「一滴の涙」(2009/06/21 (日) 17:57:13) の最新版変更点
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<p>一滴の涙・・・・それは、世界の悲しみ。<br />
「ダルテ・・・。どうして、世界は争いをやめないのだろう?」<br />
エーテルはダルテに言った。<br />
「それは、世界がまだ人々の悲しみを知らないから、意地悪をしているんだよ。」<br />
エーテルは涙を流しながら叫んだ。<br />
「でも、おかしいよ!皆、同じ人なのに!同じなのに・・・。」<br />
エーテルの涙は頬を伝って、水滴になって落ちた。<br />
地面に落ちた時、曇っていた空から雨粒が落ちた。<br />
「同じ種類でも、同じ人でも、個性があって皆違う。だから、<br />
互いを理解することが難しいんだよ。」<br />
ダルテの声がエーテルにとってはまだ、理解できなかったかもしれない。<br />
いずれ、彼女は解るであろう。<br />
ダルテの髪を雨粒が濡らす。<br />
まるで、人々の嘆きのように。<br />
いつか、エーテルの一粒の涙が、世界を変えられるとダルテは信じていた。<br />
だから、エーテルはダルテの傍にいる。<br />
やがて、エーテルが玉座につくまでダルテは見守る。<br />
それが、自分の使命。<br />
そして、世界の一滴の涙を守るものとしての役目だから。<br />
きっと、少女は涙を糧にして、<br />
前に進むだろう。</p>
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