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『さて今宵始まります!本センター大晦日年越し企画、特別リーグトーナメントぉ!サードリーグの部ぅ、開幕だぁ! 』

「…ぅーん」

『初戦はなんとぉ!あの鶴畑3兄弟の末娘、鶴畑和美嬢がなんと~っ、特別参戦!
 同じく特別参戦、来期発売の当社新製品でもある騎士型MSSのジャンヌと共に、その華麗な血筋の力をみせつけてくれるのかぁっ!』

「…ぅにゅう、なんかうるさいの」

軽快なアナウンサーの実況が無理やりにでも場を盛り立てようとしているようで。

『その対戦相手はぁ!今年デビューしたての新人、風見美砂嬢~!
 そして猫型は標準装備が一番愛らしい!ねここのポテンシャルはどこまで発揮されるのか!』

「そうねぇ、年末の思い出作りのつもりが何でこんな事になっちゃったのかしら……」

何故か私たちは広い会場のど真ん中にある特設ステージの舞台に立つ羽目になっていたり。


 ねここの飼い方、そのよん (1/7)


「特別り~ぐぅ?」
「そそ、特別リーグトーナメント」
あれから毎日私とねここは練習をしているのだけれど、肝心のサードリーグの試合には日程が合わずに
結局出れずじまいのまま、今年の日程は終了となってしまっていた。
そんな折、センターへ消耗パーツを買いに出かけた私の目に入ってきたのがその特別リーグのチラシだった。
なんでも開発元でもある鶴畑コンツェルンが新製品の御目見えも兼ねて開催するみたいで、
1センター規模のイベントながら、事前登録制のセカンドとサードのトーナメント、及びファーストリーグランカーを招いての
プレマッチが行われるらしい。
そして帰宅して、居間の炬燵の上に置かれたねここ専用炬燵に入って、ゴロゴロしているねここにそれを伝えたのが今。
「ね、せっかくだから出てみようか。ちょうどいい機会だし大晦日なんて結構いい記念になるよ」
と、私は蜜柑を頬張りつつねここを説得してみる。
「はふぅ~、う~にゅ……どうしようかなぁ……ふぁぅぅ…」
……ダメだ、すっかり炬燵の魔力にやられてとろ~んとしちゃってるぅ。
しょうがない。
「ねここ、セカンドリーグもあるらしいからあの人も出てくるかもよ」
「にゃ!?」
キュピンとねここが反応する、炬燵の魔力に侵されていてもあの日の思いは早々忘れてはいないみたい。
あの眼帯のストラーフの十兵衛ちゃんは特例として一気にセカンドリーグへ上がったらしく、ねここのいる
サードリーグではもう対戦することは出来ないみたいなのだ。
「ねーねー、それホントホント!?」
「そうねぇ、当日行けば会えると思うけどね~(多分)それにねここが勝つとこみせてあげれば、戦ってくれるかも」
「わかったぁ、じゃあねここ行く~☆ 勝って強くなったって認めてもらうのっ」
「よしっ、じゃあ当日に向けて特訓しましょうか!」
「えー、ねここ炬燵がー、いーいーの~」
ぶーたれ顔になり、みかんの粒をもきゅもきゅと食べるねここ、前言撤回しようかしら……
もしくは炬燵のまま傘と扇風機持たせて、大○版デンドロビ○ムにしちゃおっかな……うふふふふ。

「……な、なんか炬燵に入ってるのに寒いの……あーぅー」



と、ねここを連れてきたわけなのだけれど、
当日のセンターは物凄い人で溢れていて、普段は使わない大ホールまで使っているみたい。
会場の販売ブースでは新型MMSの先行販売もしてるみたいで、そこにはもう大量の人の列が、まるでコ○ケみたい。
そんな中私は人込みの中をすいすいと通り抜けながら、出場者専用の控え室出入り口へと足を向けていた。
「ぅー、何か前よりすっごい多いの」
「ん、怖い? ねここ」
「んーん、みさにゃんと一緒なら怖くないよっ☆」
今日は珍しく私の肩に座っていたねここは、私のほっぺにすりすりと甘えてくる。
「そっかそっか、じゃあ思い出作ろっ。サードリーグは一番下位リーグなんだしお客さんもそう多くないと思うしね」
「うんっ!」
そう喋りつつ、サードリーグ用控え室の前に着いた時。

「ちょっとアナタ、そうそこのアナタですわよ」

「あ、はい。何でしょう?」

随分とタカビーそうな声に振り向くと、そこには女ピザ……
失礼、高級そうなドレスを身に纏ったかなり恰幅の良い少女がいました。
後ろにはセバス○ャンが画面から抜け出してきたとでも言うような、執事以外の何者にも見えない人がいるので
きっとお金持ちのお嬢様か何かなのでしょう。
「ふぅん、アナタがワタクシの記念すべき公式戦最初の犠牲者ですの?。随分とまぁ貧相な格好ですこと」
「はぁ……そうですか」
私は普段から中性的で動きやすい格好を好むので、別に煌びやかには興味ないんですけど。
私が適当に返事をすると彼女は急に
「……ちょっと貴方」
私が適当に返事をすると彼女は何か急に剣幕が怪しくなってきてるみたいで。
「はい?」
「はい? じゃありませんのよ! このワタクシが誰だか気づかないだなんて、庶民はなんとまぁ可哀想な存在なのでありましょう!」
「だって、初対面ですよ?」
「初対面ですって!? なんとまぁ嘆かわしい。このワタクシの高貴な顔をただの1回もご覧になったことがありませんの!?
庶民の家には立体テレビすらありませんのかしら。そこまで貧乏だと罪ですわね、セバスチャン」
「は、和美お嬢様」
別にあるけど、旧式の平面テレビの方ばっかり見てるしねぇ、秘蔵DVDはそっちでしか見れないし。
というかやっぱりセバスチャンなんだ……と思いつつ、
彼女がパチンを指を鳴らすと後ろの執事が何やら小切手らしいものを差し出してくる。
「受け取りなさい、
 好きな額を書いていいのよ。これでその貧相で無様でみすぼらしいな貴方の生活にも潤いが生まれるでしょ」
「ふぅん…」
手にとって一応見てみる。本物の○×銀行の小切手みたい。
「ねここ、いる?」
「いらにゃい」
「そうよね、じゃコレ。はい」
と言ってそのまま執事に返す。


3



「む、むきぃいいいいいッ、何てことなのっ。このワタクシの庶民に対するせっかくの好意を無視するつもりですのぉ!?」
「別に使いませんし」
何なんだろうこの人……
癇癪起こして騒ぎまくってたので、さすがにぜーはー言ってきたみたいだけど。
「ふん、いいですわ。特別に名乗って差し上げましょう!ワタクシは鶴畑和美、あの泣く子も恐れる鶴畑兄妹の妹でしてよ!」
「泣く子も黙る、の間違いじゃにゃいかな」
「鶴畑……どっかで聞いたような……」
「ねここたち作ってるトコじゃなかった、みさにゃん?」
「あー、そう言えばそう書いてあったっけ。ねここが人に教えるなんて成長したもんだねぇ。お姉ちゃん嬉しいよ~」
あははははと2人で笑いあってると、なんだろう前方からワナワナと物凄い負のオーラが。
「…貴方たち無視しやがりましたわね。この高貴なワタクシをぉ!こ……こんな屈辱初めてですわ!
 いいですことよ!このワタクシの華麗なデビュー戦でその哀れな子猫ちゃんをギッタギッタのメッタメッタの再起不能にまで
 ノしてさしあげますから、覚悟しておくのでございますことね!!!」
と言うと、くるりと(どっしりと)身を翻して去っていく女ピz……もとい少女。
最後に顔だけ振り向くと、

 「嗚呼、そうですわね!どうせなら貴方たちの無様な敗北シーンをTVで全国生中継してあげましてよ。オーホッホッホッ…」

んー……あのコなんであそこまで怒ってるんだろうね、ねここ?

 「わかんなぁーい」


何か無駄に疲れた気がしなくはないけども、控え室に入って自分達への割り当てスペースで
ねここの最終チェックを行う事にする。
「さてさて、どの装備にしようかな」
「うんとぉ、ねここはアレがいいのー」
「アレ? でもいきなり使うのはどうかなぁ……ま、いっか。初戦から全力全開で行こうかねここっ!」
「うんっ!」

「あの、すみませーん。風見さんですよね、スタッフなんですが…」
と、いつの間にか横にフタッフの男性が立っていた。
「はい、何でしょう?」
「実は会場が変更になりましてその……」




と、言う訳で私たちは分不相応なメインステージに上がる事になってしまったわけで。

「オーホッホッホッホッ、最高の舞台が整いましたわね! ええ役者は揃ってよ!
 この大観衆の前で、このワタクシとジャンヌが、アナタを二度と表舞台に立てないほど華麗に葬ってさしあげてよ。
 そして、アナタの無様な負け戦は、全国生中継されるのですわ! 感謝なさい!」


と、対戦台の反対側で何やら騒ぎ立ててるみたいだけど、観客の声で殆ど聞こえないよね。
「むきぃー!何でそんなに平然としてるんですのそこのしっぽ庶民はっ!?」
むしろねここがどれだけ成長したのか、そっちが楽しみで仕方ないんだけどな。

今回のねここの装備は猫爪アーマーを着て研爪を両手に装着。それに背中には例のミーティア
(アーンヴァルの翼に脚部用スラスター、プロペラント兼用のブースターを4つ装着して、翼ごと水平設置したもの)
を装着、これはねここの希望。
ピーキーだから、初めての本番で使用するのは不安だけど、ねここなら、ね。
それ以外は本体の見た目はほぼ一緒、ただし研爪と脚部パーツは私お手製の軽くて丈夫なチタン合金製
(ルール違反じゃないよ)にしてあるから、かなりの負荷にも耐えれるはず。

選ばれたバトルフィールドは障害物の少ない荒野。
相手は……始まってみないとわからないかな。
まぁ騎士型だとは言ってるけど、どんなのか知らないしね。
私はアクセスポッドに入るねここに、ぐっと親指を立ててガンバレってサインを出してあげて、
ねここはそれに答えるように、いつもとはちょっと違うちょっとだけ精悍な微笑をくれて。


『それではぁ!特別リーグトーナメントぉ!!サードリーグ一回戦第一試合ぃぃぃ!』

「レディ!」

「ゴーですのよっ!」


「オーホッホッホッホ、貴方の子猫ちゃんは逃げるしか能がないようですわね!」

戦闘はまずは一方的に始まった。
相手のジャンヌは超重装備とでも言うべき機体で、重厚な騎士鎧の他、両手にパルスレーザー式ショットガンと
対神姫大型ライフル、背中にはサブアームを2対装備、その手にはそれぞれ6連装式ミサイルランチャーと
多弾頭式ロケット弾システム、ガトリングランチャーと長距離用滑空砲を装備。全身火器の塊よね。
肩には…あれは多分誘導弾用の高性能誘導装置と射撃システム用の各種追加センサー及び火器管制装置だと思う。
……なんというかあそこまでつけると、装備している側が重すぎて可哀想に見えてくる。
一方、ねここの射撃用装備は皆無、今回ミーティアにも何も装備していない。
という訳で、ブースターを噴かして逃げるねここを、ジャンヌの発射したミサイルや砲弾が雨あられに襲うというのが現状。
ねここは基本的に空中飛翔をしないで、地面を駆けるように飛行している。
実際足で微妙な方向調整を行っていて、この猛加速だと普通の脚部ならその加重に耐え切れず折れてしまうと思う。
「しかし妙ですわね……開発中の最新型誘導装置を取り付けましたのに、何で当たりませんの!?
 高貴なワタクシは屈辱をも糧として、あれだけ大量のミサイルと優秀な火器管制装置を積みましたのに……」
「ジャンヌ! お前のその頭脳で動きを計算して、あの真っ直ぐ飛ぶしか脳の無い馬鹿猫を撃ち落しておやりっ!」
「イエス。マスター」
少女とは思えない禍々しい笑みを浮かべつつ
「ふっふっふ……散々コケにしてくれましたわね。でもそれももう終わりにして差し上げますのよっ!
 貴方はワタクシの栄えある公式戦初勝利の相手になるのですからね! 撃てぇっ!!!」
「イェス。マイマスター!」
ドドドドドドド!とジャンヌの全身からミサイルの爆炎が噴出する。どうやらあの重鎧は装甲としてだけじゃなく、
火薬庫の蓋も兼ねていたみたい。
そしてそれを急加速や急減速、ブースターを可動させてAMBAC機動も行いつつ回避行動を行っていくねここ。
(いいよねここ。作戦通り)
ミサイルが何本も接触寸前まで辿り着く、だがしかし何故か一発も当たらない。
「むっきぃぃぃぃ! ちょっとジャンヌ! アナタの頭おかしくなったんじゃなくて! 何で一発も当たらないのよー!」
「先ほどから照準及び誘導装置に…エラーらしき…も…ザザ…のが」
「ちょっと何やってるのよ!真面目にやりなさいこの出来損ない!」
と、それまで回避行動を行い続けていたねここであったが、不意に大地を鋭く踏みしめ、その足を軸に急ターン
更に加速をかけ、一直線にジャンヌ目掛けて突進する!
それは一瞬で遠距離から接近戦へ持ち込めるほどの加速、だかしかし如何せん直線的すぎた。
「馬鹿猫が向こうから突っ込んできたワよぉ!全弾ぶち込んでグッチャグチャのスクラップにしておやりなさい!!!」
口の端から泡を飛ばしながら捲くし立てる鶴畑の末娘。
「イェス! マスタァ!」

 ブシャアアアアアア!!!

ジャンヌ自身が爆煙で見えなくなるほどの大量のミサイルを発射、それは直線機動のねここに確実に向かって……



会場のスクリーンには、閃光と大爆発が映し出されていた。

ねここは煙に包まれて見えない、爆発煙の中から時々部品がパラパラと落ちてきている。
「オーッホッホッホ、見やがりましたか。これがワタクシに楯突いたモノの運命ですのよ。今更泣いて誤っても後の祭りですわね」
「マスター、まだジャッジAIが判定を下していません」
明らかに狼狽する和美。
「だ、だって間違いなく今吹き飛んだはずでしょう!?マ、マシンの 故障ですのね?!そうですわよね、 ちゃんと修理なさいな!!」

「修理するのはアナタの神姫かな」

「な、なんですってぇええええ!」

それまで喋らなかった私が始めて口にしたセリフ。さすがに私もねここをここまで馬鹿にされるとちょっとキちゃうかな?。

「ねここ!おもいっきりやっちゃいなさいっ!」

「了解なのだっ!!!」

瞬間、ジャンヌの眼前に出現するねここ。
屈んだ体制からニヤリとジャンヌを見上げて。
「ど、どうして!?」
「そんなのいいから撃って撃って撃ちまくって、ぶちのめしやがりますのよ!」
「ラ、ラジャ!」
まだ残っていたミサイルを発射するジャンヌ。しかし目の前のねここはふっ、と一瞬で掻き消えて。
「うわぁああああっ!?」
ジャンヌの全身に爆風で吹き飛ばされてたミサイルの破片が食い込む。
彼女は至近距離でミサイルを発射したツケを、自身の身体に刻み付けることになった。
「何やってるの! その程度じゃアンタの鎧は壊れないでしょ!すぐ探すっ!!!」
ジャンヌはすぐさまセンサー群を確認する。
幸いセンサーはどれも無事なようだ、すぐに索敵を……そんないない!?




はっとなって着弾地点をみる。
そこには確かに破壊されたパーツが転がっているが、良く見るとどれもアーンヴァル型パーツ、
つまりはねここの背中に取り付けられていたブースター一式という事だ。

「にゅふふ、ほらほらこっちだよっ☆」

「!?」
ジャンヌは急反応して、一瞬見えた方向へショットガンを叩き込む。ミス。また消えた!?

『ほらほらこっちこっちー♪』

「!?!?…なっ、2体!? 分身!?」
「な……何やってるのジャンヌ。そんな馬鹿ネコさっさと仕留めなさいぃ!」
センサーがあてにならず、ねここが複数に見える、その異様な状況下にマスターも神姫も完全に混乱状態に陥っていた。
こうなるともう、フィールドを縦横無尽、変幻自在に舞うねここの敵ではなかった。

『どこみてるのカナー? そんなんじゃ当たらないよー、にゃはは☆』

「ひっ!?また増えて見えた!3…4…そんなありえないっ!」

殆ど正気を失い全ての銃器を乱射するジャンヌ、しかしねここには一発もかすりもしない。

その無邪気な声が今や彼女らには、悪魔の囁きに聞こえているであろう。

「ちょっと審判!あんな複数使うなんて反則じゃないの!?失格にしなさいよ失格にっ」
「不正監視プログラム、正常稼働中。バトルフィールドに於いて、一切の不正行為は未確認。必要を認めません」
半泣きでジャッジAIに食って掛かる末娘、しかし全く聞き入れられない。

「ねここ、フィニッシュっ」

「りょーかいっ☆」

再び一瞬でジャンヌの懐深くに潜り込むねここ。その姿は大きく身を屈め、深く力を溜めているようで。



「ひぃぃっ!?」

「ひっさぁつ! ねここぉ・フィンガー!!!」

ギシャアアアアアァ゛!と爪と装甲が激しくぶつかり合い、強烈な金属音が辺りに響き渡る。
相手の下から全身のバネを使い、飛翔する勢いで繰り出す強烈なアッパー、いやガゼルパンチだろうか。
次の瞬間ねここの研爪は易々とジャンヌの鎧を打ち砕き、深々とその腹に抉るように突き刺さっていた。
そのまま、その可愛らしい外見からは想像も出来ない力で、ゆっくりと相手を片手で持ち上げ頭上へと……

「ごめんね……でもみさにゃんを馬鹿にするひとは、絶対にゆるさないっ!」

一瞬だけ悲しそうな目をしたねここだったが、すぐに凛とした表情に戻り

「すぱぁぁぁぁく、えんどぉ!!!」

叫びと共に、とても肉眼では直視出来ないほどの閃光がスクリーン画面から迸る。

それはねここの前腕部分が展開。内部に仕込まれた高圧電流発生機関及び、
それを相手に叩き込むための大型ニードル2本が出現し相手へと突き刺さる。
そして機関が唸りを上げ強大な電撃を生み出し、その高圧電流を相手の神姫の全身へと流すことにより、
フラッシュオーバー現象で行動不能にする!

やがてスクリーンは完全に閃光に埋め尽くされ、会場内は静寂に包まれた。

そしてその閃光が収まった時、その場には呆っとした表情で立ち尽くすねここと、
その目の前に倒れたままピクリとも動かないジャンヌがいた。


『試合終了。Winner,ねここ』


ジャッジAIが試合終了の合図を行う。と同時に観客席から一転して大歓声が沸き上がるのだった。

「やったねねここ、大勝利っ」
「うんっ☆」
アクセスポッドを開けながらねここと勝利の喜びを分かち合う。ねここは久しぶりの実戦で少し疲れたようだけど、
よっぽど嬉しいのだろう、狭いポッド内だというのにぴょんぴょんと飛び回っている。
「……ん?」
「……こ」
ふと脇を見るとピz……じゃなくて鶴畑の末娘がいて
「これで勝ったと思わないことねーーーーーーー!!!!!!?…ぶぎゅ」
と言い残しながらドシドシと音を立てて(多分走ってるのかな)退場して……あ、コケてる。
「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん」




 その後ですが、実は参加辞退しちゃいました。
放電システムにはまだ改良の余地があって、調子に乗って使ってしまったら案の定、
猫爪腕部に動作不良の不具合が発生してしまいました。
ねここへの負担も心配だったからそのまま帰宅、ということに相成りました。
もう定位置とも言える、私の頭の上にいるねこことお話しながら帰路を歩く私。
「みさにゃんみさにゃん、あれ使っちゃってゴメンね?使わない約束だったんだけど……」
「いいのよ、私もついやっちゃえって言っちゃったし。
 それよりねここが私の為に怒ってくれたんだもの。そっちの方が嬉しい」
「にゃぁ、みさにゃんが喜んでくれるとねここも嬉しいの~☆」
私は優しく髪を撫でたり、ほっぺをぷにぷにしたりしてお礼に代えて。
「さてさて、おうち帰ったら一緒に年越しそば食べて除夜の鐘聞こうねっ」
「はぁい♪ ねここてんぷらの具は帆立のかきあげがいいの~」
「結構まにあっくね……」

あとは2人でおこたに入りながらまったりとした年末のひと時を過ごしました。


 年始早々ネットで騒ぎになる

『鶴畑3兄妹敗北・特別リーグ会場にケット・シー現る!』

『鶴畑破るも、わずか1回戦でトーナメント辞退。何が目的なのか、謎の幻惑の子猫』

『TV映像及び試合内容永久封印、その真相は!?』

『幻の幻惑の子猫、画像大公開!その正体とは!?』

『電気ネコ現る!? ピ○チューの再来か!?』

などと言う話に気づく事ができるはずもなく……

2036年の暮れは、私たちには平穏に過ぎていくのでありました。





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