スパイぷち作戦
「ふっふっふ。久しぶりだな、ケンシロウ」
イキナリ背後から、その言葉とは裏腹に可愛いらしい子供の声が掛けられた
俺をケンシロウと呼ぶ子は一人しか居ない
「やぁ観奈ちゃん、いつ帰国したんだい?」
「ふっ、昨日なのだ!でもって母上を見舞いにいってたのだ!」
「魅鈴さん、喜んでたろ。どんな話をしたんだい?」
「ふっふっふ、勿論コレを見せにいってきたのだー!」
といって取り出したのは優勝トロフィー
「ふっふっふ、スゴイだろー!」
「マジか…優勝したってのか?」
彼女の名前は『國崎 観奈』國崎技研社長の娘にして専属マスター(いわゆるプロ)である
いくら会社がバックアップしているとはいえ、若干12歳にしてファーストランカーというスゴ腕マスターだったりする
彼女の所有神姫『ミチル(ストラーフ型)』にも白雪姫システムがフルに組み込まれている
しかし、エキスパートモデルである白雪姫は、ただ付ければよいという物では無い
彼女がミチルの戦闘スタイルを吟味し、それに合った装備を施し、その為のセッティングを行い、戦闘中に的確な指示を出す事が出来なければ何の役にも立たない
たしかにその才能は、どこぞのピz(ゲフンゲフン)とは違い、並はずれた物では無いとは思っていたが…
「たしか出場した大会ってジュニアクラスじゃなくてオープンクラスだろ。しかもニューヨークの」
「ふっふっふ、向こうのヲタなんか、わらわとミチルの敵ではないのだー!」
「あれ、そういえばその『ちるちる』が見当たらないが…」
「ちるちるいうなー!」げしっ!
上空から声がしたかと思うと、頭目がけて何かが降ってきた、というか蹴られた
「アイタタタ…相変わらずいい蹴りしてるね、ミチルちゃん…」
目の前の、白い翼が生えているストラーフに話しかける
そう、彼女がニューヨーク大会を制したという『ちるち…
「だーかーらー!ちるちるいうなー!」げしっ!
ミチルさん、モノローグに突っ込まないで下さい…
「お兄ちゃん、あまりからかっちゃダメだよ、こんにちは、観奈ちゃん、ミチルちゃん」
「おう、ユキ殿、久しぶりであるな!…しかし、ユキ殿が会社にくるとは珍しい事であるな?」
「あ、今日は新装備のテストがあるんで来て貰ったんだ。新たに開発している超硬合金製の装備だから…」
「なるほど、白雪用の装備か、それならユキ殿でないと無理であるな。ユキ殿、頑張ってくれ!」
「うん!頑張るよ!」
超硬合金とはその名の通り非常に硬い金属である。
本来、非常に本数が少ない『ガーベラ・ストレート』の代替品として考案されたが、その強度故に扱いを誤ると全ての衝撃が神姫へと掛かり、結果腕が折れる等の現象が起こる可能性があることが判明した
その為、高強度の白雪LMフレーム以上装備の神姫でテストし、安全性をチェックするというわけである
「リアル斬鉄剣のテストかー。私もやってみたいなー」
「ちるちるがやったんじゃ、テストにならないぞ」
「それもそうか、残念…で、ちるちるいうなー!」
「はは、帰国したばかりなのに元気いっぱいだな。んじゃ、そういうわけで、実験室に行くから」
「あ…待つのだケンシロウ…コレ…」
「ん?」
仕事に行こうとした俺を観奈ちゃんが呼び止める
「ん?これって…」
「もう終わったけど、バレンタインチョコなのだ。ケンシロウのだけ送り忘れたから、今あげるのだ…」
バレンタイン当日には他の男子社員には観奈ちゃんから送られてきていたのだが、俺のだけ無かった。まさか忘れられていようとは…
「うう…俺だけ送られてこないと思ったら…って、デカイな、これ」
しかしみんなが貰ってたのより、ずっと大きいな
「忘れてたお詫びなのだ…」
「嘘ばっかり。ケンシロウには直接渡したいとかいってたクセにー」
「う、ミチル、それはナイショなのだ…」
「うう、有り難う観奈ちゃん。おぢさんは嬉しいよ」
「あう…感謝するのだ…」
「あ…観奈ちゃん…ちるちる…おかえりなさい…」
部長が現れた
「あー!水那岐ーただいまなのだー!約束通り優勝してきたのだー!」
「おうっナギー!優勝してきたぞー!」
部長はミチルの事をちるちると言っても怒られない、代わりに部長をナギーと呼ぶ
「…優勝おめでとう…これ…ご褒美…ぱちぱちぱち…」
「うむ、有り難く頂くのだー!」」
「…それじゃあ…向こうで…御飯に…しましょう…今日は…ハンバーグ…私の…手作り…」
「水那岐にハンバーグは絶品であるからな。わらわは楽しみじゃー」
「いやったー!はんばぁぐ♪はんばぁぐ♪」
部長に連れられ、ルンルン気分で去ってゆく観奈ちゃんとちるちる
「ちるちるいうなー!」
いいなぁ、部長の手作りハンバーグ…
ユキのも絶品だが、部長のも美味しいんだよな…
イキナリ背後から、その言葉とは裏腹に可愛いらしい子供の声が掛けられた
俺をケンシロウと呼ぶ子は一人しか居ない
「やぁ観奈ちゃん、いつ帰国したんだい?」
「ふっ、昨日なのだ!でもって母上を見舞いにいってたのだ!」
「魅鈴さん、喜んでたろ。どんな話をしたんだい?」
「ふっふっふ、勿論コレを見せにいってきたのだー!」
といって取り出したのは優勝トロフィー
「ふっふっふ、スゴイだろー!」
「マジか…優勝したってのか?」
彼女の名前は『國崎 観奈』國崎技研社長の娘にして専属マスター(いわゆるプロ)である
いくら会社がバックアップしているとはいえ、若干12歳にしてファーストランカーというスゴ腕マスターだったりする
彼女の所有神姫『ミチル(ストラーフ型)』にも白雪姫システムがフルに組み込まれている
しかし、エキスパートモデルである白雪姫は、ただ付ければよいという物では無い
彼女がミチルの戦闘スタイルを吟味し、それに合った装備を施し、その為のセッティングを行い、戦闘中に的確な指示を出す事が出来なければ何の役にも立たない
たしかにその才能は、どこぞのピz(ゲフンゲフン)とは違い、並はずれた物では無いとは思っていたが…
「たしか出場した大会ってジュニアクラスじゃなくてオープンクラスだろ。しかもニューヨークの」
「ふっふっふ、向こうのヲタなんか、わらわとミチルの敵ではないのだー!」
「あれ、そういえばその『ちるちる』が見当たらないが…」
「ちるちるいうなー!」げしっ!
上空から声がしたかと思うと、頭目がけて何かが降ってきた、というか蹴られた
「アイタタタ…相変わらずいい蹴りしてるね、ミチルちゃん…」
目の前の、白い翼が生えているストラーフに話しかける
そう、彼女がニューヨーク大会を制したという『ちるち…
「だーかーらー!ちるちるいうなー!」げしっ!
ミチルさん、モノローグに突っ込まないで下さい…
「お兄ちゃん、あまりからかっちゃダメだよ、こんにちは、観奈ちゃん、ミチルちゃん」
「おう、ユキ殿、久しぶりであるな!…しかし、ユキ殿が会社にくるとは珍しい事であるな?」
「あ、今日は新装備のテストがあるんで来て貰ったんだ。新たに開発している超硬合金製の装備だから…」
「なるほど、白雪用の装備か、それならユキ殿でないと無理であるな。ユキ殿、頑張ってくれ!」
「うん!頑張るよ!」
超硬合金とはその名の通り非常に硬い金属である。
本来、非常に本数が少ない『ガーベラ・ストレート』の代替品として考案されたが、その強度故に扱いを誤ると全ての衝撃が神姫へと掛かり、結果腕が折れる等の現象が起こる可能性があることが判明した
その為、高強度の白雪LMフレーム以上装備の神姫でテストし、安全性をチェックするというわけである
「リアル斬鉄剣のテストかー。私もやってみたいなー」
「ちるちるがやったんじゃ、テストにならないぞ」
「それもそうか、残念…で、ちるちるいうなー!」
「はは、帰国したばかりなのに元気いっぱいだな。んじゃ、そういうわけで、実験室に行くから」
「あ…待つのだケンシロウ…コレ…」
「ん?」
仕事に行こうとした俺を観奈ちゃんが呼び止める
「ん?これって…」
「もう終わったけど、バレンタインチョコなのだ。ケンシロウのだけ送り忘れたから、今あげるのだ…」
バレンタイン当日には他の男子社員には観奈ちゃんから送られてきていたのだが、俺のだけ無かった。まさか忘れられていようとは…
「うう…俺だけ送られてこないと思ったら…って、デカイな、これ」
しかしみんなが貰ってたのより、ずっと大きいな
「忘れてたお詫びなのだ…」
「嘘ばっかり。ケンシロウには直接渡したいとかいってたクセにー」
「う、ミチル、それはナイショなのだ…」
「うう、有り難う観奈ちゃん。おぢさんは嬉しいよ」
「あう…感謝するのだ…」
「あ…観奈ちゃん…ちるちる…おかえりなさい…」
部長が現れた
「あー!水那岐ーただいまなのだー!約束通り優勝してきたのだー!」
「おうっナギー!優勝してきたぞー!」
部長はミチルの事をちるちると言っても怒られない、代わりに部長をナギーと呼ぶ
「…優勝おめでとう…これ…ご褒美…ぱちぱちぱち…」
「うむ、有り難く頂くのだー!」」
「…それじゃあ…向こうで…御飯に…しましょう…今日は…ハンバーグ…私の…手作り…」
「水那岐にハンバーグは絶品であるからな。わらわは楽しみじゃー」
「いやったー!はんばぁぐ♪はんばぁぐ♪」
部長に連れられ、ルンルン気分で去ってゆく観奈ちゃんとちるちる
「ちるちるいうなー!」
いいなぁ、部長の手作りハンバーグ…
ユキのも絶品だが、部長のも美味しいんだよな…
さて実験場。既にスタッフが待っていた
「すいません、さっきそこで観奈ちゃんと会ってまして…」
「はは、ここまで聞こえてましたよ。あの子が来ると賑やかになりますからね。で、コレが今回の試作品です。4課と5課からの依頼です」
「あれ?5課からも?」
「はい。今回の物は4課と5課との共同製作です」
といって箱を渡された
「んじゃ第3実験室でお願いします」
「了解した、ユキ、頑張ろうな!」
「うん!」
実験室脇の準備室で箱を開ける
「ををっ!」
俺は驚きの声を上げた
武器はやや短めの直刀。それに数本の投郭用短剣。そして5課の衣装は…
「なにこれ、お兄ちゃん?」
「そうか、ユキは知らないか。これこそ漢の浪漫の1つ…」
俺は紫色の和風なクセにラメが入ってる衣装を掲げ言った
「忍者服だー!」
「…なにそれ?」
「まぁ神姫は女だからくノ一だな」
「くのいち…?」
「女って漢字は、『く』と『ノ』と『一』って時で出来てるから『くのいち』」
「へぇ~。で、それなに?」
「はるか昔に日本で活躍した女スパイみたいなもんさ。隠密活動が主体なので持ち歩きしやすい若干短めの刀『忍者刀』と投郭用短剣『苦内』を装備してたのさ」
「でもこの服、随分派手だね…?」
「まぁそこらは見た目重視して5課の連中が派手に作ったんだろ。製品になれば色々作られるはずだ」
「へぇ~、やっぱりお兄ちゃんって物知りだね」
「ま、まぁな」
「んじゃきがえてくるね」
といって更衣室(恥ずかしがる神姫の為にここには更衣室としてドールハウスが設置されている)に入るユキ
知識の出所を言えない俺であった
「おまたせ、お兄ちゃん」
「うぉうユキ!とっても似合ってるぞ!」
紫のミニ風な着物、可愛い黄色い帯、首のトコから見える黒いカーボンファイバーで織られた防弾防刃服は鎖帷子の替わりか
見える足にはピッタリのラメ入りタイツ、背中に小さい忍者刀。GJ4課と5課!
「えへへ、そうかな?」
クルっと回るユキ。へぇ~背中に日本刀だけじゃなく、苦内をしまっておくホルダーも付けたのか
個人的にはフトモモに付けて欲しかったが、やっぱアブナイもんな
「香田瀬さ~ん、準備できましたか~?」
おおっといけない、今日は会社で実験だった
「んじゃいくぞユキ!」
「うん!」
「すいません、さっきそこで観奈ちゃんと会ってまして…」
「はは、ここまで聞こえてましたよ。あの子が来ると賑やかになりますからね。で、コレが今回の試作品です。4課と5課からの依頼です」
「あれ?5課からも?」
「はい。今回の物は4課と5課との共同製作です」
といって箱を渡された
「んじゃ第3実験室でお願いします」
「了解した、ユキ、頑張ろうな!」
「うん!」
実験室脇の準備室で箱を開ける
「ををっ!」
俺は驚きの声を上げた
武器はやや短めの直刀。それに数本の投郭用短剣。そして5課の衣装は…
「なにこれ、お兄ちゃん?」
「そうか、ユキは知らないか。これこそ漢の浪漫の1つ…」
俺は紫色の和風なクセにラメが入ってる衣装を掲げ言った
「忍者服だー!」
「…なにそれ?」
「まぁ神姫は女だからくノ一だな」
「くのいち…?」
「女って漢字は、『く』と『ノ』と『一』って時で出来てるから『くのいち』」
「へぇ~。で、それなに?」
「はるか昔に日本で活躍した女スパイみたいなもんさ。隠密活動が主体なので持ち歩きしやすい若干短めの刀『忍者刀』と投郭用短剣『苦内』を装備してたのさ」
「でもこの服、随分派手だね…?」
「まぁそこらは見た目重視して5課の連中が派手に作ったんだろ。製品になれば色々作られるはずだ」
「へぇ~、やっぱりお兄ちゃんって物知りだね」
「ま、まぁな」
「んじゃきがえてくるね」
といって更衣室(恥ずかしがる神姫の為にここには更衣室としてドールハウスが設置されている)に入るユキ
知識の出所を言えない俺であった
「おまたせ、お兄ちゃん」
「うぉうユキ!とっても似合ってるぞ!」
紫のミニ風な着物、可愛い黄色い帯、首のトコから見える黒いカーボンファイバーで織られた防弾防刃服は鎖帷子の替わりか
見える足にはピッタリのラメ入りタイツ、背中に小さい忍者刀。GJ4課と5課!
「えへへ、そうかな?」
クルっと回るユキ。へぇ~背中に日本刀だけじゃなく、苦内をしまっておくホルダーも付けたのか
個人的にはフトモモに付けて欲しかったが、やっぱアブナイもんな
「香田瀬さ~ん、準備できましたか~?」
おおっといけない、今日は会社で実験だった
「んじゃいくぞユキ!」
「うん!」
実験自体はいつも通りだ。ユキが的を斬ったり攻撃を受け止めたりして、それを俺がモニターし、各部への負荷をチェックする
「んじゃユキ、次は芯を外してみて」
「了解」
ワザと失敗した斬りをするように言う。こうすると、斬りそこなった際の衝撃を測定する事が出来る。この時通常フレームで耐えられない衝撃が出たらアウト
「えいっ!」ガキッ!
「う~ん、衝撃値63%か、ギリギリだな…」
社内規制で70%を超えたら白雪専用、それ以下なら白雪推奨という事にしている7%程度は使用中の誤差範囲なのでちょっと悩む
「ユキ、もうちょっとやってみてくれ」
「了解」
ガキッ!ガキッ!ガキッ!
「う~ん、どうやらギリギリセーフみたいだな」
「そのようですね。いやーよかった。いくら自己責任でもやっぱ専用と推奨とじゃ売れ行きが変わりますからね」
ユキの各部チェックをする。異常ナシ。さすが白雪姫、といったところか
「ユキ、疲れてないか?」
「大丈夫だよ。この程度ならなんともないよ」
「そうか、んじゃ続けて苦内のテストにいくか」
「うん、了解」
苦内で攻撃を受け流す。ここまでは問題なし
「んじゃ次は攻撃を受け止めて」
「はい、了解!」
ガキッ!
「うひゃ~、さすがに結構来るな。73%か…」
「しかし、攻撃を受け止めての話ですからね。普通のバトルだと、超硬合金とか関係なしに折れる場合もありますし…」
「だな。ユキ、そのまま攻撃、芯を外せ」
いわれて攻撃を繰り出すユキ
ガキッ!
「…22%か。やっぱ短いと負担も小さいな。んじゃ次バランステスト。ターゲットへ投郭、きちんと狙え」
「うん、お兄ちゃん!」
さすがに受けてばかりで詰まらなかったのか、嬉しそうに返事をするユキ
「こら、仕事中にお兄ちゃんはナシだぞ」
実験場内にどっと笑いが起きる
シュっと投げるユキ。命中、ど真ん中だ
「さすがユキちゃんですね。ピタリ命中ですか」
「よし、次は高速移動しながらいけ。服のテストだ」
高速移動しながら投郭して、服が邪魔したり破れたりしないかのテスト
「はい!」
途端にユキが視界から消える。いや、僅かにに紫の残像が見える
トスットスットスットスッ…的の中心に吸い込まれるように当たる苦内
全てを投げ終え、再び見えるようになったユキ。衣服の破れは無いようだ
「はい~実験終了~。おつかれさん~」
スタッフから終了の声が掛かる
「んじゃユキ、次は芯を外してみて」
「了解」
ワザと失敗した斬りをするように言う。こうすると、斬りそこなった際の衝撃を測定する事が出来る。この時通常フレームで耐えられない衝撃が出たらアウト
「えいっ!」ガキッ!
「う~ん、衝撃値63%か、ギリギリだな…」
社内規制で70%を超えたら白雪専用、それ以下なら白雪推奨という事にしている7%程度は使用中の誤差範囲なのでちょっと悩む
「ユキ、もうちょっとやってみてくれ」
「了解」
ガキッ!ガキッ!ガキッ!
「う~ん、どうやらギリギリセーフみたいだな」
「そのようですね。いやーよかった。いくら自己責任でもやっぱ専用と推奨とじゃ売れ行きが変わりますからね」
ユキの各部チェックをする。異常ナシ。さすが白雪姫、といったところか
「ユキ、疲れてないか?」
「大丈夫だよ。この程度ならなんともないよ」
「そうか、んじゃ続けて苦内のテストにいくか」
「うん、了解」
苦内で攻撃を受け流す。ここまでは問題なし
「んじゃ次は攻撃を受け止めて」
「はい、了解!」
ガキッ!
「うひゃ~、さすがに結構来るな。73%か…」
「しかし、攻撃を受け止めての話ですからね。普通のバトルだと、超硬合金とか関係なしに折れる場合もありますし…」
「だな。ユキ、そのまま攻撃、芯を外せ」
いわれて攻撃を繰り出すユキ
ガキッ!
「…22%か。やっぱ短いと負担も小さいな。んじゃ次バランステスト。ターゲットへ投郭、きちんと狙え」
「うん、お兄ちゃん!」
さすがに受けてばかりで詰まらなかったのか、嬉しそうに返事をするユキ
「こら、仕事中にお兄ちゃんはナシだぞ」
実験場内にどっと笑いが起きる
シュっと投げるユキ。命中、ど真ん中だ
「さすがユキちゃんですね。ピタリ命中ですか」
「よし、次は高速移動しながらいけ。服のテストだ」
高速移動しながら投郭して、服が邪魔したり破れたりしないかのテスト
「はい!」
途端にユキが視界から消える。いや、僅かにに紫の残像が見える
トスットスットスットスッ…的の中心に吸い込まれるように当たる苦内
全てを投げ終え、再び見えるようになったユキ。衣服の破れは無いようだ
「はい~実験終了~。おつかれさん~」
スタッフから終了の声が掛かる
「おつかれユキ」
「お兄ちゃんも、お疲れさま!」
「あ~そうそう香田瀬さん」
「はい?なんですか?」
「今回の試作品、そのままあげますよ」
「え?いいんですか?」
「既にデータはとってありますから」
「有り難うございます」
ふむ、これは良い物を貰ってしまった…
ユキ、今夜が楽しみだな…
「ううっ、なんか寒気が…」
「お兄ちゃんも、お疲れさま!」
「あ~そうそう香田瀬さん」
「はい?なんですか?」
「今回の試作品、そのままあげますよ」
「え?いいんですか?」
「既にデータはとってありますから」
「有り難うございます」
ふむ、これは良い物を貰ってしまった…
ユキ、今夜が楽しみだな…
「ううっ、なんか寒気が…」