神姫たちの夜──あるいはその本性
夜。作業も一通り終わって、私・槇野晶はそ~っと我が寝床に入った。
隣には神姫・ロッテとクララのクレイドルがある。起こす訳には……?
いや、耳を澄ますと何か聞こえてくる様な。耳を峙てて聞いてみるか。
──────それを後悔したのは、時間にして数秒後の事だったがな。
隣には神姫・ロッテとクララのクレイドルがある。起こす訳には……?
いや、耳を澄ますと何か聞こえてくる様な。耳を峙てて聞いてみるか。
──────それを後悔したのは、時間にして数秒後の事だったがな。
「ん……っ。クララ、そんな所なでちゃだめで……んっ!」
「でもロッテお姉ちゃん、これに反応っておかしいもん?」
「だって、マイスターがする時も……メモリが溢れそうで」
「でもロッテお姉ちゃん、これに反応っておかしいもん?」
「だって、マイスターがする時も……メモリが溢れそうで」
やたら甲高いロッテの声。そして好奇心を隠そうともせぬクララの声。
その、だな……えっと、あの。これってもしかして、アレなのかッ!?
ううッ、迂闊に振り向けん。これを見てしまってはならん気がする!!
その、だな……えっと、あの。これってもしかして、アレなのかッ!?
ううッ、迂闊に振り向けん。これを見てしまってはならん気がする!!
「メモリが……?ただ撫でているだけなのに、そんな現象が?」
「はいですの。その、あまり嫌じゃないデータでいっぱいにッ」
「じゃあ、こうしたら……どうなるの、ロッテお姉ちゃんっ?」
「きゃあんっ♪や、やだぁ。そこ弱いんですの……ふぁうっ!」
「ユーバープリューフング(確認)……センサー感度微少なのに」
「はいですの。その、あまり嫌じゃないデータでいっぱいにッ」
「じゃあ、こうしたら……どうなるの、ロッテお姉ちゃんっ?」
「きゃあんっ♪や、やだぁ。そこ弱いんですの……ふぁうっ!」
「ユーバープリューフング(確認)……センサー感度微少なのに」
ど、どうやらクララめ……ロッテに愛玩用のセンサーがあるかを、
走査した様だな。だが天に誓い、お前達にその様な物は付けない!
……その、望まれれば別だぞ?でも、そんないかがわしい事ッ!?
走査した様だな。だが天に誓い、お前達にその様な物は付けない!
……その、望まれれば別だぞ?でも、そんないかがわしい事ッ!?
「センサーが普通でも、いっぱいになっちゃいますの……えいっ!」
「ぅぁっ?!……ぅ、んっ!少しだけど、ボクも感じるかもッ……」
「あ、ホントですの?……なら、これからお姉ちゃんがじっくり♪」
「え?……ボクはまだ、いいんだよ。こういうの……ひゃあっ!?」
「ぅぁっ?!……ぅ、んっ!少しだけど、ボクも感じるかもッ……」
「あ、ホントですの?……なら、これからお姉ちゃんがじっくり♪」
「え?……ボクはまだ、いいんだよ。こういうの……ひゃあっ!?」
ロッテ……ぎゃ、逆襲に転じるとはなんと大胆になってしまったか!?
受けているクララの方も、可愛らしい声を……せ、切なそうだぞッ!!
……多分鏡で見れば、今の私の顔は何処ぞの三倍な少佐より紅いかも。
枕元でそんな切なげに愛を睦み合われるとな、そのな……私、私はッ。
受けているクララの方も、可愛らしい声を……せ、切なそうだぞッ!!
……多分鏡で見れば、今の私の顔は何処ぞの三倍な少佐より紅いかも。
枕元でそんな切なげに愛を睦み合われるとな、そのな……私、私はッ。
「ぅ、んっ……でも、これが本当に役立つの、ロッテお姉ちゃん?」
「はいですの!“メインディッシュ”のマイスターの為ですの~♪」
「はぅ、んんっ……“メインディッシュ”の為に、今は……えいっ」
「ひゃっ!?そうですの、一生懸命ガマンする時ですの。んんっ!」
「じゃあ、その時は一緒に……マイスターと入念にするんだよ……」
「はいですの!“メインディッシュ”のマイスターの為ですの~♪」
「はぅ、んんっ……“メインディッシュ”の為に、今は……えいっ」
「ひゃっ!?そうですの、一生懸命ガマンする時ですの。んんっ!」
「じゃあ、その時は一緒に……マイスターと入念にするんだよ……」
──────え。今、なんて言ったの?“メインディッシュ”?!
私の脳がそれを理解すると同時に、全身に電撃が──────!?
私の脳がそれを理解すると同時に、全身に電撃が──────!?
「う゛ぁ……ちょ!?ちょっと待てぇ、お前達っ!!!?」
たまらず私は飛び起きた。仮にも私だって、アキバの住人である!
この流れで“メインディッシュ”にされるという事は、私とッ!!
その、まさかだな。あんな事やこんな事をするというのかぁッ!?
この流れで“メインディッシュ”にされるという事は、私とッ!!
その、まさかだな。あんな事やこんな事をするというのかぁッ!?
「あ……マイスター起きたんだよ、ロッテお姉ちゃん?」
「ふぇっ?あ、見つかっちゃいましたの~……てへへ♪」
「ふぇっ?あ、見つかっちゃいましたの~……てへへ♪」
……妙に暢気な二人を確認し、私は改めて状況を見てみる事にした。
目の前のデラックスタイプクレイドル“ふたごのおひめさま”にある
ベッド型クレイドルの上でパジャマ用のドレスを着て、二人は……。
目の前のデラックスタイプクレイドル“ふたごのおひめさま”にある
ベッド型クレイドルの上でパジャマ用のドレスを着て、二人は……。
「……なぁ、よいか。ロッテにクララ」
「は、はい?なんですのマイスター?」
「ロッテお姉ちゃん、多分怒ってるよ」
「は、はい?なんですのマイスター?」
「ロッテお姉ちゃん、多分怒ってるよ」
──────お互いに“肩揉み”をしておった……。
「紛らわしい声を、深夜に出すんじゃないっ!!」
「……勘違いしたマイスターも、悪いと思うけど」
「で、でもクララってばピンポイントで~……!」
「……勘違いしたマイスターも、悪いと思うけど」
「で、でもクララってばピンポイントで~……!」
落ち着いて話を聞いてみれば、日頃働く私を見かねてか二人で
私の肩を揉んでやりたかったらしい。要するに早とちりだな。
……でもな、なんだか恥ずかしくてたまらないではないかッ。
“メインディッシュ”なんて言い回しまでされては、な……?
私の肩を揉んでやりたかったらしい。要するに早とちりだな。
……でもな、なんだか恥ずかしくてたまらないではないかッ。
“メインディッシュ”なんて言い回しまでされては、な……?
「はぁ……わかった、揉んでくれんか?」
「はいですのっ♪ほら、クララ一緒にっ」
「……マイスター、みっちりやるんだよ」
「はいですのっ♪ほら、クララ一緒にっ」
「……マイスター、みっちりやるんだよ」
──────今日の肩が堅いのは、疲れだけではないかもね?