10月2日
今日も兄達はあの子に夢中だ。みんなで集まってああでもないこうでもないと話し合っている。たまには武装の話だけじゃなくてかわいい洋服を着せてあげればいいのに。かわいそうなあの子。
10月4日
兄が遊びに来ていたあいつにあの子を見せびらかしていた。あいつににっこりほほえむあの子を見て普段を知ってる私は思わず吹き出しそうになった。笑顔を向けられたあいつの顔が忘れられない。
今日も兄達はあの子に夢中だ。みんなで集まってああでもないこうでもないと話し合っている。たまには武装の話だけじゃなくてかわいい洋服を着せてあげればいいのに。かわいそうなあの子。
10月4日
兄が遊びに来ていたあいつにあの子を見せびらかしていた。あいつににっこりほほえむあの子を見て普段を知ってる私は思わず吹き出しそうになった。笑顔を向けられたあいつの顔が忘れられない。
11月20日
今日もあいつが遊びに来た。あれに会いに。あいつとあれが交わす表情が忘れられない。とても、つらい。
今日もあいつが遊びに来た。あれに会いに。あいつとあれが交わす表情が忘れられない。とても、つらい。
連続神姫ラジオ
浸食機械
浸食機械
14:初恋の人
島の北端にある半地下の施設、コウガはそこにいるらしい。西園寺の話では入り口は電子ロックがかかるようになっており人は入ることはできないそうだ。しかし神姫なら地上に顔を出している排気ダクト、配電メンテナンス用の空間、潜入経路は色々とある。プルミエとの相談の結果密林からほど近いところにある排気ダクトを目指していた。バーニアを駆使して木々の中をましらのように駆け抜けていた僕たちだったが次の足場に飛び移った瞬間、何かが足に巻き付き地面へとたたきつけられた。視界が回復した僕たちが見たものは足に巻き付いたゾイド「ステルス・バイパー」だった。
「何でこんなものが?」
戸惑うプルミエだったが僕はこのゾイドに心当たりがあった。果たして彼女は僕達に語りかけてきた。僕の知っている声で。
<ねえ、勝。いつまでもその子と遊んでないで一緒に帰ろう>
僕の幼なじみ、楓の声で語りかけてきた。
<あのコウガとかいう奴はいってたよね、神姫を破棄すれば帰してくれるって。あれ、本当だよ。船もちゃんと用意されてたし、私たち帰れるよ>
楓は疑似CSCを積んだロボットと神姫のタッグマッチの選手だ。そして愛機はステルス・バイパー、こいつが楓である可能性は否定できないけど僕はそれでも信じたくなかった。
<だめだ、僕はプルミエを見捨てていけない。楓もそんなことは言わない>
その言葉にゾイドがショックを受けたように見えた。だけどそれも一瞬のことで、あっという間もなくプルミエの足から這い上がったゾイドが彼女をの全身を締め上げた。
<馬鹿ね、命がけの時なのにその人形のことが大事なんて。いいわ、今破壊してしまえば結果は一緒だから>
奥の茂みから草をかき分けて白い神姫が出てきた。プルミエとよく似た白い機体、でもその髪は短くそろえられ、ペイントが微妙に違った。一番の違いはその鋭い眼光だろう。
<清四郎、やるわよ。勝と一緒に帰るために>
神姫はマスターには逆らえない、そして清四郎の今のマスターは楓だ。こちらに向けられた彼女の銃口を見て僕はここにいるのが本物の楓だと悟った。
島の北端にある半地下の施設、コウガはそこにいるらしい。西園寺の話では入り口は電子ロックがかかるようになっており人は入ることはできないそうだ。しかし神姫なら地上に顔を出している排気ダクト、配電メンテナンス用の空間、潜入経路は色々とある。プルミエとの相談の結果密林からほど近いところにある排気ダクトを目指していた。バーニアを駆使して木々の中をましらのように駆け抜けていた僕たちだったが次の足場に飛び移った瞬間、何かが足に巻き付き地面へとたたきつけられた。視界が回復した僕たちが見たものは足に巻き付いたゾイド「ステルス・バイパー」だった。
「何でこんなものが?」
戸惑うプルミエだったが僕はこのゾイドに心当たりがあった。果たして彼女は僕達に語りかけてきた。僕の知っている声で。
<ねえ、勝。いつまでもその子と遊んでないで一緒に帰ろう>
僕の幼なじみ、楓の声で語りかけてきた。
<あのコウガとかいう奴はいってたよね、神姫を破棄すれば帰してくれるって。あれ、本当だよ。船もちゃんと用意されてたし、私たち帰れるよ>
楓は疑似CSCを積んだロボットと神姫のタッグマッチの選手だ。そして愛機はステルス・バイパー、こいつが楓である可能性は否定できないけど僕はそれでも信じたくなかった。
<だめだ、僕はプルミエを見捨てていけない。楓もそんなことは言わない>
その言葉にゾイドがショックを受けたように見えた。だけどそれも一瞬のことで、あっという間もなくプルミエの足から這い上がったゾイドが彼女をの全身を締め上げた。
<馬鹿ね、命がけの時なのにその人形のことが大事なんて。いいわ、今破壊してしまえば結果は一緒だから>
奥の茂みから草をかき分けて白い神姫が出てきた。プルミエとよく似た白い機体、でもその髪は短くそろえられ、ペイントが微妙に違った。一番の違いはその鋭い眼光だろう。
<清四郎、やるわよ。勝と一緒に帰るために>
神姫はマスターには逆らえない、そして清四郎の今のマスターは楓だ。こちらに向けられた彼女の銃口を見て僕はここにいるのが本物の楓だと悟った。