神姫とは。
ある世界においては、全稼働型の美少女アクションフィギュアのことである。
ある世界においては、全稼働型の美少女アクションフィギュアのことである。
神姫とは。
またある世界においては超高性能AIを搭載した、主人に従う心と感情を持つフィギュアロボットのことである。
またある世界においては超高性能AIを搭載した、主人に従う心と感情を持つフィギュアロボットのことである。
神姫とは。
古今東西あらゆる属性を取りそろえ、抜群の容姿と戦闘力を兼ね備える完璧超人(?)である。
古今東西あらゆる属性を取りそろえ、抜群の容姿と戦闘力を兼ね備える完璧超人(?)である。
神姫とは。
主人の好機に槍となり、なにより生活に潤いを与えてくれる存在である。
主人の好機に槍となり、なにより生活に潤いを与えてくれる存在である。
そして鷹峰家の神姫とは……
『ハーヤーテー!!』
別に東京の朝空に響き渡ってはいないが、ハヤテは少女の声を聞き即座に自分のベッドから飛び起きた。
鷹峰ハヤテは十五歳。職業は高校生……予定。
予定というのは、今は中学校卒業後の高校への準備期間であり、まだ高校生ではないからである。
鷹峰ハヤテは十五歳。職業は高校生……予定。
予定というのは、今は中学校卒業後の高校への準備期間であり、まだ高校生ではないからである。
「……どうしたの、ナギ」
眠たげな眼をこすりながら、ナギの声のするほうを向く。
すると小さな二つの液晶画面に向かっていた少女が、不機嫌そうな顔でこっちを向いた。
すると小さな二つの液晶画面に向かっていた少女が、不機嫌そうな顔でこっちを向いた。
『バトルハウスで100連勝できない!!』
彼は苦笑いをしながら、あぁ、と思った。
「朝からゲームですか」
『何度やっても60くらいで止まってしまうのだ。
ハヤテ、もうマルチバトルでもいいから助けてくれ』
「……そうだね、面白そう」
『何度やっても60くらいで止まってしまうのだ。
ハヤテ、もうマルチバトルでもいいから助けてくれ』
「……そうだね、面白そう」
彼はそう言いながら部屋の扉に手をかけた。
「じゃあ、着替えて顔を洗ってくるよ。
そしたら僕も入ってあげる」
そしたら僕も入ってあげる」
神姫とはいえ、少女のいる部屋で着替えるのは抵抗があったのである。
『……わかった、早く済ませろよ』
心の中で「はい、お嬢様」と言いつつ、ハヤテは廊下で着替えを済ませ、洗面台で顔を洗った。
「ただいま」
樫の木でできた扉を、極普通に開ける。
『遅い!「ハヤテ」なら全力疾走で来るところだぞ!』
「いや、階段もあるしそれはちょっと」
「いや、階段もあるしそれはちょっと」
ハヤテは3DSを起動しながら言う。
「……それで、どんな作戦で行こうか」
『雨パでいいだろう』
「え? 僕晴れパなんだけど……」
『えー? そうなのか?
じゃあ私に合わせろよ』
「えぇ? でも……
うーん……」
『あー、もういい、私はこれで行くぞ!』
「え、え? じゃあ僕もこれで……」
『雨パでいいだろう』
「え? 僕晴れパなんだけど……」
『えー? そうなのか?
じゃあ私に合わせろよ』
「えぇ? でも……
うーん……」
『あー、もういい、私はこれで行くぞ!』
「え、え? じゃあ僕もこれで……」
バトルの明暗を分ける2人のパーティの相談しないまま受付を済ませる2人。
だがそのパーティの中身は……
だがそのパーティの中身は……
「あれ、ナギ普通のパーティで行くの?」
『そういうお前も普通のじゃないか』
「それは、ナギに合わせようかと……」
『私もお前に……
おっと、始まってしまったな。
む、相手は初戦から強いのを繰り出してきたぞ……』
「大丈夫、たたみがえしがあるよ……ほらっ」
『おおっ!』
『そういうお前も普通のじゃないか』
「それは、ナギに合わせようかと……」
『私もお前に……
おっと、始まってしまったな。
む、相手は初戦から強いのを繰り出してきたぞ……』
「大丈夫、たたみがえしがあるよ……ほらっ」
『おおっ!』
彼女を防御技で守って見せると、少女は感心の声を上げた。
彼女こそがハヤテの神姫であるナギ。ハヤテのごとく!のヒロインである三千院ナギをモデルとしたれっきとした武装神姫の一人である。
彼女こそがハヤテの神姫であるナギ。ハヤテのごとく!のヒロインである三千院ナギをモデルとしたれっきとした武装神姫の一人である。
「主を守るのは、執事の務め、だよね」
『うむ、これで安心して積めたぞ!』
「よし、じゃあ攻撃だ!」
『うむ!
……当たった! 凄い! やったぞハヤテ!』
『うむ、これで安心して積めたぞ!』
「よし、じゃあ攻撃だ!」
『うむ!
……当たった! 凄い! やったぞハヤテ!』
協力により、見事強力な相手を倒した二人はお互いに賞賛しあった。
『やっぱり、ゲームは二人でやると楽しいな』
「寝起きでマルチバトルするとは思わなかったけどね、ところで」
『ん?』
「このハヤテのごとく!のノベライズ版一巻プロローグ風のオープニングの流れはいつまで続くの?」
『そうだな、そろそろやめるか』
「寝起きでマルチバトルするとは思わなかったけどね、ところで」
『ん?』
「このハヤテのごとく!のノベライズ版一巻プロローグ風のオープニングの流れはいつまで続くの?」
『そうだな、そろそろやめるか』
というわけで、普通の流れに戻ります。
第1話 「ナギのごとく!」
本日4月6日。
あれからもう十日が経とうとしていた。
もちろんあれとは、ナギが鷹峰家に来たあの日である。
あれからもう十日が経とうとしていた。
もちろんあれとは、ナギが鷹峰家に来たあの日である。
「……はぁ、もう明日は学校かぁ……」
『学校?』
「言ってなかったっけ。
明日は高校の入学式なんだ。
だから、明日から学校」
『なんだ、お前ニートじゃなかったのか』
「……違うよ。
っていうか、生徒手帳見せたよね?」
『学校?』
「言ってなかったっけ。
明日は高校の入学式なんだ。
だから、明日から学校」
『なんだ、お前ニートじゃなかったのか』
「……違うよ。
っていうか、生徒手帳見せたよね?」
休暇中ニートのような生活をしていたのは確かであるが。
ナギが鷹峰家に来たことも相まって、二人でゲーム三昧な毎日を送っていたのである。
ナギが鷹峰家に来たことも相まって、二人でゲーム三昧な毎日を送っていたのである。
「そうだ、ナギは僕が学校行ってる間どうするの?
……ナギも学校来る?」
『誰がそんなもの行くか。
家でゲームでもしているさ』
……ナギも学校来る?」
『誰がそんなもの行くか。
家でゲームでもしているさ』
(そう来ると思ってた)
原作でも不登校気味で一日中家で漫画とゲームをしておりスーパーインドアライフを全力で満喫しているようなヒロインである。
(連れてけなんて言われたらどうしようかと思ってたけど、余計な心配だった)
原作でも不登校気味で一日中家で漫画とゲームをしておりスーパーインドアライフを全力で満喫しているようなヒロインである。
(連れてけなんて言われたらどうしようかと思ってたけど、余計な心配だった)
「じゃあ、ナギは家で待機ね」
『……ハヤテもサボったらどうだ。
ゲームの続きをしようじゃないか』
「僕は初日から学校をサボれるほど、ナギみたいに神経が図太くないからね」
『む!あれは別にサボったわけではない!
ただちょっとその……たどり着けなかったと言うか……なんて言うか……』
「でも登校中に海に行こうとしたり勝手にはぐれて時間を潰そうとしたり……」
『……ハヤテもサボったらどうだ。
ゲームの続きをしようじゃないか』
「僕は初日から学校をサボれるほど、ナギみたいに神経が図太くないからね」
『む!あれは別にサボったわけではない!
ただちょっとその……たどり着けなかったと言うか……なんて言うか……』
「でも登校中に海に行こうとしたり勝手にはぐれて時間を潰そうとしたり……」
※ハヤテのごとく!4巻参照。
アニメではそのシーンは削られてました。
アニメではそのシーンは削られてました。
『うるさい!とにかく私は学校には行かんからな!
一人で一人用のゲームでも漁っているから安心して学校に行ってくるがいい!』
「あはは、はいはい。
さて……じゃあ」
一人で一人用のゲームでも漁っているから安心して学校に行ってくるがいい!』
「あはは、はいはい。
さて……じゃあ」
時計を見ると、もう11時50分。
あと10分もすれば4月7日。入学式の日だ。
ちなみに学校が始まるのは8時40分である。
(通学の時間とか計算して……7時くらいに起きればいいかな。
やっぱり最低でも7時間は寝たいから、そろそろ……
でも、やっぱり初日から遅刻は嫌だし、もう少し早く?)
あと10分もすれば4月7日。入学式の日だ。
ちなみに学校が始まるのは8時40分である。
(通学の時間とか計算して……7時くらいに起きればいいかな。
やっぱり最低でも7時間は寝たいから、そろそろ……
でも、やっぱり初日から遅刻は嫌だし、もう少し早く?)
『ハヤテ?』
「とりあえず、アラームをセット……」
「とりあえず、アラームをセット……」
ハヤテはスマホを操作し、アラーム機能の画面を開く。
時間を6時にセットし、音量を最大に、ちゃんと設定されたのを確認し、携帯を閉じた。
時間を6時にセットし、音量を最大に、ちゃんと設定されたのを確認し、携帯を閉じた。
「それと、明日持っていくものは……
上履きと、筆記用具に、財布に、携帯電話(スマホ)に……
あと、ゲーム機も……」
上履きと、筆記用具に、財布に、携帯電話(スマホ)に……
あと、ゲーム機も……」
復唱しながらバッグに詰めてゆく。
(こんなものかな)
確認を終え、ハヤテは歯を磨きに行くために立ち上がる。
(こんなものかな)
確認を終え、ハヤテは歯を磨きに行くために立ち上がる。
「じゃあ、僕は歯を磨いて寝るよ。
ナギもクレイドルに戻ったら?」
『あぁ、そうだな。
ハヤテが寝るんじゃ仕方ない、私も寝るさ。
……でも、電気を切るのは戻ってきてからだぞ、いいな』
「わかってるよ」
ナギもクレイドルに戻ったら?」
『あぁ、そうだな。
ハヤテが寝るんじゃ仕方ない、私も寝るさ。
……でも、電気を切るのは戻ってきてからだぞ、いいな』
「わかってるよ」
ナギは一人で眠れない、という部分も再現されているようで、
こういった細かい再現もファンであるハヤテとしては嬉しいところである。
こういった細かい再現もファンであるハヤテとしては嬉しいところである。
「ただいま」
『おお、戻ってきたか』
『おお、戻ってきたか』
そう言ってナギはクレイドルに座り込む。
『それじゃあ、もう寝るぞ』
「そうだね、それじゃあおやすみ、ナギ」
『うむ、おやすみ』
「そうだね、それじゃあおやすみ、ナギ」
『うむ、おやすみ』
ハヤテはナギがスリープ状態になったのを確認し、そのままベッドに転がりこむ。
(学校か……
……確かに二人で一日中ゲームしてたいって気持ちはナギと同じなんだけどな)
ハヤテはそう思いながら、眠りについた。
……確かに二人で一日中ゲームしてたいって気持ちはナギと同じなんだけどな)
ハヤテはそう思いながら、眠りについた。