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現実と架空の接点part2」(2009/05/17 (日) 20:06:37) の最新版変更点

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架空の世界には架空だけでなく現実が入り混じる――                      ――それを語るのを許されたのは我ら語り手のみ *** とある国の城内に、若い一人の女がいた。 その黄金色の髪は、夕日と朝日の光を上回る輝きを持っていた。 またもう一人、隣国の城内に若い男がいた。 その銀白色の髪は、月光と星光を下回る、けれど神秘の輝きを持っていた。 こんな二人の国の間には、争いが絶えることはなかった。 二人は互いを愛していた。けれど国に閉じ込められて互いに会いにいけなかった。 何故か、それは太陽と月のように間に巨大な地球(壁)があったから。 二人は触れ合いたかった。互いを抱きたかった。けれど壁は果てしなく高く、大きかった。 そんな或る日、遂に戦の火蓋が二つの国の間に落とされた。 二国の力は同じぐらいだったが、やがて女の国のほうが有利になってきた。 そのときだった。男と密かに交わしていた手紙が女の手に届いた。 その手紙の内容はこんなものだった。 愛するメイヌス。  もう僕は君と戦いたくはない。けれど僕は強欲だ。  君が生き残るのも自分が生き残るのも嫌なのだ。だから今夜、戦場の壁に来て欲しい。 女――メイヌスは男と同じ気持ちであった。 だからその戦場の中心である、壁の元に行くことを決意した。 そしてその夜、メイヌスはいつもの色鮮やかなドレスの上に 闇に紛れるローブを羽織り場外へ歩を進めた。そして自国の城を一度見上げてこう呟いた。 「さようなら……お父様」 そして心の中でこう付け足した。 『私は戦地で、愛するモースダスト様と消えてまいります』 *** ――女と男の結末はわからないけれど二人は自国を捨てた                 愛しあうことを許さぬ自国を二人は見放し全てを滅ぼした――                                                    end

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