キーンコーンカーンコーン――
聞き慣れたチャイムが一日の課程の終了を告げると同時に俺は教室を出た。
間宮も教室の前で待っていたようだ。
「ねぇ、ホントにやるの~?」
心配そうだな、間宮。
「大丈夫!勝つ!さぁ行くぞ!」
間宮の手を引っ張って例の神姫センターまで連れていく。周りの目なんかもう気にしないぞ。
聞き慣れたチャイムが一日の課程の終了を告げると同時に俺は教室を出た。
間宮も教室の前で待っていたようだ。
「ねぇ、ホントにやるの~?」
心配そうだな、間宮。
「大丈夫!勝つ!さぁ行くぞ!」
間宮の手を引っ張って例の神姫センターまで連れていく。周りの目なんかもう気にしないぞ。
「神姫センターよ!私は帰ってきたッ!」
「落ち着いてください!お兄ちゃん!」
おぉ、また取り乱してしまった。とりあえず神姫センターに到着した。
あとはバトル用スペースに行けばいいんだな。
「あ、そういえば悠君~今日はぽちちゃんとたまちゃんどっちが戦うの~?」
あぁ、そういや決めるの忘れてたな。
「決めてないんなら~、これ~!」
と言いつつ間宮が出したのはあみだくじの書かれたノートの切れ端。いつのまにこんなの作ったんだ?
しかし2人は気にする事無く選んでいる。まぁ、いいや。
「うわー、はずれだー…」
「あたり…じゃあ私がやるんですねっ!」
結果が出たようで。ぽちみたいだな。
「よし、じゃあぽち、今回はよろしく頼むな。たまはまた今度、な!」
残念そうな面持ちのままのたまも連れて、俺達はバトルスペースに向かった。
「落ち着いてください!お兄ちゃん!」
おぉ、また取り乱してしまった。とりあえず神姫センターに到着した。
あとはバトル用スペースに行けばいいんだな。
「あ、そういえば悠君~今日はぽちちゃんとたまちゃんどっちが戦うの~?」
あぁ、そういや決めるの忘れてたな。
「決めてないんなら~、これ~!」
と言いつつ間宮が出したのはあみだくじの書かれたノートの切れ端。いつのまにこんなの作ったんだ?
しかし2人は気にする事無く選んでいる。まぁ、いいや。
「うわー、はずれだー…」
「あたり…じゃあ私がやるんですねっ!」
結果が出たようで。ぽちみたいだな。
「よし、じゃあぽち、今回はよろしく頼むな。たまはまた今度、な!」
残念そうな面持ちのままのたまも連れて、俺達はバトルスペースに向かった。
「遅かったじゃねぇか、びびって逃げたかと思ってたぜ」
西木の野郎、顔をあわせるなり嫌味を言ってきやがった。
「ごしゅじんたま!すぐそういうこと言ったらダメですよ!」
「だから!ごしゅじんたまって呼ぶなっての!」
ユメも相変わらずのようだ。
「まぁいい。5分…いや、2分で終わりにしてやんよ、準備しな」
こいつは挑発しかできないのか、まったく。
西木の野郎、顔をあわせるなり嫌味を言ってきやがった。
「ごしゅじんたま!すぐそういうこと言ったらダメですよ!」
「だから!ごしゅじんたまって呼ぶなっての!」
ユメも相変わらずのようだ。
「まぁいい。5分…いや、2分で終わりにしてやんよ、準備しな」
こいつは挑発しかできないのか、まったく。
俺はマスター用のシートに座り、ぽちを端末内に入れる。
「じゃあ、絶対勝つからな、頑張ろうな!」
「…はいッ!私負けません!」
やる気満々みたいだ、よかったよかった。
準備が完了すると、モニターに荒野のような映像が映し出された。今回のフィールドはこの荒野らしい。
『お兄ちゃん、まずはユメさんを探します。ナビゲートお願いしますね』
「おぅ、任せろ!」
インカムを通じてぽちの声が聞こえる。なかなかの臨場感だ。
ちなみにぽちの装備は腕以外はハウリン用の標準装備で固めてある。武器は右手に持つハンドガンだけ。ハンドガン1丁で勝てるわけない?まぁ、見てろって。
「…!いたぞ、10時の方向、距離120!」
『こちらも視認しました!仕掛けますッ!』
ハンドガンを撃ちながら接近する。しかし。
『えっ!?お兄ちゃん、ユメさんが消えました!』
そう、さっきまでそこにいたはずのユメが突然消えたのだ。いたと思った場所から消え、違う場所にあらわれる。これがユメが"デイドリーム"と呼ばれている由来だ。
わかってはいたが、あまりに突然だったせいで、俺も指示が遅れてしまった。
「後ろだッ!こういうときはだいたい後ろにいるもんだ!」
『遅いですよ!悪いですが、これで終わりですっ!』
白く塗られたハウリン装備のユメがそう言いながら吠莱を放った。ぽち、間に合えっ!
『ふぅ、なんとか間に合いました…』
爆風の中から出てきたのは、右手にマオチャオ用の防壁を装備したぽち。どうやら間に合ったようだ。
『え!?そんな…どこにその防壁を隠していたんですっ!?』
驚くユメ。まぁ、今までハンドガンしか持っていなかったんだ、当然の疑問だろう。
『これこそが、創造する力、ブレス型思考具現化装置タイプZ、通称"ブレイブエクステンダー"ですッ!』
ぽちが叫ぶ!熱い、熱いぞッ!
『は?バカか、厨臭ぇ!』
西木が言う。こんにゃろう…
「うるせぇッ、ぽち、M4ライトセイバー!接近して行け!」
『了解!えぇぇいッ!』
防壁に形を変えていた"ブレイブエクステンダー"をライトセイバーに変え、ユメに切り掛かる。だが、ユメはまたもそこにはおらず、ライトセイバーが切ったのはフィルムのようなものだった。
『お兄ちゃん、このフィルム…』
「あぁ、たぶんそれを使って出たり消えたりしてんだろう…だが今はそのトリックを考えるよりも先にヤツを探して倒すんだ!」
『はい、了解です!――っ、いました、今度は上です!』
「アルヴォPDW9!撃ちまくれッ!」
『了解しました!っえぇい!』
変化させたマシンガンで上空から高速でおりてくるユメに向かって撃ちまくる。
だが軽やかな動きで避けられ、まったく弾があたらない。ついにユメはぽちの正面に降り立ってしまった。
『あまり痛いことはしたくないですけど…ごめんなさいっ!』
「ぽち!避けろッ!」
『間に合――ぁぐッ!!』
至近距離からの高速の回し蹴りをもらい派手に吹っ飛ぶぽち。障害物も少ないため、かなりの距離を飛ばされた。
間髪入れずに攻撃を加えようと、ユメが吠莱を投棄して十手を構えて追ってくる。
「ぽち!次が来るぞ!!」
『うっく…負けません…負けられませんっ…!』
ぎりぎりのところで十手による攻撃を避け、立ち上がる。しかし、次をもらえば確実に避け切れずに終わってしまうだろう。
『初めてなのに、すごかったですよ!ではまたっ!』
トドメを刺そうと、構え直したユメが突っ込む。…ここまでか…そう思ったそのとき。
『…創造は無限の力なんです…負けません…勝利も…創造しますッ!!』
ブレス型に戻っていた"ブレイブエクステンダー"が形を変える。それは巨大な刄だった。
『斬月ッッ!!』
その刄は目前まで迫っていた敵を貫き、両断した。
両断された敵は何が起きたかわからないまま光の粒子となり、消えた。
「じゃあ、絶対勝つからな、頑張ろうな!」
「…はいッ!私負けません!」
やる気満々みたいだ、よかったよかった。
準備が完了すると、モニターに荒野のような映像が映し出された。今回のフィールドはこの荒野らしい。
『お兄ちゃん、まずはユメさんを探します。ナビゲートお願いしますね』
「おぅ、任せろ!」
インカムを通じてぽちの声が聞こえる。なかなかの臨場感だ。
ちなみにぽちの装備は腕以外はハウリン用の標準装備で固めてある。武器は右手に持つハンドガンだけ。ハンドガン1丁で勝てるわけない?まぁ、見てろって。
「…!いたぞ、10時の方向、距離120!」
『こちらも視認しました!仕掛けますッ!』
ハンドガンを撃ちながら接近する。しかし。
『えっ!?お兄ちゃん、ユメさんが消えました!』
そう、さっきまでそこにいたはずのユメが突然消えたのだ。いたと思った場所から消え、違う場所にあらわれる。これがユメが"デイドリーム"と呼ばれている由来だ。
わかってはいたが、あまりに突然だったせいで、俺も指示が遅れてしまった。
「後ろだッ!こういうときはだいたい後ろにいるもんだ!」
『遅いですよ!悪いですが、これで終わりですっ!』
白く塗られたハウリン装備のユメがそう言いながら吠莱を放った。ぽち、間に合えっ!
『ふぅ、なんとか間に合いました…』
爆風の中から出てきたのは、右手にマオチャオ用の防壁を装備したぽち。どうやら間に合ったようだ。
『え!?そんな…どこにその防壁を隠していたんですっ!?』
驚くユメ。まぁ、今までハンドガンしか持っていなかったんだ、当然の疑問だろう。
『これこそが、創造する力、ブレス型思考具現化装置タイプZ、通称"ブレイブエクステンダー"ですッ!』
ぽちが叫ぶ!熱い、熱いぞッ!
『は?バカか、厨臭ぇ!』
西木が言う。こんにゃろう…
「うるせぇッ、ぽち、M4ライトセイバー!接近して行け!」
『了解!えぇぇいッ!』
防壁に形を変えていた"ブレイブエクステンダー"をライトセイバーに変え、ユメに切り掛かる。だが、ユメはまたもそこにはおらず、ライトセイバーが切ったのはフィルムのようなものだった。
『お兄ちゃん、このフィルム…』
「あぁ、たぶんそれを使って出たり消えたりしてんだろう…だが今はそのトリックを考えるよりも先にヤツを探して倒すんだ!」
『はい、了解です!――っ、いました、今度は上です!』
「アルヴォPDW9!撃ちまくれッ!」
『了解しました!っえぇい!』
変化させたマシンガンで上空から高速でおりてくるユメに向かって撃ちまくる。
だが軽やかな動きで避けられ、まったく弾があたらない。ついにユメはぽちの正面に降り立ってしまった。
『あまり痛いことはしたくないですけど…ごめんなさいっ!』
「ぽち!避けろッ!」
『間に合――ぁぐッ!!』
至近距離からの高速の回し蹴りをもらい派手に吹っ飛ぶぽち。障害物も少ないため、かなりの距離を飛ばされた。
間髪入れずに攻撃を加えようと、ユメが吠莱を投棄して十手を構えて追ってくる。
「ぽち!次が来るぞ!!」
『うっく…負けません…負けられませんっ…!』
ぎりぎりのところで十手による攻撃を避け、立ち上がる。しかし、次をもらえば確実に避け切れずに終わってしまうだろう。
『初めてなのに、すごかったですよ!ではまたっ!』
トドメを刺そうと、構え直したユメが突っ込む。…ここまでか…そう思ったそのとき。
『…創造は無限の力なんです…負けません…勝利も…創造しますッ!!』
ブレス型に戻っていた"ブレイブエクステンダー"が形を変える。それは巨大な刄だった。
『斬月ッッ!!』
その刄は目前まで迫っていた敵を貫き、両断した。
両断された敵は何が起きたかわからないまま光の粒子となり、消えた。
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「畜生っ!!なんで俺達がおまえなんかに負けなきゃならないんだっ!覚えてろよ、行くぞユメっ!」
「油断してしまいました、すごかったですよぽちさん。次は負けませんからね!」
文句をたれながら早足に帰っていく西木とユメ。そう、俺達は勝ったんだ。
「やったな、ぽち!まさかあそこで斬月の具現化がうまくいくとは思わなかったよ」
「はい、必死だったんでよくわかりませんでしたが、うまくできてよかったです」
"ブレイブエクステンダー"は神姫の具現化したいと考えたものに変化する装置だが、斬月など、漫画などの武器は実際に神姫のAIに記録されている公式の武器と違い具現化が難しいのだ。
それをあそこで成功させたのは素晴らしかった。
「姉ちゃんかっこよかったよー!次はたまー!」
「じゃあ、祝初勝利で私がジュースおごってあげるね~」
「今度は…私とも…ぁぅ…何でもなぃです…」
なんだかんだで初戦を勝利に収められた、よかった。
「畜生っ!!なんで俺達がおまえなんかに負けなきゃならないんだっ!覚えてろよ、行くぞユメっ!」
「油断してしまいました、すごかったですよぽちさん。次は負けませんからね!」
文句をたれながら早足に帰っていく西木とユメ。そう、俺達は勝ったんだ。
「やったな、ぽち!まさかあそこで斬月の具現化がうまくいくとは思わなかったよ」
「はい、必死だったんでよくわかりませんでしたが、うまくできてよかったです」
"ブレイブエクステンダー"は神姫の具現化したいと考えたものに変化する装置だが、斬月など、漫画などの武器は実際に神姫のAIに記録されている公式の武器と違い具現化が難しいのだ。
それをあそこで成功させたのは素晴らしかった。
「姉ちゃんかっこよかったよー!次はたまー!」
「じゃあ、祝初勝利で私がジュースおごってあげるね~」
「今度は…私とも…ぁぅ…何でもなぃです…」
なんだかんだで初戦を勝利に収められた、よかった。
しかし、バトルもはまりそう…
つづくとか