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えむえむえす ~My marriage story~

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えむえむえす ~My marriage story~

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キズナのキセキ
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引きこもりと神姫
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白濁!? 阪高神姫部
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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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神姫☆こみゅにけ~しょん
アルトアイネス奮闘姫
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双子神姫
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武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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武装神姫~ストライカーズ・ソウル~
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引き続いて羽休め──あるいは叙情




神田明神を後にした私・槇野晶と愛すべき三人の神姫達は、その脚で
良さげな蕎麦屋へと入る事にした。普段通り、洋食やジャンク系でも
構わぬのだが折角の和装だ、それに見合っただけの立ち居振る舞いを
してみたい。それが人情って物だろう?何より蕎麦を希望したのは、
神姫・クララなのだ。彼女は辛味を好む以外は、割と淡白なのでな。

「へいらっしゃい!……うん?おい、嬢ちゃん一人で食事かい?」
「文句あるか!?見ろ、身分証明書だ……私とこの娘らに蕎麦を」
「へぇ~、最近は人形まで食事でき……ああ悪ぃな。口が滑った」
「……オヤジ、二度と“妹達”をそう喚ぶな。味で、評価したい」
「ヘッ。どうも石頭はいけねぇや……座んな、旨ぇの茹でてやる」

何の気なしに入ったその店は、路地裏の奥にある鄙びた蕎麦屋だった。
このご時世でもアキバ……地勢的には神田やお茶の水か……に、こんな
老舗があるとは知らなかったが、さてどんな蕎麦を出してくれるのか。
蕎麦等をあまり食べないロッテやアルマは、今から気が気でない様だ。

「マイスター、わたしお蕎麦って駅の立ち食いしか知らないですの♪」
「む。そうか?アキバの外れには別の蕎麦屋もある筈だが……うぅむ」
「うん、精々ボクが塾帰りに時々立ち寄る程度なんだよ。マイスター」
「あたし達の中で一番外出するのは、梓……クララちゃんですからね」
「だな。私自身もあまり蕎麦屋は入らぬし……灯の奴ならば別だがな」

碓氷灯。先だってまで、東京……というよりアキバへ遊びに来ていた、
私の従姉だ。彼女の現住所は有名な蕎麦所であり、知る人ぞ知る忍者の
里でもある……裏を返せば、伊賀・甲賀より数段マイナーなのだがな。
数年前だかに送ってもらった生蕎麦は、実に旨かった覚えがある……。

「……しかし、私の料理技能はお前達も知っての通り。凡庸だしな」
「その時は旨く出来なくて……マイスターも今、楽しみなのかな?」
「有無、そう言う事だ。殆ど食べた事がない二人よりは普通だがな」
「そうは言っても、なんだか良い香りがしてきますよ?……ほらッ」
「へいお待ち、ざる四つ!ウチ自慢の自家製手打ちだ、喰いな!!」
「うわぁ……この状態からでも、香ばしさが感じられますの……♪」

出てきた黒い麺は、カツオ出汁の汁と相まって実に食欲をそそる香りだ。
灯の言う所では、余り噛まず汁も付けすぎず……に喉の奥でコシと香りを
感じるのが通の食べ方だッ!みたいな力説振りだったが……さて、問題は
神姫の口と喉でそれが出来るのか?という所だ。流石に少々不安である。

「──という事だが、くれぐれも無理して咽せるなよ?では戴きます」
「え?……マイスターが“いただきます”を敬語で言いましたの……」
「い、いいだろう。そう言う気分なのだ!ほら、お前達も乾く前にッ」
「は、はいっ!いただきます、おじさん……んむ、んっ……ちゅるっ」
「戴きますなんだよ、店主さん……んっ、むぅ……良い喉ごしだもん」
「いただきますですの~♪……はむ、んんっ……ちゅるちゅる……♪」

──────が、それは杞憂だった様だ。三人とも器用に喉を鳴らして
1~2本ずつ啜っている。しかもかなりのハイペースでだ!普通に食す
私より、若干遅い程度であり……店のオヤジもこれには目を丸くする。
しかし着物を汚さずに蕎麦を啜るとは、“妹達”も何とも器用な物だ。

「くぅ~、旨そうに喰うじゃねぇか!味ぃわかるんだな、驚きだぜ」
「まあ訳ありでな、んむ……旨い。見た目で判断してはいけないな」
「ったりめぇよ!嬢ちゃんがさっき、俺に言い放った事じゃねぇか」
「ウチのマイスターがすみません、おじさんッ……でも、美味しい」
「言葉がなくなってくるんだよ……着物に気を遣うのは大変だけど」
「はむ……♪んっ、んんっ……はぁ。日本人最高の贅沢ですの~♪」
「お、男を泣かせんじゃねぇ!次も贔屓にしてくれよ、嬢ちゃん達」

珍しい光景を見た店主もすっかり上機嫌で話に応じる様になり、時間は
あっという間に過ぎた……ほぼ私と同時に、“三姉妹達”も完食する。
そして店主に見送られ、着物を正しつつ店を出る。屋号を確認すると、
“更級屋”という所だったらしいな……覚えておくとしようか、有無。

「しかし、着物は……有無、全員汚れていないな。流石私の“妹達”」
「汚さない食事の仕方は、普段の衣装でしっかりと教わったもんね?」
「はいっ。だから、冷静に食べられました、マイスターの御陰です♪」
「やっぱりマイスターは、愛すべきわたし達の“お姉さん”ですの~」

ロッテの言葉に、少々胸が痛くなる……が、彼女は全てを分かっている。
故に悪気がない事も理解できる。そのまま皆を抱き上げ、私は移動した。
『何処へ』だと?このまま帰っても良かったのだが、少々気が変わった。
そこで、お茶の水駅から電車を乗り継いで……水上バスへと乗り込んだ。

「マイスター……葛西臨海公園行の水上バスなんて、なんでですの?」
「ちょっと潮風に吹かれたくなってな……本当に只の気分だ。嫌か?」
「いえ、そんなことっ。それに、なんだか着物に海って似合いますし」
「……それは歌謡曲辺りの影響だと思うんだよ、アルマお姉ちゃん?」

照れ笑いをするアルマ。そう、彼女は偶にAMラジオを聞く事がある。
私がラジオを使わない間、自室で色々している時によく聞くらしいが、
そこで演歌を聴いているのかもしれんな……私の肩で、慌てるアルマ。
桃色の着物と小柄な躯が、本当に愛らしい。そっと、抱きしめてみる。
無論アルマだけではなく、ロッテとクララも一緒にだ。そう、一緒に。

「きゃ……ま、マイスター?どうしたんですか、急に抱きしめて……」
「理由など無い……が、暫くこうさせてくれんか。潮風の所為かもな」
「……分かったんだよ、マイスター。海は人を、神姫を変えるのかな」
「かもしれませんの……でも本当いい風ですの、天気もいいですし♪」

──────人恋しく、なったのかな……?







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