゴの考えは単なるカンでした。ダイゴはどこからともなく足音が聞こえているという感覚に気付きました。「やあ、実にスバラスィ世界だろ?」そこには、顔面に『匿名希望』と書かれた不思議な『男』が立っていました。男は、指を鳴らし、椅子を用意しました。
椅子は、真っ黒な漆喰で、固い椅子でした。それが2つ向かい合うようにして置かれました。ダイゴが、この椅子を見て、腑に落ちない顔をしたので、匿名希望の男(略して、匿さん)は椅子をピンク色のソファに変えました。(べ・・別にピピピピンクだからって怪しい意味じゃないよ!) 「誰っすか・・?」慎重に腰を掛けて、ダイゴは疑り深い眼をして向かいのソファに座る匿さんに慎重に話を切り込みました。何せここはさっきまで自分を孤独の奥深くまでねじ込んだ真っ白な何もない空間。疑うはずがありません。 「ん~、その答えは、『匿名希望』の意味ないんじゃなぁい?」声を高くしたように聞こえました。それは王様が頭の足りないものに権利という名のもとに堂々と、そして干渉し、嘲るように話す言い方とそっくりだったのです。ダイゴはこういうプレイを昔栄貴にやらされたことがあったので、すぐにその傲慢っぷりに気がつき、構えました。 「じゃ・・じゃあここはどこなんっすか?まじちょ、マジバネェここからさっさと帰りたいんすけど・・」こういう相手には傲慢には傲慢をぶつけるのではなく下の立場としてふるまうのが一番・・そうダイゴは学習していました。カメムシ級の脳みそサイズでもそのくらい分かるのです。 「こ こはぁ・・ふぅむ・・君の心の中に、僕がこの場所を作り、そこに君の心を入れ込んだってところかな?ドンダケーに簡単に言っても、コンダケー難しいんだけ どね!ほら、この世界地平線が見えないでしょ?それはさ、心っていうものが無限大だから、こうやって一部を借りて作る側も、距離なんて存在しなくなるん だ。」ダイゴは、納得行ってしまった。何故か判ってしまったのでした。それは、とても自然に…人間が文字を気づけば覚えているように、それはもう心の中に存在していたのです。 これにはダイゴは戸惑いました。戸惑うたびに、この世界は揺らぐような気がしました。いや、自分の存在が揺らいでいるのか…ダイゴには何かつかめてつかめないもどかしさがありました。「・・それで、どうやったら出られるんすか!」ダイゴは揺らぐ存在を振り切り、急に立ち上がり、頭に欠陥をたぎらせ、匿さんの胸倉を鷲づかみしました。「いやぁ!!実に『いいことを教えてもらった』よ!ん~?出口?ヒ・ン・トは、君の『ココ』だよ♪」中指を出してダイゴの胸を刺しました。
その中指はダイゴの胸を貫きました。それは果てしない乾ききった寒さが伝わりました。とめどない心の血が流れおちました。苦しく寂しい静寂に一人笑う匿さんが一人。ダイゴには理解できませんでした。例え心が直接接触しているにしても、彼の考えが理解できませんでした。頭に響くのは、彼の快楽…理解できぬ一方的な残虐な快楽…ダイゴは崩れおちました。冷たい白の床に崩れ落ちました。遠くまで延びる紅い紅い自分の血が横たわるかすれ行く自分の眼から見ることができました。「じゃあ、ボクはもう行くからね♪」これほどにまでない憎々しい言葉の槍を投げ刺し、白い空間から黒く深くぼやける穴を裂きました。ダイゴは手を伸ばしました。必死に横たわる体を引きずり、震える指の先まで匿さんをつかもうとしました。しかし、匿さんはニヤニヤと嘲け、高々しい笑いを口を閉じて震えました。匿さんは、ことごとくその指を踏みつけて、暗闇に消えていきました。闇はしばらくして、白に飲み込まれました。傷はしばらくして癒えました。それは、ダイゴのカメムシ級脳みそのサイズのおかげでした。ここは心の空間、この身体の痛みも心からあらわれるものなのです!ミニサイズだったので、そんなことなど気にしなかったのです!なんという便利な心なんでしょう!皆さんも見習いましょう!さて、ダイゴは立ち上がり、出口を探しました。小さな脳でやっとこらせで記憶した言葉…「ヒントはココにある・・」そうだ、とダイゴは自分の胸を押えました。「胸・・なんすかね・・?」しかし、ダイゴは悩みました。記憶したはいいが、それ以上のことはカメムシスペックでは解釈することができなかったのです!「スタッフー!フタッフー!?」ダイゴは叫びました。どうしても答えがほしいようです。もちろん誰もいません。「ちょっとぉ!ちょっと皆さん!どうしたらいいっすか!?」ダイゴは読者に耳を傾けました。ブログでも書ければいいのですが、生憎ダイゴはパソコンを持ってません。しかし、なにやらダイゴは電波を受け取ったようです。「え?胸だから才ッパイ!?マジスカ!でも、おれ、ミュージシャンやってっし、ボインじゃねえんすよ・・」ダイゴは求めもしないニーズをやらかしました。
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