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武装神姫のリン 鳳凰杯篇
その3


「ふう、何とかなったな。」
鶴畑大紀は表情には何も表さないが、小さく安堵の声をだす。
ミカエルの勝手でセカンドランカー相手に黒星をこんな形でつけることになれば、自分は周囲の笑いものになると分かっていたからだ。

昨夜の出来事でミカエルのコアを変えることは確定していたが、それでもこの大会は兄に自分の力を示すための絶好の舞台なのだ。
ここで棄権という形をとることは出来ない。
だからこそ、何らかの要因でミカエルが戦う気をなくした場合の緊急用のプログラムとして"現在のミカエル"自身から体のコントロールを乗っ取り、戦闘行動を行う独立AIを仕込んでおいた。
これがこんな形で作用することになるとは思わなかったが、AIを仕込んだ彼の選択は正しかったのだ。

今このとき、"ミカエル"は生意気なことにも言葉巧みにミカエルをサレンダー一歩手前まで貶めた悪魔型に砲撃を加えている。
荷電粒子砲を撃ち、その反動を殺しつつも正確にレールガンを撃ち込む。
何とか紙一重で避けられているようだが、その尋常ならざる威力は確実に相手にダメージを与えていることだろう。
砂煙の向こうに、悪魔型の姿が消える。




砂煙の向こうに消えていくミカエルを見てもその表情は変わらない。
完全に"乗っ取られた"ままなのだ。
そう燐は確信している、たぶんこの戦闘を終らせなければ彼女と話すことも不可能だろう。
彼女を消させない。そのためにそして自分のために、勝つ。

「いくら威力があろうとも…直撃しなければ!!」
砂煙が晴れるのを待っていてはやられる、とはいえ迂闊に飛び込むのも危険。
そのため、燐は一度距離を置く。

出来るだけ音を立てずに足を思い切り曲げ、一気に蹴りだす。そうして砂煙から脱出す…
「チリとなれ」
そこを荷電粒子砲が襲う。

「それぐらい…!」
燐は滞空中に無理やり武装腕部の右手の爪を地面に突き立て、それを軸としてコンパスのように回転して進行方向を変更。
そのまま"ミカエル"へと跳ぶ。

「倒します、貴女を!!」
左手の鎌を振りかぶり、また大きくなった右腕の爪を光らせてミカエルへと突進する。
一撃目、爪による攻撃はビットのシールドに防がれるが衝撃はビットを吹き飛ばす。
そこから刹那遅く繰り出される本命の一撃。
鎌による一閃をミカエルは荷電粒子砲で受ける。
それで粒子砲は使い物にならなくなった…しかし。
「…切り裂け。ゼロ」
突然切断された粒子砲の中から飛び出した何かによって燐本体の右腕に傷が出来る。
「なっ…」
それに気をとられた隙にレールガンが撃ち込まれ、直撃は免れたものの燐は後退せざるを得なかった。

思わずひざをつく燐。
右腕の傷は浅いものの、痛みによって集中力が鈍る。
こんなことではダメだと分かっていても痛みは予想以上だ。粒子砲から出てきた"ゼロ"の刃は毒付きだったのかもしれない。
とにかく、体制を立て直す。

右腕をかばいつつも立ち上がる。
細かな傷はあるものの、武装が使用不可能になるようなダメージは無い。まだ戦える。

左手にはフルストゥシリーズによる連結刃。右腕はそれに添える。
3段攻撃。
あの技ならば、たとえ後ろから攻撃されて背部武装が砕けようがその次が己自身を撃つ前に届く。

防御は考えないで、攻撃あるのみ。
「燐、あせるな。絶対できるぞ!!」
マスターの声が聞こえる。そう言われてコレを試さないわけには行かなかった。

「行きます、風琴!」
燐はまたもミカエルへと突っ込む。ビットは先ほどと同じく防御体制だ。攻撃は通らない。
はずがビットが次々と爆発していく。
ふと見れば燐の傷ついた右手にはリボルバーが握られ、ビットが防御フィールドを張るために突き出す1点のユニットを次々撃ち抜いていく。
ミカエルもこの事態に身を翻し距離ををろうとする。が足が引っ張られる。
見れば連結刃が脚に絡まり、そこから伸びたワイヤーが燐の武装腕部につながっている。
「ち…」
ミカエルは腰から引き抜いたレーザーブレードでワイヤーを切断する。
が切断される寸前で燐がワイヤーを引き。ミカエルの体勢がを崩す。

「ゼロ!!」

また見えない何かが襲ってきてその刃はまた己の体を切るだろう。
それでも燐は止まらない、ミカエル交わした約束。
それを守るために突き進む。

「…!」

ミカエルの目前、1瞬だが鏡に光が反射したかのようなきらめきが燐には見えた。
そこにゼロがいる。そう燐は信じて右手を振り上げてトリガーを引く。

"カシャン"というあっけない音を立ててゼロが砕ける。

ゼロの正体は通常は不可視の円盤型のビット。ほぼ完璧なステルス性を持った円盤のふちが刃になった兵器。
ただ特性上、通常反射する光を98%カットしたとはいえ、まれな条件が重なった場合。神姫であればその反射光を探知可能かもしれない。
そう技術者が言っていたのを鶴畑大紀は思い出した。

そんなゼロを打ち破る唯一の手がかり。
それが燐に見えたのは持ち前の集中力の賜物だったのか、それとも運命のいたずらなのかは分からない。
それでもゼロがあっけなく落とされたのは鶴畑大紀にとって衝撃だった。

「なっ…」
ミカエルもそれは予想だにしていなかったらしい、戦闘用AIとはいえ多少の感情の幅は残っていたのか。うつろだった目が見開かれた。
「させん!!!」
いままで気がつかなかったが、腰にもう1本装備されたレーザーブレード。
それを両手に取るミカエル。
砲撃戦が得意な天使型であるにもかかわらず。あくまで立ち向かって来るらしい。
燐は気を引き閉めつつ、一度深呼吸。
それと同時にブースターを思いっきり吹かせてミカエルに迫る。もう左手に握られた鎌をぶつけるのみ。
それはミカエルも同じだった。ゼロを失った今レールガンを撃つ距離も余裕も無い。レーザーブレードで迎え撃つしかなかった。
「これで!!」
「させん!」

2つの影が交差する。

一方は銀の翼を持つ悪魔。もう一方は白き翼を掲げた天使。
どちらもがほぼ同時に墜落した。

"両者同時に墜落だ~激しく砂煙が上がる~立ち上がるのはどっちなのか…もしくはどちらも立ち上がるのか…"

実況も息を呑んでいる。
そして会場を静けさが包む。

「…まだ、折れません。」
「まだだ…」
スピーカーに燐、ミカエルの声が響く。
いっせいに歓声が湧くがまだ砂煙は晴れない。
ようやく晴れた砂煙の向こうには、右足のランディングギアをすねから下を失いつつも両手の剣は離さないミカエル。
そして武装腕部を両方とも二の腕から失って武器を失った燐。

"立ち上がった両者だが燐選手は武器が無い!!これで勝負は決まってしまうのか~"

しかし燐は正面向いたまま、ふと俺のほうを見て微笑んだ。
これで俺が言いたいことが燐には伝わっているということが分かって安心する。

「武器が無いのにどうするつもりだ?」

少し余裕を見せたのか…ミカエルが聞いてくる。

「いえ、まだ私には剣が残されています。」

ガシャンという音を立てて背部ユニットが落下。
そして燐の姿は素体に基本のアーマー類のみといいう出で立ち…だた右手に光る宝石が一つ。

「バルディッシュ…ある少女を守るために使い魔によって作られた杖であり武器。たとえ天使であっても切り裂きます。」

サイドボードの容量ぎりぎりに詰め込んだバルディッシュこれで決着が付くだろう。勝つにしろ負けるにしろ。
「いくよ、バルディッシュ…」
"yes sir"
宝石が光り、魔法の杖…バルディッシュ・アサルトに変わる。それと同時に燐の背中に大きなマントが現れた。
バリアジャケットのフル装備はサイドボードに入りきらなかったため、機動能力が上がるマントを優先した結果だ。
「ふん…その程度で」
「そちらも満身創痍にみえますが?」
突然ミカエルの背後にビットが浮かぶ。全機撃ち抜いたと思っていたが生き残ったものがあったらしい。
そして最後の舞が始まる。
「……ふん、動くか…終わりにさせてもらう。」
「まだ動きますか…やっかいですね」

ミカエルが構えるのは翼につながったレールガン。弾切れもしくは壊れたと思っていたが、まだ使えるらしい。
今の燐の防御力は薄い。あのレールガンを受ければ負けだろう。
マントによって機動力こそ戦装束のときより上がっているが、その代わりとして防御力がゼロに近い状態。
レールガンの弾速からしてこの数を全弾避けるということはかなわない。
横や後ろがダメなら…飛び込むしかない。
「行きます!!」
燐は全速力で飛ぶ。

「砕けろ!!」
連射されるレールガンを避け、時にはバルディッシュでたたき落とす。
しかしそれでも少しづつ身体に傷が増え、それにつれて反応が遅れ、またしても傷を負う。それでも燐は止まらない。

「堕ちろ、堕ちろ!!」
敵ももうがむしゃらに、しかしねらいは正確に撃ち込んでくる。
マントもだんだんとその形を保てないほどぼろぼろになっている。あと…数メートル。
たったそれだけの距離だ。たどり着いてみせる。

「ええい、堕ちろといっている!!」
ビットが背後から砲撃を加えてマントの推進、滞空能力を奪おうとする。
ハーケンフォームとなったバルディッシュ・アサルトを背後に振り抜き残り3機の内2機を撃墜、残り1機は…矢のようなプラズマエネルギーの塊を発射する「プラズマランサー」で仕留める。
そして一瞬だけ肉眼では捉えられなくなるような速度へと加速する技であるブリッツラッシュを使うことにより"紙一重"でレールガンを回避。
これで使える技は無くなった。後はこのハーケンフォームの刃のみがたよりだ。

一方のミカエルも先ほどの砲撃でついにレールガンが弾切れを起こし、頼れるのは腰に備えたレーザーブレードのみになった。
「くっ、死ねぇ!!」
「私は…負けない!!」
お互いが、最後の力を振り絞って、跳ぶ。
ミカエルがレーザーブレードを振り上げ、燐がバルディッシュを横に振りかぶる。
激突。

レーザーブレードがハーケンの刃とつばぜり合いを演じる。
しかしコンディションの分だけミカエルの方が有利。しかし
「はぁ!!!」
「なっ…」
気迫は明らかに燐がミカエルのそれを上回った。
そして、
「もう、終わりにしましょう。」
「ほざくな!!」
ミカエルがレーザーブレードを力づくで振り切り、バルディッシュをはじき飛ばした。

「これで私の勝t…がぁ!」
勝利を確信していたであろうミカエルのほほに、衝撃。
燐はバルディッシュを支える腕の力を抜き、ミカエルがレーザーブレードに加える力のベクトル利用して体を回転。
そしてその遠心力を使った回し蹴りを叩き込んだのだ。
ミカエルの手から離れたレーザーブレードをキャッチし、燐はミカエルの胸の中心を穿つ。沈黙。

"勝者、燐。"


スクリーンに静かにジャッジAIが下した勝敗が表示された。





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