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第2幕「はるか遠くの始まり」




 神姫には三つの心がある。そしてその心とは別に頭脳がある。心と頭脳を繋ぐのは、それらに情報を与える肉体である。
 神姫にとってボディー、コアパーツ、そして三つのCSCは不可分であり、その三種のユニットが分断される事は機能停止を伴う。
 そして一度停止に至った神姫は記憶、経験等が全てリセットされ、再びその個性を取り戻す事は無い。
 たとえ全て同じパーツを使用したとしても。
 ――心を司るCSC。
 過去に記録を宿していながらも真っ白になったその心を、新たな肉体に埋め込まれた神姫は一体何を思うのだろうか。
 結城セツナの新たな武装神姫、焔はそういう境遇にいる神姫である。



 焔がセツナの元で目を覚ましてから約3週間が過ぎた。
 例の事件の際にセツナを救ったとある少女からの連絡を受け、晴れてセツナは自由を再び満喫できるようになっていた。
 久しぶりに登校した学校では定期考査が間近に迫っていたが、しかしそれでもセツナにとってそれはハンデにはならないらしい。
 県内でもランクの高い私立の女子高においても、常に十位以内をキープする才女なのだから、今更試験のための勉強などしなくても日ごろの行いでこなせてしまう能力があるのだ。
 そして現在、学校は試験休みに突入している。
 その休みを利用し、焔とセツナはバトルを繰り返していた。
 それこそ休む間を惜しんで。
原因は焔が言った我侭だった。



「この休みと冬期休暇の内に、私をセカンドまで押し上げて欲しいのです」
「何いきなり無茶な事を…… 焔、あなたはまだ起動したばかりでろくに経験も積んでいないのよ? そんな神姫が、特別な何かが無い限りセカンドランカーになれるわけ無いじゃない」
 セツナは呆れたようにそれに答える。
 確かに焔の発言はどう考えても無理があり、いくらオーナーに能力があろうとも経験のまるで無い神姫が短期間でそれを叶えるのは無茶な話だ。
 それに対し焔は次のような提案をする。
「私に、海神の戦闘データを移植してください」
「ちょ……ちょっと待って。あなたは海神とは違うのよ。いくらあの娘の戦闘データを移植しても、あなたが効率よく戦えるわけじゃないわ」
 確かに焔には海神と同じCSCが同じ配列で収められている。
 しかしコアパーツとボディーが別物なのだから、その性質は海神とはまるで違う。
「そんなあなたが海神のデータを移植した所で、そのデータは邪魔になるだけかもしれないのよ? それに私は……」
「そんなことは承知です。でも……それでもワタシはそのデータが欲しいのです」
 提案は何時しか懇願に代わっていた。
「ご主人、お願いします。ワタシはどうしてもそのデータを使い、セカンドランカーになりたいのです!」
 焔にとって、それはどうしてもやらなくてはならない事だったからだ。
 セカンドランカーになる、と言うのはあくまで言い訳に過ぎなかった。そう言えば、海神のデータを移植する十分な理由になると思ったのだ。
 ならばなぜそこまで海神のデータに拘るのだろう。
「……ねぇ、なぜそんなにセカンドにこだわるの? そして何でそんなにあの娘のデータを欲しがるの?」
「――――」
 焔はなにも言わない。
 言いはしないが、その擬似的に創造された心で、思うことが確かにあった。
 海神ⅡY.E.N.Nと言う名を冠するならば、ランクは兎も角戦闘データだけは海神のものを引き継ぎたい。
 それは多分己が主人に対する意地と、そして後ろめたさから来るものだろう。
 自分は海神という神姫の代替品だと言う思いが、心の最奥にひっそりと、だが確実に存在している。
 ご主人が私のその役目を求めているなら、私はそれ以上の存在になろう。という意地もある。
 なんにしても、まずは海神が居た位置に並ばなくてはならない。
 そしてただ並ぶだけではなく、海神を内包し、更にそれを越えて己を表さなくては意味が無い。
 ワタシが存在する、意味が無い。
 チクリと胸が痛んだ。
「ふぅー…… 仕方、無いわね」
 セツナは嘆息しうなだれながら小さく答えた。



 そうしてセツナは、焔にどんな思惑があるのか聞けないままに、それでもその願いを叶えるべく行動を始める。
 こんなやり方は、きっと正しくは無いのだろう。
 自分が何を思っているかも告げず、ただ我を通すだけのやり方も。
 それを突き通すために誰かの経験を横取りするようなやり方も。
 それでも――
 それでも海神ⅡY.E.N.Nという名でありながら、焔という名の一つの神姫であるために……
「焔、次もいける?」
「大丈夫ですご主人。ワタシが望んだ事なんですから」
 焔のその言葉に、セツナの表情がかすかに曇る。が、焔はその変化に気付けない。
 セツナはすぐに表情を変える。
「それじゃ、頑張って、ね」
 そのセツナの笑顔を見て、胸の奥にわずかな痛みを感じながら――
「はい!」
 焔は精一杯の笑顔で答えた。

 スタートラインすら、まだはるかに遠くとも。


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