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えむえむえす ~My marriage story~

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キズナのキセキ
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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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双子神姫
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武装神姫のリン
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戦う神姫は好きですか
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SHINKI/NEAR TO YOU
Phase02-4




 その後も、ゼリスとワカナは順調にトーナメントを勝ち進んでいった。。
 3回戦からは由宇も合流。オーラシオンのセッティングをいろいろ試しながらのバトルになるが、ほとんどワカナの独壇場で勝負はついてしまう。

 とにかくワカナは、相手の懐に潜り込むのが抜群にうまいのだ。
 距離を取って射撃戦に持ち込もうとする神姫が相手でも、伊吹の的確な指示で隙を突き、やすやすとインファイトに持ち込んでしまう。そうなれば後は、怒涛のラッシュ攻撃で相手の神姫は成すすべなくHPを削られるのみ。
 シュンとゼリスはそんなワカナの援護に徹する――というよりも、それ以外にすることがないほどワカナの実力は圧倒的だった。
 結局、ワカナが接近戦で相手神姫を各個撃破。それをゼリスがサポートしつつ後方からちまちま銃撃――といった試合展開を繰り返しながら、二体はAブロックを勝ち上がる。


『さあ、白熱しておりますAブロック最終戦! この試合を制し、Bブロック勝者との決勝戦に駒を進めるのは、果たしてどちらのチームだぁ―――っ!?』

 Aブロック最終戦。ゼリスとワカナの前に立ちはだかるのは、忍者神姫コンビだった。
「にんにん、拙者たちの動きに……」
「ついてこれるでござるかな?」
 フッフッフッと、くぐもった笑いをハモらせながらる二体の神姫――忍者型MMSフブキとミズキが、飛苦無と大手裏剣を連続で投げつける。

「「はっはっはっ、我らの分身の術を破れるでござるかなっ!」」

「……いえ分身の術も何も、ただ二人で同時に攻撃しているだけなのでは?」
 ゼリスが冷静に指摘すると、フブキとミズキの動きがピタリと止まる。
「むむむ……できる!」
「気をつけるでござる。こやつ……只者ではござらんっ!」
「ふふん。ニャンキーくんファンとして、これくらい当然のことですよ」
 不敵な笑みを浮かべるゼリス。
 彼女と忍者神姫の間に緊迫した空気が流れる。……えっと、これ緊張するシーンでいいのだろうか。

 ちなみにニャンキーくんとは、摩耶野市にあるローカルピザチェーン店のマスコットキャラのことだ。ピザを救うためにやってきた未来の世界の猫型ロボット忍者、という訳のわからない設定が一部のマニアに受けているらしい。

「……かくなる上は、最後の手段を使うしかないでござるな」
「食らうでござる!」
 フブキとミズキはそこで「せーのっ」と二体一緒に両手を後ろに回すと――

「「忍法・投擲武器乱れ投げっ!!」」

 技名を叫びながら取り出した武器を、手当たり次第に投げつけ始める。
「いやそれ忍法じゃないし! ただでたらめに武器投げつけてるだけだろっ!?」
 思わずシュンはツッコミを入れる。
 その間にも、いろいろなものがゼリスに向かって飛んでくる。

 飛苦無に手裏剣にブーメラン、お皿に湯呑みにみたらし団子、終いには枕にちゃぶ台にモアイ像まで飛んでくる。一体そんなものをどこに隠していたのか、もうどこからツッコんでいいのかわからない(汗)
 大混乱の中、ゼリスは飛びかう武器その他を次々と避ける。

 しかし、飛んでくる数が数なので反撃の糸口がつかめず、防戦一方になってしまう。
「ふむ……忍法・乱れ投げ、恐るべしですね」
 ゼリスは冷静に飛来する物体を避け続けるが、そのタイミングは次第にギリギリになっていく。
「はっはっはっ、いつまでかわし続けられるでござるかな?」
「それそれ! この調子でもう一体もやっつけるでござ……る?」
 そこでようやく、二体の忍者神姫はこの場所にいるべきもう一体の姿がないことに気づく。
「あのマオチャオがいないでござるよっ?」
「やや、どこへ逃げたでござるか!」

「――こっこだよ~~んっ☆」

 陽気な声と共に、ワカナが忍者神姫の背後から飛び出した。
 ぎょっとした相手が振り返る暇すら与えず、腕に装備したドリルを叩きつける。予期せぬ方向から強襲されたミズキが、敢え無くKO。
「油断しましたね、兵は詭道なり……ニャンキーくんもよく言っていたでしょう?」
 ゼリスが得意げに胸を張る。ワカナが相手の背後に回り込んでいることに気がついた彼女は、わざとピンチを演じることで相手の注意を逸らしていたのだ。
「おのれ……ならばこの名刀・風花の錆になるでござる」
 フブキは背後から愛刀を取り出す――が、出てきたのは刀の鞘のみ。

「しまったぁぁぁっ!? さっき投げちゃったでござるぅぅぅ~~っ!」
「カワイソウだけど、かくごぉ~っ!!」

 断末魔の叫びを上げながら、フブキは輝くドリルの一撃に貫かれるのだった。合掌。
 試合が終わった後、対戦相手のマスター二人は「くそ~、今日はピザキャットでやけ食いだっ」とか叫びながら去って行った。
 彼らのような客がいる限り、ピザキャットはこれからも繁盛していくのだろう。

 とにかく、これでAブロックからはシュンたちが決勝進出することが決まった。
 シュンたちが筐体を離れると、試合を観戦していた由宇がやってくる。
「Aブロック制覇おめでとう! 次はいよいよ決勝戦だね♪」
「まあ、あたしたちにかかればこれくらい当然よね」
 伊吹がVサインで答える。得意げなマスターに合わせ、ワカナもえっへんポーズ。
「ワカナちゃんもう大活躍だもんね~。さすがセンターランキング上位っ!」
「ふにゃにゃ~、そんなにホメられると照れちゃうよ~」
 しっぽをクネクネさせながら照れるワカナ。愛らしい姿に伊吹が「もう我慢できない」といったカンジで頬ずりする。
 その溺愛ぶりに苦笑いしつつ、由宇はシュンたちに向き直る。
「シュンとゼリスもお疲れ。……武装の調子はどう、問題なさそう?」
「はい、今のところ特に問題ありません。至って良好です」
「例の肩アーマーの具合はどうなんだ?」
 ゼリスは試合中に何度か肩アーマーを気にする素振りをしていたように思える。
 シュンが見つめると、ゼリスはツツーと目を反らした。

「…………問題ないと思いますよ?」

「……やっぱり、まだ違和感があるんだな」
 普段はポーカーフェイスを気取っていても、こういうところは分かりやすい奴だ。
「シュン、現状でも戦闘に支障をきたすようなことはありません。決勝戦ではこの武装の力を確かめるためにも、全開戦闘することを提案します」
 うーん。ゼリスの気持ちを考えると、最後くらい思いっ切り戦わせてやりたいが……開発者の意見はどうだろう?
 ちらっと伺うと、由宇も悩ましげな顔をしている。

 さて――どうしたものか。

 シュンたちは真剣に顔を突きあわせる。と、そこにいきなり場違いな明るい声が割り込んできた。
「ちわーっす! お姉さんたち、Aブロックからの決勝進出者やろ?」
「そうだけど……あなたは?」 
 伊吹のもとに小柄な少年が駆け寄ってくる。ん? この関西弁には聞き覚えが……
「オレ、大会参加者の金町っていいます。決勝戦の前に挨拶しとこう思って来たんや!」
「ふむふむ……じゃあ、あなたがBブロックの決勝進出者って訳ね。こちらこそよろしく」
 伊吹と関西弁の少年が握手する。間違いない。彼はあの時シュンとぶつかった少年、フッキーだ。
「お兄さんの方も、よろしゅうな~」
「ああ、お互い頑張ろうな。それにしても……まさか君が大会参加者だとは思わなかったよ」
 大方、シュンにぶつかったときは試合に遅れそうになって急いでいたのだろう。シュンはひとりで納得しながら頷く。
 しかし、少年は怪訝な顔をする。
「ん? オレお兄さんとは初対面のはずやけど……どこぞで会ったことある?」
「……へっ? ほら、さっきフードコートで僕にぶつかってきただろう? 君の神姫が派手に悲鳴あげて――」
 そこでシュンは「あっ」と気がついた。
 目の前にいる少年、彼が連れている神姫は丑型MMSウィトゥルースだ。あの時の少年は寅型MMSティグリースを連れていたはず……これはどういうことだ?

「ははは、兄ちゃんが言うてはるのはオレのことやろ?」

 ひょこっと後ろから、ティグリースを連れた少年が顔を出す。
 新たな少年の登場に、伊吹も驚いた顔でふたりを見比べている。
 並んだ少年たちの姿は、着ている服はもちろん顔まで同じ。連れている神姫以外、まるで鏡に映したようにどこからどこまでそっくりだった。
「へへへっ、実はオレたち……双子の兄弟なんや」
「……そういうことか、ビックリしたぜ。君たちは本当にそっくりなんだな」
 よく言われます、と双子の兄弟はニカッと笑う。
 つられてシュンたちも自然と笑顔を浮かべる。ゼリスだけは「分身の術ではなかったのですね……」と残念そうにしているが、それは気にしないことにしよう。

「あらためて自己紹介や。オレが兄貴で、金町 笑太(ショウタ)っていいます」
「そいでオレが弟の金町 福太(フクタ)、ふたりとも中一や。決勝戦ではよろしゅうな」
 金町兄弟はペコリと頭を下げる。

 マスターふたりに続いて武装神姫も自己紹介。
 「ウチの名前はアテナや」と名乗る寅型ティグリース。
 続いて「リアナです、よろしくお願いしますぅ」と丑型ウィトゥルースが挨拶した。
 この二体は同じメーカーから同時期に発売された神姫で、こちらも言わば姉妹機のようなもの。マスターは兄弟同士、神姫は姉妹同士でタッグを組んでいる訳だ。

「じゃあ、私たちも自己紹介するね。私は……」
「あ、知っとる知っとる。姉ちゃんがあれやろ? ランキング6位の伊吹さんや」
「――使う神姫はマオチャオ、通称〝嵐猫(ストームキャット)〟のワカナ。このセンターで知らんヤツはおらんっちゅーくらいの有名人やな。さっきの試合も、ごっつすごかったで~」
 笑太の台詞を福太が引き取る。流石はランキング上位、マスターの名前どころか神姫の二つ名まで知られているらしい。
 「そんなこと無いわよ~」と謙遜しつつ、伊吹とワカナは満更でもない様子。
 そんな彼女たちを双子は「いやホンマすごいでっせ」とひとしきり煽てると、今度はシュンに顔を向ける。
「それからアレや。お兄さんの方は伊吹さんのパートナーで、え~っと……」
「……ほれ、アレや。……パートナーの、……パートナーの、……兄ちゃん誰さんやったっけ?」
 ガクッとシュンはずっこける。

「え~……。僕は有馬シュン、こいつがゼリス」

 仕方なく自分から名乗ると、双子の兄弟は「ああ、そうやった」といった顔でポンッと手を打った。
「ごめんなお兄さん。なんだか印象薄くてな~」
「堪忍したってや。あ……でも、オリジナル武装なんはすごいと思うわ。バトルは地味やったけど」
 …………この二人、案外いい性格してるみたいだ。
「さてと……長いしてもアレやし、そろそろお暇しますわ。お兄さんお姉さん、オレらも優勝狙っとるさかい負けへんからな!」
「関東の神姫マスターの実力、見せてもらうで! ほな、決勝でな~」
 挨拶を済ませると金町兄弟は手を振りながら去って行った。
 それを見送りながら、シュンは釈然としない気持ちに襲われていた。

 ――なんだろう、この気持ち。なんだか無性に悔しい。

 それはオマケ扱いされたからではない。マスターとしてゼリスの役に立てないこと――それを自覚させられたから悔しいのだ。
 胸の奥にしまったはずの思いが蘇る。
 僕はゼリスにとって、必要無い存在なんじゃないか……。
「――っ!?」
 ふいに痛みが走る。
 気がつくと、肩に乗るゼリスに右の頬を思いっきりつねられていた。

「シュン……決勝戦では、全力でいきましょう」

 ゼリスの瞳は強い意志を乗せて、真っ直ぐに彼を見ていた。
 それをしっかりと受け止め――シュンは頷きで答える。
 そうだ。シュンがそんなことで悩んでいてどうする。
 あのふたりはゼリスだって相手にしていなかった――こいつも舐められていたのだ。悔しいのはきっと同じだろう。
 ならばシュンは、ゼリスのマスターとしてその想いに応えなくてはならない。

「……ゼリスがやりたいっていうなら、私も止めないよ」

 一連のやり取りを黙って見ていた由宇が、静かに同意する。
「ゼリスが全力で戦いたいなら、それを全力でバックアップするのが私の役目だもん。決勝戦開始までに、私がオーラシオンを必ず万全に仕上げてみせるよっ!」
 決意もあらわに由宇は宣言する。
 そうだよな、由宇。お前もオーラシオンの開発者として――ゼリスのマイスターとして黙っちゃいられないよな。
 頷き合う三者。そこに伊吹とワカナも加わった。
「盛り上がってきたわね。あたしとしても、ぜっちゃんが全力で戦ってくれた方が助かるわ今のふたり……これまでの相手みたいにはいかなそうだしね」
「ふんっふんっ! ボクたちの強さをみせつけてやるの~!」
 珍しく真剣な表情をした伊吹の肩で、ワカナがやる気満々に腕を振り回す。
 シュンはそんなメンバーを見渡すと、グッと拳を強く握る。

「よしっ――決勝戦、勝ちにいこうぜっ!」








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