第四間幕。ライト点灯。
夕焼けを思わせるオレンジ色のライトが広がる。大型バイクに跨るコウと、その肩に仁王立ちしているボタン。
ボタンのスーツは赤と白に変わっており、腰には赤い紐で鈴が吊るされている。
ボタンのスーツは赤と白に変わっており、腰には赤い紐で鈴が吊るされている。
ボタン「初めてお目にかかる諸兄。2036の風、第四幕を読んで頂き光栄の極み。アタシの名はボタン。犬型武装神姫、タイプ・ハウリンだ」
コウ「ここで偉そうにふんぞり返っている一々五月蝿いバカ犬の飼い主。宮井 孝。コウでいい。カメラマンをやっている」
ボタン「ふふん、誰がバカ犬か。バカ主め」
コウ「ここで偉そうにふんぞり返っている一々五月蝿いバカ犬の飼い主。宮井 孝。コウでいい。カメラマンをやっている」
ボタン「ふふん、誰がバカ犬か。バカ主め」
ボタン、ひらりと飛び降りてバイクのハンドルに着地。
ボタン「紹介しておこうかな。我らが身を預けるこやつの事も」
コウ「・・・」
ボタン「今回出番が少なかったが、鉄牛『クロームバイソン』タイプ電動バイク。ヘビー級なヤツだ」
コウ「意味がわからん説明だな。2007年あたりで言う所、『アメリカンタイプ』といえば解りやすいか」
ボタン「こやつもまたコウの相棒、パートナー。さすればアタシの兄弟姉妹みたいなものだ!」
コウ「両方五月蠅い事には変わりないか」
コウ「・・・」
ボタン「今回出番が少なかったが、鉄牛『クロームバイソン』タイプ電動バイク。ヘビー級なヤツだ」
コウ「意味がわからん説明だな。2007年あたりで言う所、『アメリカンタイプ』といえば解りやすいか」
ボタン「こやつもまたコウの相棒、パートナー。さすればアタシの兄弟姉妹みたいなものだ!」
コウ「両方五月蠅い事には変わりないか」
手を広げて呆れたように言うコウ。ニヒヒと笑ってみせるボタン。
コウ「・・・墓参りって事は、五月の連休だったか。連れてけ連れてけと・・・」
ボタン「気にするな主! ・・・そうだな、高速の渋滞をアメリカンで路肩を突っ走った記憶がある」
コウ「まぁ・・・。ホントは連れて行く予定はなかったんだがな。ジイちゃんも連れて来いって五月蝿いし」
ボタン「良いではないか」
コウ「サービスエリアに止まる度に、あれがすごいこれが珍しいと騒ぎまくりやがって」
ボタン「良いではないか!」
コウ「何が良いんだ、バカ犬」
ボタン「気にするな主! ・・・そうだな、高速の渋滞をアメリカンで路肩を突っ走った記憶がある」
コウ「まぁ・・・。ホントは連れて行く予定はなかったんだがな。ジイちゃんも連れて来いって五月蝿いし」
ボタン「良いではないか」
コウ「サービスエリアに止まる度に、あれがすごいこれが珍しいと騒ぎまくりやがって」
ボタン「良いではないか!」
コウ「何が良いんだ、バカ犬」
相変わらず笑うボタンに、溜息を吐くコウ。
ライト、少し暗く。しかしよりオレンジに。
ライト、少し暗く。しかしよりオレンジに。
ボタン「・・・。神姫が死んだら、何処に行くか・・・か」
コウ「バカバカしい新興宗教みたいだな」
コウ「バカバカしい新興宗教みたいだな」
切って落とすコウに、ボタン苦笑。
ボタン「流石と言えば流石だが。全くミもフタも無いなぁ、主」
コウ「で? ・・・どっかに行かせたいのか? お前ら」
ボタン「行かせたいワケがあるまい。今幕でも・・・そして角姉の幕でも少し語られたように」
コウ「で? ・・・どっかに行かせたいのか? お前ら」
ボタン「行かせたいワケがあるまい。今幕でも・・・そして角姉の幕でも少し語られたように」
風、一つ。
ボタン「何処にも行かぬよ。我らは。我らも人も」
コウ「・・・」
ボタン「何処にも、行かぬ。だから母上も・・・」
コウ「・・・」
ボタン「何処にも、行かぬ。だから母上も・・・」
ボタン、自らの手を開き、天に翳す。
ボタン「此処におるのだ」
コウ「・・・あぁ」
コウ「・・・あぁ」
ライト、更に暗く。
コウ「さて、次の週末は何処まで撮りに行くか」
ボタン「おお、主。そういえば角姉の所に行ってみたいぞ」
コウ「何でよ」
ボタン「久方ぶりに『四人』が揃うとの事だからな」
コウ「・・・あぁ? アレも来てんのか」
ボタン「うむ、大会の・・・」
ボタン「おお、主。そういえば角姉の所に行ってみたいぞ」
コウ「何でよ」
ボタン「久方ぶりに『四人』が揃うとの事だからな」
コウ「・・・あぁ? アレも来てんのか」
ボタン「うむ、大会の・・・」
ライト消灯。響く機動音。
第四幕。了。