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ようこそ黒葉学園へ!




「ぷは~疲れたのじゃ…」
黒葉学園中等部への入学式も終わり、教室の机の上に突っ伏している観奈
「あははー、学園長の話は長いですからね」
と解説してくれるのは、後の席の女の子…九羅侘小百合ちゃんである
黒葉学園に単身編入してきた観奈には当然ながら顔見知りは居ない
大人に混じって武装神姫をやっていて、しかも世界ランカーともなると近寄りがたいのか、話しかけてくる子も少ない
そんな観奈になんら臆することなく接してきたのが小百合ちゃんであった
僅かな時間の会話だったが、すっかり意気投合した2人はまるで数年来の友人の様に打ち解けてしまっていた
「…それでですね、この学園では中等部以上は何か部活に入ってる事を迫られるのですよ」
ちなみに小百合ちゃんの言葉遣いが丁寧なのは、観奈に気を使ってるからではなく、誰に対してもそうなのである
「そうなのであるか!なかなか大変な校風であるな。それで小百合殿は何処に入るつもりなのであるのかな?」
「小百合は料理研究部に入るつもりなのですよ。観奈ちゃんは何処へ?」
「う~ん、わらわは…」
「いや~探しましたよ、國崎観奈ちゃん」
突然、男の人が2人の間割って入ってきた
「わわっ!なんじゃ突然!?」
「…あれ?何故高等部の人が中等部に?」
突然の乱入者に驚く2人。それでも小百合ちゃんは腰に高等部用のPDAがあるのを確認していた
「迷子になっては大変ですから貴女を探していたのですよ、國崎さん。では、行きましょう」
「行くって、何処に行くのじゃ?」
「部室に決まってるじゃないですか」
そう言って観奈の手を取ろうとする男子生徒
くい、どさっ
「イタタタタッ!」
観奈に床に倒され、さらに手を捻られ悲鳴を上げる男子生徒
「部活の勧誘にしては、随分強引ではないか。無礼にも程がある」
「うわー!ギブギブ!」
パンパン
床を叩き観奈にギブアップをアピールする
「観奈ちゃん、いくら無礼でもさすがに先輩をシメるのは良くないと思いますよ」
「…それもそうじゃな」
小百合に言われ、男子生徒を解放する観奈
「…で、何の用じゃ?剣道部なら入部は断ったはずじゃが?」
観奈は入学前から剣道部への入部を打診されていた
しかし、近所の剣道教室では教える立場になっている為、指導する側の人間が学生の大会に出るわけには行かないと考え断っていたのだった
「いえ、剣道部ではないです」
「…それもそうじゃな。その貧相な体はどう見ても運動系の部活をやっている人間ではないな」
「観奈ちゃん、それは失礼ではないですか?」
「ぐっ…コホン、私は『黒葉学園神姫競技部』の部員で、斉藤といいます。今後ともよろしくお願いします」
「よろしくと言われても、わらわには何のことやら…」
「天才美少女剣士として名高い観奈ちゃんが剣道部への入部を断ったというのを聞きました。それはやはり神姫の為なのでしょう?」
「まぁ、それもあるが…」
確かに神姫の公式戦に出る為に休みがちになってしまうのも理由としてはあった
「天下の國崎観奈ちゃんが我が神姫競技部の為に剣道部を蹴ったと聞いて、私は感動しました」
「…はぁ?」
「ですから、観奈ちゃんが迷わずに部室に来れるようにとこうしてお迎えに上がったわけです」
「…何か勘違いしてるようじゃが…?」
「何かと言われますと?」
「わらわはその『神姫競技部』にも入部せんぞ?」
「…イマナンテイイマシタ?」
なぜかカタコトになる斉藤
「『神姫競技部』にも入部しない、と言ったのじゃ」
「な、なんだってー!」



「何故、我が『神姫競技部』に入部なさらないのですか?」
結局あの後、斉藤に「部室に来てくれないと先輩達にどつかれちゃいますよー(泣」と懇願され、説明をするために部室へと行く羽目になった観奈を待っていたのは、2年生の立花圭祐という男であった
「むしろ、何故わらわがこの部に入らなければならないのかが謎であるが?」
「武装神姫をやっている者ならば当然だと思うが。ただ軟弱に神姫と戯れたい『神姫部』のヤツラと同類という訳ではないのならば」
「…その割には、鳳凰カップに来ていたのはその『神姫部』の方であったが?」
鳳凰カップ終了後、観奈は黒葉学園の生徒が参加していたことを知ったのだった
その後、黒葉学園には神姫関係の部が2つあることを調べていた
「鳳凰カップでは不本意な結果になってしまいましたが、我々はプロを目指して日々鍛錬しているのですよ」
「それで?」
「それでって…?」
「わらわは既にいわゆる「プロ」なのじゃ。そのわらわが何故プロを目指している部活に入らねばならぬのじゃ?」
「それは…」
「大方、鳳凰カップでの失態を消すために、プロであるわらわを入部させて箔でもつけようというところじゃろ。それで『神姫競技部』の格を上げて企業にアピールするつもりなのじゃろ?」
「ぐっ…」
図星を突かれ、言い返せない立花
「そんな事を考えている暇があるなら、神姫と遊んでいる方がずっとマシじゃぞ?」
「我々はプロを目指して日々鍛錬しているのです!神姫と遊んでる暇などありません!」
「重症じゃな…」
バカにされたと思い激昂する立花とそれを見て呆れる観奈
「重症とは何だ!」
激昂する立花を放置し、電話をかける観奈
「あー水那岐?悪いんじゃが、例のイベント車を黒葉に回して貰えないじゃろうか?…有り難うなのじゃ。それじゃ待ってるのじゃ」
「おい、何無視して電話などしてるのだ!…うっ」
「喜べ。今から本当のバトルを教えてやるのじゃ」
ニタリと笑う観奈に、たじろぐしか出来ない立花であった



「これは…」
立花が驚きの声を上げる
校庭へと入ってくる三台の大型トラック
その一台は荷台を展開すると、大型モニターを備えている
残りの二台にはマスター席とヴァーチャルポッドが四台づつ搭載されている
つまりこの三台の車両は、どこでも最大八体までの対戦が行える斗小野グループが開発したイベント用ヴァーチャル対戦システムである
「『神姫競技部』で四人のチームを作り、わらわと対戦するのじゃ」
観奈からの申し出に驚く立花
「では我々が勝ったなら、入部していただけますか?」
「…勝てるならばな」

立花は腸が煮えくり返る思いをしていた
いくらファーストといえど、我等神姫競技部の精鋭4人を相手に勝てる訳がない
舐めるにも程がある。目に物を見せてやる。ついでに入部させてコキ使ってやる
そう考えつつも、しっかりとメンバー選出も考えていた
「俺と佐渡は固定だな。あとは…内藤と工藤だな…」
斉藤に指示を出し、メンバーを召集する
「みんな、コレは神姫競技部のメンツをかけた大事な戦いだ…って、佐渡はどうした?」
見れば内藤と工藤しかおらず、肝心な佐渡が居ない
「魔琴ちゃんは、春休み中ゲーセンに入り浸っていたのがバレて、罰として掃除をやらされているため来れないそうです」
「だああぁっ!あの莫迦娘がぁっ!」
中学生があれほどゲーセンに入り浸るなと言っておいたのに
…しかしまいったな。性格はともかく、腕は一流のアイツが来れないとは…
「まぁいいか。斉藤、代わりに出ろ。お前なら佐渡の代わりを頼める」
「え?俺っすか?」
「アイツの次に接近戦が上手いお前を中心にして、俺達が援護する」
「解りました。頑張ります!」



会場設営も終わり、何事かと生徒達も集まって来ていた
「なんだ?何が始まるんだ?」
「なんでも神姫競技部が観奈ちゃんとバトルするんだってよ?」
「あれ?観奈ちゃんが神姫競技部を公開処刑するって聞いたけど?」
「神姫競技部の連中もこれまでか…今まで無駄にさんざん威張りちらしてたけど、これで年貢の納め時か…」
校外から見物人も来て、ちょっとしたお祭り騒ぎにまでなっている
『さぁさぁ國崎観奈vs神姫競技部!この世紀の一戦、賭けなきゃ損なーのだー!』
「当然観奈ちゃんが勝つに賭けるぜ!」
『えーと、30秒以内から以降1分以内、2分以内、3分以内、5分以内、それ以上ってあるけどどれにする?』
「んじゃ1~2分で」
『毎度有り難うなーのだー!つーか神姫競技部が勝つに賭ける人が居ないのだー!まだ誰も賭けてないから大穴なーのだー!』
「よーし、んじゃ俺が…」
「やめとけ。佐渡が出られないってよ」
「マジか?それじゃ俺は1分以内で観奈ちゃんに」
『毎度有り難うなーのだー!』

「有り難うなのだ、水那岐、ケンシロウ」
「しかしこんなの乗り入れて良かったのか?なんかエライ騒ぎになってる様だが…」
「…学園には…許可を…取ってあります…でも…賭博行為は…いけませんね…」
「そっちは既に通報済みですから警察に任せておきましょう。それで観奈ちゃん、もしかして例のアレを使うのか?」
「ふっふっふ。勿論じゃ。せっかく琥珀殿に作って貰ったのじゃからな」
『ふふふ…我が力を愚民共に知らしめる舞台は整ったのかな?』
どこからともなく聞こえてくる不気味な声
「その通りじゃ。それがお主のデビュー戦になるのじゃ」



『それでは黒葉学園神姫競技部vs國崎観奈の特別エキシビジョンマッチを開催しまーす!』
ワアアアッ!
『この試合は4vs1で行われます!黒葉学園神姫競技部4人を相手に観奈ちゃんはどう戦うのか!それでは選手入場でーす!』
まず神姫競技部が入場する
ちなみに神姫競技部の構成は
立花 サイフォス型神姫所有 ほぼ標準で、両肩にミサイルボッドを付けている
内藤 アーンヴァル型神姫所有 ほぼ標準、但し両翼下にミサイルをセット
工藤 ヴァッフェバニー型神姫所有 ほぼ標準 手持ち武器はバズーカに変更
斉藤 紅緒型所有 標準軽装武装
となっている
ヒソヒソ「立花さん、大丈夫なんですか?アイツが前衛で?」
ヒソヒソ「アイツを囮にしてミチルを吹っ飛ばす」
ヒソヒソ「まぁアイツじゃその程度しか役に立たないか」
「どうしたんですかみんな?」
「いや、お前が頼りだ、頑張ってくれよ!」
『続いて、國崎観奈ちゃんの入場でーす!」
おおおーーーっ?
入場してきた観奈を見た観衆が驚きの声を上げる
なぜならミチルの装備がいつもと違うからだ
普段なら左腰にムラサメを二振り下げているだけだが、今回は右にも見慣れぬ洋風の剣を下げていて、都合三本の剣を持ってる事になる
『なにやら妖しげな剣を持っているミチルちゃん。それが今回の秘策なのか?それではみなさん、エントリーをお願いしまーす』
実況の皐月に言われ、エントリーする各員
『それでは、バトルスタート!』



「頼むぞ砂姫、みんなが援護してくれるんだから」
「あの人達が援護などするとは思えませんが…」
斉藤は自分の神姫…砂姫と話していた
「今回は事態が事態だから、変な事はしないと思うが…」
「話してる暇は無いようです」
砂姫一人突出している為、ミチルとの接触も早い
他はは無事に三方に散って援護位置に着いたようだ
「一人であたしとやり合おうっての?」
「できればそうしたいのですが…」
言いながら刀を構える砂姫
「その構え…結構やるようなのだ。んじゃお手並み拝見といくのだ」
剣ではなく、苦内を構えるミチル
「はあぁっ!」
気合を入れ斬りかかる砂姫
それを難無く避けるミチル
ダダダッ!
三方から援護射撃が飛んでくる
「なるほどね。考えてはいるようね。でもこの程度じゃ…」
ドォン!
不意にバズーカ弾が炸裂する
「なっ!なんだ?」
驚く斉藤
「…やっぱりこういうことですか」
「どういうことだ?」
「ミチルさんを吹き飛ばすつもりでしょう。…私ごと」
ドゴォン!
ミサイルが近くで爆発する
「そういうことか。とことん見下げ果てたヤツラなのだ」
苦内でミサイルを落としながら呆れるミチル
「なんとでも言え!勝てばいいんだよ!」
三方から一斉に大量のミサイルを放つ
そしてそのミサイルが2人へと降り注ぐ
2人が立っていた場所で大爆発が起きる
「へへっ…ありがとよ、斉藤…」
「…おかしいですよ立花さん。砂姫もミチルもデッド判定が出ていません!」
「なんだと?」
爆煙が薄らいだ所に、光が見える
それは陽電子リフレクターを作動させているジャガーであった
その影には砂姫が庇われていた
「…バカな!陽電子リフレクターだと!くそっ!…ジャガー、それと砂姫…ミチルは?」
「…こんなヤツラに少しでも期待した自分がバカだったのだ」
ミチルは既に避難しており、はるか上空にいた
そして内藤のアーンヴァルへと突撃を開始した
その左手にはムラサメが、右手には例の剣を持っている
「きゃーっ!こないでぇ!」
銃を乱射し牽制しようとするアーンヴァル
だがミチルはその全ての弾丸を叩き落とし接近し、その脇を通り抜ける
「え…」
通過していったミチルを見ようと振り返ろうとしたが出来なかった
その体は既にバラバラにされていたからだった
「…嘘だろ?」
一瞬で内藤の神姫が葬られた事に驚く立花
そしてその驚異は自分の神姫へと迫っていた
「ちくしょう!こうなったら2人でやるぞ!工藤、援護しろ!」
工藤に指示を出した後、自分のサイフォスに空になったミサイルポッドを破棄して接近戦をするように指示を出す
「ヤツに斬りかかられたら終わりだぞ!その隙を与えるな!」
接近したミチルへ絶え間ない斬撃を繰り出すサイフォス
その全てを避け、受け流すミチル
ダダダッ!
そこへマシンガンで援護をする工藤の神姫
「邪魔なのだ!」
右手で持っていた剣を投げつける
それはもの凄い勢いで弾丸を弾きながら飛んでいき、ヴァッフェバニーの胴体をブチ抜いた
「グハァッ!」
しかし剣を投げたせいでミチルの体勢は不安定になってしまった
「コレで終わりだぁ!」
サイフォスが斬りかかってくる
ガキッ!
トドメに放った剣を、かろうじて防ぐミチル
「このまま押し切れば私の勝ちだ!」
グググッ
パワーではサイフォスの方が上である
「…押し切れれば、なのだ」
ザシュッ!
いきなりサイフォスの両腕が切り落とされる
「一体何が…?」
サイフォスは自分の腕を切り落とした物を見た
それはさっきミチルがバニーへと投げた剣であった
「…紹介が遅れたのだ。あたしの新たな相棒、魔操剣『空牙』なのだ」
「そん、な…」
「空牙、そこの卑怯なお姉さんに挨拶してあげるのだ」
空牙をサイフォスへと投げるミチル
ドスッ!
腹部へと突き刺さる空牙
その状態からミチルが指をくいと上に向けるとそれに合わせ上昇する
サイフォスを真っ二つに裂きながら
「…さて、あとはアンタだけなのだ」
空牙を戻し、ジャガーに陽電子リフレクターを解除させ、砂姫へと向き直る
「お手合わせ、お願いします」
再び刀を構える砂姫
空牙とムラサメを構えるミチル
ダッ!
共に駆け出す二人
キィン!
一瞬の交差
「…さすがです、ミチルさん…」
ドサッ
「いい太刀筋なのだ。でもそれ故に読まれやすいのだ」
『試合終了ー!勝者、ミチル!』



「なんだよ、神姫競技部って情け無いなぁ…」
「味方まで裏切って負けるなんて最低だよなー」
卑怯な手を使ってさらに負けた神姫競技部への風当たりは強いものだった
「ちくしょう…おい斉藤!お前のせいだぞ!」
苛立ちを斉藤へとぶつける立花
「いや、お主のせいじゃぞ」
「なんだと…って観奈!」
「最初からお主と斉藤殿を主軸に置いて、あとの二人を支援に回していれば勝機があったはずじゃ。それをあんな一回防がれたら終わる作戦なんぞ立ててたら勝てる物も勝てなくなるわい!」
「ぐっ…」
自らの失策を責められ反論出来ない立花
「全く…普段神姫と遊ばないからあーいうしょーもない事を思いつくのじゃ。遊びから学ぶことも多いのじゃぞ。それに神姫とのコミュニケーションはトレーニングよりも大事なのじゃ!」
「それじゃ、神姫と遊んでた方がマシってのは…?」
「そういう事じゃ、解ったか!」
ガックリとうなだれる立花。少しは反省した様である
「やっほ~先輩~遅くなりました~」
タッタッタッと駈けてくる少女
「あ、魔琴ちゃん」
「ぜーっ、ぜーっ、ぜーっ…あ、もしかして、遅かった?」
「うん、ウチの負け」
「あーもう!私が出てたら勝てたのにっ!くやしーっ!」
「…斉藤殿、このやかましいのは何じゃ?」
「ちょっとアンタ、先輩に向かってやかましい何ってのは無いんじゃないの?」
「なにっ?先輩なのか?」
「そうですよ観奈ちゃん。彼女は中等部2年の佐渡魔琴ちゃん、ウチのエースだよ。本当なら私ではなく、彼女が出る予定だったんだけど…」
「それは失礼した、佐渡先輩」
「構いませんよ、魔琴が煩いのは事実ですから」
いつのまにか魔琴の肩に乗っていたハウリン型が観奈に話しかける
「ちょっとミシオ、そういう問題じゃないでしょ!」
「こんな煩い子ですけど、根は良い子なんで、仲良くして上げてください」
ペコリ
「ちょっと、仕切らないで…」
「ほら、魔琴も女の子なんだからもっとおしとやかにしないと…」
「ミシオのは大人しいじゃなくて、おばさんくさいじゃないの?」
「失礼ですね。物腰が上品だと言って下さい」
「あーもう!それより國崎観奈!」
「ん?なんじゃ?」
「神姫競技部を代表してアンタに決闘を申し込む!」
「…わらわと決闘じゃと?」
「そうよ。このままじゃわたしの気がおさまらないのよっ!」
「ま、魔琴ちゃん…私達の敵討ちを…」
「なにそれ?わたしはこのスゴイ設備でこのクソナマイキな小娘をギャフンと言わせたいだけよ!」
「まぁたしかにこの設備はそんじょそこらのショップ筐体でも太刀打ち出来ないような凄い設備だったけど…」
「斉藤殿、クソナマイキな小娘の所は否定してくれないのじゃな」
「あっいやっその…」
「冗談じゃよ、斉藤殿。しかし佐渡先輩も凄い自信じゃな」
「当然!わたしを誰だと思ってるのよ!」
「いやそれは観奈ちゃんの台詞だと思うよ」
斉藤のツッコミは、華麗に無視された



『さーって急遽決まった神姫競技部vs國崎観奈の第二ラウンド!神姫競技部からは一人のみのエントリー!しっかーし彼女は神姫競技部の隠し玉、佐渡魔琴ちゃんだー!』
「おおっ!やっとでてきたのか!」
「でもいくら魔琴ちゃんでも相手が悪すぎないか?」
「いやいや、魔琴ちゃんならあるいは…」
先程とは違い、かなりポディシブな意見があちこちで交わされている
舞台上に現れた彼女の神姫、ミシオはGFFを流用していた
「ふむ…プロヴィデンス…いや、レジェンドか」
武装は巨大なバックパックに装備されたドラグーンシステムと高出力ビームライフルと脚部に収納されたビームサーベルが、さらに手の甲にはビームシールドがあったはずだ
追加バッテリーがあるだろうが、これだけの装備を使いこなすのは至難の業である。あの立花が一目を置いてる程だからかなりの腕前なのだろう
『それでは両者、エントリーして下さい』
「これはなかなか楽しめそうじゃ」
エントリーしながら期待感を隠せない観奈であった
『それでは、バトルスタート!』



ミチルを確認するやいなや、ドラグーンを飛ばすミシオ
「ふっ、結構やるのだ」
ただ牽制で飛ばした訳ではなく、ミチルの行動を規制しつつ、自分に有利な様に誘導しているようだ
ビームが途切れないように、2~3機をミチルの周りへと交換しながら配置している辺り、かなり熟練しているようだ
「面白い。ミチル、ちょっと乗ってみるのじゃ」
「わかったのだ」
ムラサメを構え、ビームを弾きながらあえて誘いに乗るミチル
「…気に入らないわね」
「どうしたのです、魔琴」
「アイツ、ワザとこっちの誘いに乗ってきてるのよ」
「そのようですね」
「こっちを舐めきって乗ってる訳じゃないのがさらにムカツクのよ!」
「何か考えがあって乗ってきてると?」
「そうよ!でなきゃラクラク避けられるのに、わざわざ紙一重で避けてるようにして挑発する訳ないじゃない!」
さっきからミチルは掠ってるんじゃないかという際どい所で避けている
「ではどうします?」
「こっちは長期戦は出来ないから、次で一気にいくわよ!」
「了解しました」
ミシオはドラグーンを全て回収し、再チャージをする
「どうやら本気でくるようじゃな」
「そのようなのだ」
ムラサメを一本しまい、空牙を右手に構える
「いっけーミシオ!ドラグーンストリームアターック!」
両手のビームシールドを展開し、ミチルへと突撃するミシオ
「たっ、体当たり?」
空牙でミシオへと斬りかかる
ガシュゥッ!
当然ながらビームシールドに阻まれる
そのまま流れる様にミシオの左側面へと回り込む
バシュッ!
「ちいっ!やっぱりそうくるか!」
回り込んだ先に飛んできたビームをムラサメで弾く
ミシオは自分の体でドラグーンを隠し、避けたミチルを狙撃してきのだった
全てのドラグーンを使って
ミチルはその場から離脱を図る
「逃がしませんよ」
バシュバシュバシュッ!
全てのドラグーンから絶え間ないビーム攻撃が飛んでくる
「そうカンタンには当たらないのだ!」
ヒラヒラと避けきるミチル
そろそろドラグーンのバッテリーが切れそうかなと思ったその時
「うわっ!」
クイっとミチルが大きく避けの動作をする
ジュウッ
しかし間に合わず、ミチルの翼の一枚が蒸発する
「油断大敵ですよ」
高出力ビームライフルを構えたミシオが言った
『ウワアアアアッ!』
『キャアアアッ!』
外では歓声と悲鳴が上がっていた
「正直、アレを避けるとは思いませんでした。しかし次で終わりです」
「いっけぇ!ドラグーンストリームアターック!」
再びビームシールドを構え、突撃するミシオ
ミチルは震えていた
「くくっ…面白いのだ…」
強敵と戦える事の喜びに
空牙をしまい、苦内を取り出す
「もっと!アタシを楽しませるのだー!」
ダッ!
ミチルもまたミシオへと突撃をする
ガシィッ!
ムラサメでミシオを受ける
そして流れるように再び左側面へと移動する
飛んでくるドラグーンからのビームをムラサメ一本で弾く
「…おかしい。わざわざさっきと同じにしてる…?」
魔琴は悩んでいた
攻めているのは自分なはず、だが何か罠があるのではないか?
今のミシオは絶好調。それを止めてまであるか解らない罠を警戒する必要があるのか?
…たとえ罠があっても、今のミシオなら叩きつぶせる
「ミシオ!そのままトドメを刺しちゃいなさい!」
言われるまでもなく、ミシオは高出力ビームライフルを構え、射撃する瞬間を狙っていた
カチッ
トリガーを引く
その時
「今なのだ!ジャガー!」
ミチルの前にジャガーが現れ、陽電子リフレクターを起動する
バチバチバチッ!
「なにぃっ!」
それはビームを防いだだけでなく、弾き返した
ドォン!
「きゃあっ!」
戻ってきたビームに焼かれ、ライフルがミシオの右腕ごと吹き飛ぶ
「今なのだ!」
持っていた苦内をドラグーンへ向け投郭する
シュシュシュッ!
ドォン!ドォン!
続けざまに投げた苦内で、6機のドラグーンを破壊する
「いけっ!空牙!」
空牙を投げ、残り4機のドラグーンも落とす
そしてムラサメを二刀流に構え、ミシオへと迫る
一瞬で武装と右腕を失ったミシオ
「…わたしのせいだ…」
呆然とする魔琴
罠があることは予想していた
陽電子リフレクターがある事も知っていた
なのに自分が優位な事に気をよくして、思いっきり足下を掬われた
…いや、そう思わされていただけだった
「…ゴメン、ミシオ…」
ミチルの刃は、今まさにミシオを切り裂こうとしていた
「…まだ終わってませんよ」
左手をかざし、ビームシールドを展開する
ガシュッ!
「そうこなくちゃ、面白くないのだ」
足からビームサーベルと取り出し、それを構えるミシオ
キィン!キィン!
ミチルからの斬撃をかろうじて防ぐ
「でも、コレで終わりなのだ!」
キィン!
「…そう簡単には終わりません」
柄からもビームを出し、二刀の斬撃を防ぐミシオ
しかし
ドスッ!
「あたしは三刀流なのだ」
三本目の刃、空牙がミシオの右脇腹を抉っていた
『試合終了ー!勝者、ミチル!』



「あーもう!もうちょっとで勝てたのに、あのバリアは何なのよ!」
「そうですね。陽電子リフレクターは巨大な上に消費電力が激しすぎて、神姫規格ではたとえマスィーンズを使っても無理だったはず…」
「ふっふっふ、実はあれ、実験品なのじゃ」
「…もしかして、國崎技研?」
「そうなのじゃ。そういうサンプルを使える代わりに、きちんとデータを送らねばならないがな。あと勝手に外せないのも不便じゃ」
「やっぱプロっていいなぁ…」
羨ましがる立花
「おかげで今日はいいデータが取れたのじゃ。斉藤殿、佐渡先輩、礼を言うぞ」
「うーっ!わたし達はモルモットかー!」
「落ち着きなさい、魔琴」
ずずっとお茶を啜りながら魔琴をなだめるミシオ
『ふむ、ヴァーチャルバトルというのも、なかなか面白い物であったな。我が力、存分に味わって戴けたかな?』
「ん?今の声は…」
どこからともなく聞こえる声に不思議がる斉藤
「ああ、今喋ったのはコイツなのだ」
すいっと空牙を見せるミチル
「いくらヴァーチャルでも痛かったのですからね」
『ふっふっふ、諸君等の悲鳴は我が喜びなのだよ』
「なーに浸ってるのだ」
『何!魔剣とはこういう物ではないのか?』
「あのーもしもし」
「どうしたのじゃ、斉藤殿」
「もしかしてその声…?」
「え?ああ、空牙じゃ」
「えっ?」
「なっ!」
驚く斉藤と立花
「「け、剣が喋ったーーーーー!」」
喧噪の中を、二人の絶叫が木霊した






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