「ぶっとばしてやるぞー!おー!」
意気込んでいらっしゃる我らがたまさん。
ぽちの勝利の後から、バトルをしたくてうずうずしていて、今日やっと初戦の日が来たのだ。ちなみに間宮は用事があるとかで今日は来ていない。
「対戦相手をけんさくー!」
神姫センターの端末を器用に操作して全国の待機中な対戦相手を検索している。
「おー、いっぱいでてきたねー!兄ちゃん兄ちゃん、誰がいいかな?」
端末の画面を覗き込む。三重、福島、沖縄。いろんなとこの待機中神姫が表示されていた。
「んー、初戦だしこんくらいでいいんじゃないか?」
俺が指さしたのはサード下位の紅緒タイプ。
「えぇ、これくらいの方ならたまもそこそこ対等にやれるでしょう」
と、ぽち。
「ん、どれどれー??――んにゃっ!」
ピピッ、という電子音が鳴る。
近くで見ようと乗り出したたまが転び、タッチパネル式の画面に触れてしまったのだ。
「んげ、勝手に決まっちまったよ!うわ、しかも相手下位っつってもセカンドじゃん!!」
こうして決まってしまった相手は、ジルダリアタイプの『ちえり』という奴だ。
端末の画面には、「対戦相手がセッティング中です。3番筐体に入ってセッティングを行ってください」と出ている。わかったわかった、今行くって。
「しゃあない、たま、行くぞ!」
「あいてが誰だろうとたまがぶちのめしてやるぞーっ!」
意気込んでいらっしゃる我らがたまさん。
ぽちの勝利の後から、バトルをしたくてうずうずしていて、今日やっと初戦の日が来たのだ。ちなみに間宮は用事があるとかで今日は来ていない。
「対戦相手をけんさくー!」
神姫センターの端末を器用に操作して全国の待機中な対戦相手を検索している。
「おー、いっぱいでてきたねー!兄ちゃん兄ちゃん、誰がいいかな?」
端末の画面を覗き込む。三重、福島、沖縄。いろんなとこの待機中神姫が表示されていた。
「んー、初戦だしこんくらいでいいんじゃないか?」
俺が指さしたのはサード下位の紅緒タイプ。
「えぇ、これくらいの方ならたまもそこそこ対等にやれるでしょう」
と、ぽち。
「ん、どれどれー??――んにゃっ!」
ピピッ、という電子音が鳴る。
近くで見ようと乗り出したたまが転び、タッチパネル式の画面に触れてしまったのだ。
「んげ、勝手に決まっちまったよ!うわ、しかも相手下位っつってもセカンドじゃん!!」
こうして決まってしまった相手は、ジルダリアタイプの『ちえり』という奴だ。
端末の画面には、「対戦相手がセッティング中です。3番筐体に入ってセッティングを行ってください」と出ている。わかったわかった、今行くって。
「しゃあない、たま、行くぞ!」
「あいてが誰だろうとたまがぶちのめしてやるぞーっ!」
―――――――――――――――
『おー、これがばーちゃるふぃーるどかー』
とりあえず周りを見渡して感想を述べるたまの声がインカム越しに聞こえる。
「おーい、もうバトル始まってるんだから油断するなよー」
『大丈夫だよー!たまに任せてー!』
まったく、本当に大丈夫なのかよ…
あ、ちなみに今のたまの装備はマオチャオ用の通常装備だ。あくまで今の、だが。
『あ、ブレイブエクステンダー、ちゃんと機能してるよー!兄ちゃんは敵の索敵お願いねっ!』
そう、たまのチョーカー型ブレイブエクステンダーはぽちが腕から先の装備を創りだすように、体を覆う鎧や装甲などに自由に変化させることができるのだ。
「ん、前方2時の方向から向かってきてるな。やれるか?」
『おー!任せとけーっ!』
頼もしい限り。だが油断は禁物だ。
『あー、見つけたよー!赤いジルダリア!』
『君が今回の相手だね。慣れてないようだけど、手加減はしないよ!』
敵MMS、ジルダリアのちえりはたまに向かって言う。
『ん、たまも負けないからねっ!』
そう言って、手に装備した研爪を構え向かっていく。
しかし見切られていたらしく、ひらりとかわされてしまった。
『ダメダメ、そんなんじゃちえりは倒せないよ!』
「たま、正面からじゃダメだ、右から回り込んで!」
『りょうかーい!』
指示を出したはいいが、敵の技量が思ったより高い。回り込めるか!?
『それじゃあ追い付けないよ、残念でした!』
ちえりは手にした剣、モルートブレイドをたまに向けて振るう。くそっ、ここまでかっ…
『兄ちゃん、勝手に諦めないでよー!』
そう思ったが、たまは無事だった。どうやら装備をアーンヴァルのものに変化させ、加速により避け切ったようだ。
「危機一髪だったな、よくやった!やれるか!?」
『もっちろんっ!』
加速した勢いでちえりにタックルをかますたま。
『っ!なかなかやるじゃない、こっちも本気でいくよ!』
どうやらハイパーモードでくるようだ。
『今年は暖かい気候の影響により、例年より早い桜の開花が見られるでしょう…』
なんだ?何か唱えはじめたぞ?
『早咲きの桜で公園は大にぎわい、この桜は今月末まで楽しめるでしょう…』
おぉっ!?変形と同時にボディカラーが赤く…
『兄ちゃん!どうしよー?止めるっ!?』
そうだ、これは隙だ、今のうちにっ!指示を出そうとしたが間に合わなかった。
『ちえり・ぶろっさむ!開花宣言!』
赤い花びらを背にしたちえりがポーズを決めている。なんかこいつも濃ゆいな…
『か、かっこいーよー!兄ちゃん、どうしよっ!?』
かっこいいか!?たまさんのセンスがわからない。でもとりあえず。
「ならたまもかっこよく決めてやればいいんだ!」
『たまも!?んー!わかったー!――っにゃっ!』
『とまってるとちえりの格好の的、だよっ!』
素早く赤い花びら状のパーツを飛ばしてくる。ボディにヒットしたたまは勢いで吹っ飛んでしまった。
『痛た…あっ!ブレイブエクステンダーが元に戻っちゃったよーっ!』
壁にぶつかった影響か、変化していたブレイブエクステンダーがもとのチョーカー型に戻ってしまっていた。
「落ち着け、意識を集中して何かを!」
『そんな隙はないよっ!ちえりの早さには着いてこられないんだからね!』
そう言って残りの花びらを分離、たまに向けて射出し、自身も赤化したモルートブレイドを構えて突っ込む。花びらがたまのいる場所に突き刺さり、爆煙をあがらせる。まさに絶体絶命、今度こそ終わりか…
『これでさよならっ!えぇいっ!』
最後の一撃が振り下ろされ、ガチンッ、という音が響いた。…ガチン?
『シルバースキン!だよーっ!』
銀色のジャケットを身に纏ったたまがそこにいた。全ての攻撃から身を守る、無敵のメタルジャケット、シルバースキン。とっさに変化させることで対応したようだ。
『か、硬っ…でもっ!再生が間に合わない早さで切ればっ!』
射出した花びらと、自身も素早く切り付けるちえり。そしてついにシルバースキンは消え去った。
「たまっ!!」
だがしかし、そこにはたまの姿はあらず、ただ元に戻ったチョーカー型ブレイブエクステンダーが落ちていた。
『油断はよくなかったよー!これでおわりっ☆』
シルバースキンが消えるぎりぎりまで攻撃を受け、直前に抜け出しちえりの上に飛び上がっていたたまは、左手に装備していた旋牙でちえりを貫いた!
『そんなぁっ!!だからドリルは外せと…ッ!!』
そう言い残して、ちえりは消えていった。
『おー、これがばーちゃるふぃーるどかー』
とりあえず周りを見渡して感想を述べるたまの声がインカム越しに聞こえる。
「おーい、もうバトル始まってるんだから油断するなよー」
『大丈夫だよー!たまに任せてー!』
まったく、本当に大丈夫なのかよ…
あ、ちなみに今のたまの装備はマオチャオ用の通常装備だ。あくまで今の、だが。
『あ、ブレイブエクステンダー、ちゃんと機能してるよー!兄ちゃんは敵の索敵お願いねっ!』
そう、たまのチョーカー型ブレイブエクステンダーはぽちが腕から先の装備を創りだすように、体を覆う鎧や装甲などに自由に変化させることができるのだ。
「ん、前方2時の方向から向かってきてるな。やれるか?」
『おー!任せとけーっ!』
頼もしい限り。だが油断は禁物だ。
『あー、見つけたよー!赤いジルダリア!』
『君が今回の相手だね。慣れてないようだけど、手加減はしないよ!』
敵MMS、ジルダリアのちえりはたまに向かって言う。
『ん、たまも負けないからねっ!』
そう言って、手に装備した研爪を構え向かっていく。
しかし見切られていたらしく、ひらりとかわされてしまった。
『ダメダメ、そんなんじゃちえりは倒せないよ!』
「たま、正面からじゃダメだ、右から回り込んで!」
『りょうかーい!』
指示を出したはいいが、敵の技量が思ったより高い。回り込めるか!?
『それじゃあ追い付けないよ、残念でした!』
ちえりは手にした剣、モルートブレイドをたまに向けて振るう。くそっ、ここまでかっ…
『兄ちゃん、勝手に諦めないでよー!』
そう思ったが、たまは無事だった。どうやら装備をアーンヴァルのものに変化させ、加速により避け切ったようだ。
「危機一髪だったな、よくやった!やれるか!?」
『もっちろんっ!』
加速した勢いでちえりにタックルをかますたま。
『っ!なかなかやるじゃない、こっちも本気でいくよ!』
どうやらハイパーモードでくるようだ。
『今年は暖かい気候の影響により、例年より早い桜の開花が見られるでしょう…』
なんだ?何か唱えはじめたぞ?
『早咲きの桜で公園は大にぎわい、この桜は今月末まで楽しめるでしょう…』
おぉっ!?変形と同時にボディカラーが赤く…
『兄ちゃん!どうしよー?止めるっ!?』
そうだ、これは隙だ、今のうちにっ!指示を出そうとしたが間に合わなかった。
『ちえり・ぶろっさむ!開花宣言!』
赤い花びらを背にしたちえりがポーズを決めている。なんかこいつも濃ゆいな…
『か、かっこいーよー!兄ちゃん、どうしよっ!?』
かっこいいか!?たまさんのセンスがわからない。でもとりあえず。
「ならたまもかっこよく決めてやればいいんだ!」
『たまも!?んー!わかったー!――っにゃっ!』
『とまってるとちえりの格好の的、だよっ!』
素早く赤い花びら状のパーツを飛ばしてくる。ボディにヒットしたたまは勢いで吹っ飛んでしまった。
『痛た…あっ!ブレイブエクステンダーが元に戻っちゃったよーっ!』
壁にぶつかった影響か、変化していたブレイブエクステンダーがもとのチョーカー型に戻ってしまっていた。
「落ち着け、意識を集中して何かを!」
『そんな隙はないよっ!ちえりの早さには着いてこられないんだからね!』
そう言って残りの花びらを分離、たまに向けて射出し、自身も赤化したモルートブレイドを構えて突っ込む。花びらがたまのいる場所に突き刺さり、爆煙をあがらせる。まさに絶体絶命、今度こそ終わりか…
『これでさよならっ!えぇいっ!』
最後の一撃が振り下ろされ、ガチンッ、という音が響いた。…ガチン?
『シルバースキン!だよーっ!』
銀色のジャケットを身に纏ったたまがそこにいた。全ての攻撃から身を守る、無敵のメタルジャケット、シルバースキン。とっさに変化させることで対応したようだ。
『か、硬っ…でもっ!再生が間に合わない早さで切ればっ!』
射出した花びらと、自身も素早く切り付けるちえり。そしてついにシルバースキンは消え去った。
「たまっ!!」
だがしかし、そこにはたまの姿はあらず、ただ元に戻ったチョーカー型ブレイブエクステンダーが落ちていた。
『油断はよくなかったよー!これでおわりっ☆』
シルバースキンが消えるぎりぎりまで攻撃を受け、直前に抜け出しちえりの上に飛び上がっていたたまは、左手に装備していた旋牙でちえりを貫いた!
『そんなぁっ!!だからドリルは外せと…ッ!!』
そう言い残して、ちえりは消えていった。
――――――――――――――
「ぽちに続いてたままでセカンド相手に勝つだなんてすげぇ快挙」
「えぇ、すごかったですよ、たま」
「えへー、ありがとー!でもブレイブエクステンダーがすごかったのもあるよー!」
いやはや、本当にすごいな。色々。
「そういえば、お兄ちゃん。なんでこんなすごい装備を作れたんです?」
「んー…ま、そのうち教えてやるって」
「あー!また兄ちゃんの"そのうち"が出たよー!」
うん、まだ教えなくてもいいだろ。言うなれば時期じゃない、的な?
いつか教えなきゃなんないときも来るだろ。
「ぽちに続いてたままでセカンド相手に勝つだなんてすげぇ快挙」
「えぇ、すごかったですよ、たま」
「えへー、ありがとー!でもブレイブエクステンダーがすごかったのもあるよー!」
いやはや、本当にすごいな。色々。
「そういえば、お兄ちゃん。なんでこんなすごい装備を作れたんです?」
「んー…ま、そのうち教えてやるって」
「あー!また兄ちゃんの"そのうち"が出たよー!」
うん、まだ教えなくてもいいだろ。言うなれば時期じゃない、的な?
いつか教えなきゃなんないときも来るだろ。
つづく、的な?