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第三話:飛戦姫

 ルナとメルが白と黒の軌跡をサーキット内を疾駆する。スタートから少し経つが、どちらも譲らぬ状況で片方が差をつけるという事がまだ起きていない。
 そんな中、最初の大きなカーブが迫る。ここは速度を落とすのがセオリーだ。下手に曲がればコースアウトだ。ルナは速度を落としてできる限り、内側でカーブを曲がる。曲がる距離を減らす作戦だ。
 一方、メルは内側を奪えず、ルナより遅れてカーブに入り込む。

「差を付けようかな……メル!」
「はいなっ!」

 カーブを曲がりきる直後、貞方はニッと笑うとメルも笑い返して短く答え、翼を広げる。その瞬間、黒い光が翼を包んでメルを加速させる。その加速は異様な勢いで、先ほどの直線以上のスピードをたたき出している。

「あっ!」
「エンゼライゼ・シュバルツ……移動スキルね」

 真那は単純な結論に達する。それはおそらくは正解だ。そう。カーブの直後に移動スキルで減速を補ったのだ。取り戻した分、ルナからアドバンテージを取っているのである。

「こっちも負けてられないわね。ルナ! エクステンドブースター、点火!」

 ルナはカーブを曲がりきると使っていなかったエクステンドブースターを点火して加速を開始する。ここからは小さなカーブが連続するスロープでスピードはあまり出さない方がいいが、巻き返すには仕方がない。
 それで追いつこうとするが、さすがは移動スキル。こちらの加速以上のスピードをもって引き離している。

「ルナ! まだよ! どんどん走るのよ!!」

 それでもなお、ルナは粘る。数秒経ち、スロープが終わったその時だった。メルの速度が落ちていく。エンゼライゼ・シュバルツが切れたのだ。

「チャンス!」

 それを見たルナは一気にメルとの距離を詰め、逆に追い越して見せる。メルは悔しそうに後ろを走る。SPがたまるにしてもまだまだ先だ。エンゼライゼ・シュバルツはそうそうだせないだろう。
 さらにカーブを曲がって一周目のゴールが見えてきた。ゴールまでは一直線だ。ルナに分があり、段々と差を引き離していく。
 そして二周目に突入した。先頭を行くのはルナだった。まずは一周目の勝利といった所だ。

「ルナ! パージしなさい!」
「了解っ!」

 二周目に入った直後、ルナは燃料の切れたエクステンドブースターをパージする。そうすると外れたブースターがメルの行く手を阻む。

「これで足止めなんて……」

 メルはジークムントを抜き放つと

「冗談っしょ!」

 一言叫ぶと共にブースターを斬り裂いてそのまま抜けていく。斬られたブースターは爆発すると爆風を巻き起こす。メルはそれに乗って、スピードを稼ぐとルナとの距離を詰めにかかる。

「今度は攻撃行くよ!」

 メルは暗器……苦無をルナに放ち、追撃を仕掛ける。飛来した苦無に対し、ルナはカーブを利用してロールして回避しつつ、それを抜けていくとメルに反撃のマシンガンを放った。

「遅い遅い!」

 迎撃のための弾丸が繰り出される中、メルはそれを回避して見せ、返しの攻撃にハウリン型の投擲武器 棘輪を放つ。
疾走するルナはそれをかわし、そのままエンジェリック・スカイを発動させる。一周目でメルが使った手だ。

『そう来るか。なら、これを使わせてもらうぜ!』

 貞方はそれに対応するようにアイテムを使用した。その瞬間、フィールドが開けたサーキット場からビル群が立ち並ぶコースへと変動する。

『くっ! ルナ! ビルに注意しながら進んで! エンジェリック・スカイを無駄にはできない!』
「は、はい!」

 急なステージ変化で戸惑うが、ルナは移動スキルを無駄にすることないようビルの回避を開始する。 ビルが続く中、その先でメルがビルの陰からロッターシュテルンを持って襲い掛かってくる。同じ飛行型ではあるが、ビルの回避で思う様にスピードが出せないデメリットを逆手に取った行動だった。
 襲撃を受けたルナはライトセイバーを出力してそれを受け止める。そのまま拮抗状態になり、互いが動けなくなる。エンジェリック・スカイも切れ、スピードは五分五分となって、硬直する二人の先にビルが迫ってくる。

『ルナ! 離れて!』
『メル! 一旦離脱だ!』

 マスターの声に応じてお互いが離れ、メルは暗器を、ルナはココレットを放つ。
 そこからビルに挟まれてメルが見えなくなる。今はココレットが追撃をしてくれているだろうが、そう長くは持たない。ルナは今の内にアルヴォPDW11のリロードを済ませる。
 そうしている内にビルを通り過ぎ、メルの姿を確認しようとする。しかし、そこにメルはいない。

「ど、どこに!?」
『上よ!!』

 真那の声にルナが上を向くとメルが上空からロッターシュテルンとジークムントを組み合わせたジークフリートをサブアームに、自身の手で暗器をそれぞれ構えて、攻め込んできた。ココレットがいない所を見ると既に破壊されてしまったようだ。
 ルナはアルヴォPDW11とすぐに取り出せるアルヴォLP4ハンドガンを空中にいるメルに同時に放って迎え撃つが、重力落下による加速を得ているメルは速度を維持しながら回避をし、近接戦に持ち込んできた。

『回避して! 近接戦は不利よ!!』
「わかってます!」

 ルナに真那は即座に次の指示を飛ばす。急降下してくるメルとすれ違う様にギリギリでジークフリートの一撃を回避する。さらに暗器の攻撃も急降下を利用しているのを利用して上へと舞い上がった。そうすると急に上を向けないメルは暗器を放てずに奇襲を終える事となってしまう。
 その直後、二周目の終わりが見えてくる。メルは攻撃を諦めて、差をつけるために移動スキルを用いて、加速をかける。既にエンジェリック・スカイ、ココレットとスキルを使ってしまったルナには移動スキルで対抗するという選択肢は使えなかった。
 そして三周目に突入する。先頭を切るのは移動スキルを使っているメルだった。ルナは後を追う様に三周目に入るが、一歩遅れてしまっている状況だ。彼女はアルヴォPDW11、アルヴォPDW4を左右の手で構えて連射する。
 メルはその弾幕を先ほど以上の動きのキレを持って回避している。さらにメルは爆弾を投げつける、置くなど、あらゆる方法で仕掛ける。
 ルナは回避するが、爆弾の爆発、爆風で行く手を阻まれ、スピードを制限されてしまう。
 ルナの弾幕をこうもたやすく回避し、さらに反撃するとはやはりメルは相当できる神姫だ。さらに貞方はアイテムの使い方も、アクセルロンドの戦い方もわかっている手練れだった。

『ルナ! 戦い方を変えるわ!』

 そう言って真那は対抗策としてルナの武器を変更する。それで持たせたのはGEモデルLC5レーザーライフルだった。それは回避の高いメルにそう当たるものではない。何をする気だろうか。

「了解!」

 ルナはレーザーライフルをシールドに装着するとチャージを始めた。攻撃が止んだのを見たメルは移動スキルを使って、差を話しにかかる。段々とリードを奪われるが、ルナのチャージはたまっていく。
 そして、三周目の終盤となり、ゴールへと続くストレートなコースとなる。今回もメルが一位で通過する。後一周もこのままではルナが負けてしまう事となる。

「チャージ完了だよ!」
『よし! アークブラスト発射!』

 チャージの完了したレーザーライフルから極太のレーザーが放たれる。それはビルをも突き破ってメルに迫る。

『なんて無茶な! 回避だ! メル!』
「うわわぁっ!?」

 先ほどの弾幕以上の面制圧にさすがのメルも直撃こそしなかったが、回避が遅れ、ダメージをもらう事になった。翼が焼け、彼女のスピードが落ちていく。
 それだけではなかった。アークブラストによって空けられた穴を伝ってルナはメルに一直線で追い上げていた。これならストレートに限って、障害物は無いに等しくなる上に直後のカーブのおかげで爆弾の設置をしたいならコースを逆走するしかなくなる。

『移動スキル使用不能か。やってくれたな』
「ボクもこの発想はなかったよ。ジェリー使っていたのにさ」
『仕方ないさ。次の手だ』
「OK」

 その言葉からメルは不可思議な機動をとり始める。ビルの淵に沿って動きはじめたのだ。何をしようというのかと考えているとすぐにその答えはわかった。なんとルナがカーブを抜けてきた辺りから、ルナの進む道の先で爆弾が爆発したのだ。設置による牽制を受けた事で彼女はそれによって動きを制限され、思う様にスピードが出せなくなってしまった。

『ルナの進む位置を予測して爆弾を設置しているのね……』
「どうするの?」
『私が進む方法を教えるからそれに従って。判断を任せる時はマイクを指で叩くわ』
「わかった!」

 その時、ルナの進む先にビルが見えた。恐らくメルの爆弾も設置されているだろう。

『右よ』

 真那がルナへルートを告げると彼女はその通りに動く。そうすると爆弾が爆発してこない。それは彼女の判断は正しかった事の証明だった。

『今度は上って』

 さらに言葉を告げ、爆弾を回避する。次にそう何度もやっていると読まれると踏んだのか、真那はマイクを指で叩く。そうするとルナは自分の判断で左に回り込むように移動する。そうすると爆発が無い。上手く攪乱できているようだ。
 それを繰り返しているうちにメルの後ろ姿を捉える事が出来た。減速でうまく飛べていない。このままいけば、逆転もいけるだろう。これで最後までわからなくなってきた。

『……なぁるほど。これもダメか。よし。最後のアイテムだ。これでどうにかするぞ』
「らじゃっす」

 貞方の発言と同時に減速していたメルの速度が戻ってスピードが上がる。恐らくはグリスジェリーを使っている。ラストスパートをかける気だ。
 差を付けられない様にルナはマシンガンでばら撒いて追い上げるが、まだまだ差は離れていた。

『エンジェリック・スカイ!』
「うん!」

 バックユニットが完全に無事なルナはその機能を全開にして追う。徐々に差は縮まるが、追い抜かすまでには至れない。そして最後のストレート。メルはルナが空けた穴を伝って、一直線でゴールへと進む。先ほどの逆転の一手が仇になってしまっていた。ルナもそれをしようとするが、メルが反応して後ろから爆弾を撒いて足を止めにかかる。
 ルナは最後の一周であるため、爆風によるダメージを構わず、強引に進む。速度の差が大きく、段々と距離は縮まっていく。

『Goal!!』

 しかし、差は大きすぎた。あと一歩届こうとした所でコールのラインを越えてしまった。メルが逃げ切り、彼女が勝利した。

『よし!』
「やった!」

 勝った貞方とメルはお互いにガッツポーズをして見せる。それと同時に戻ってきたルナは真那と一緒に少し暗い顔で俺に報告をしてきた。

「ごめんなさい。勝てませんでした」
「……ミコちゃん。だめだったわ」
「気にするな。お前は十分やってくれたんだ。後は俺が何とかする」
「うん。応援してる」
「ああ。紫貴。行くぞ」
「OK。ルナちゃんの分まで突っ走ってきてやるわ」

 俺は真那の頭をなでてやると、竹櫛達の方へ蒼貴と紫貴と共に向く。これで俺はもう後はない。後二回をすべて勝ち抜くしかない正真正銘の背水の陣となったのだ。

「いきなり負けたのに随分と余裕そうね」
「逆さ。余裕がないからこそこうして気を楽にしているってもんだ。余裕もなく、何もなくで勝てるほど、簡単な相手じゃないってわかっているからな」

 峰山がニヤニヤしながらそんなことを言ってきた。別に負けたからと言って真那を攻めるつもりは毛頭ない。彼女は俺のために力を貸してくれた。それだけでありがたいのだ。
 だからこそ俺は全力で応えねばならない。それだけだ。

「幸人君にあれをしてもらいたいとか~?」
「な、何を言っているの!? ……別にそんな話なんてないわよ」
「当たらぬも遠からずって奴かな~? まぁ、いいや。行ってみる?」
「……ええ。このリア充野郎をぶっ飛ばさないとね」
「なんだそりゃ?」
「自覚なしとかタチ悪すぎ……。いいわ。今からぶっとばしてわからせてやるから覚悟なさい」

 よくわからないが、あのやり取りを見ていると俺の行動が何故か彼女を腹立たせるらしい事はわかった。幸人という彼女の友達に俺と同じような事をというが……なんだというのか。頭をなでるぐらいやってもらってもバチは当たらないと思うが……。

「何だかわからんが、やる気十分って事か。いいぜ。それに応じるまでだ。紫貴。やるぞ」
「……色々と言いたい事があるんですけど、まぁいいわ。行きましょう。ミコちゃん」

 どうやら紫貴にはあれはなんであるのかが分かったらしいが、その反応を見る限り、あまりよろしくない事をしてしまったらしい。とりあえず、スルーして俺は紫貴をシミュレータにセットする。
 峰山もそれに応じるようにリーヴェをセットして、システムを起動させる。

『System AccelRondo Complete』

 アクセルロンドの画面からコンピュータによって決定されたフィールドが表示される。今回は宇宙をイメージしたアステロイドというコースだ。隕石が漂うそのフィールドは重力が軽い代わりに隕石が神姫の行く手を遮る。飛行型には少々面倒なステージだ。こちらは車両型だが、隕石は低空でも漂っているので油断はできない。
 そこに紫貴とリーヴェが転送される。リーヴェはニーベルングを通常モードとフリューゲルモード同時に装備するという極めて重い装備だ。重力を軽減するアステロイドでどう左右するか予想がつかない。

「よろしくね~。……二重人格だったりしない?」
「何の事よ? いきなり」
「ううん。何となく聞いておきたかっただけ~」
「そう……。 ま、気にしないでおきましょう。遅れたけど、よろしく頼むわね。互いにベストを尽くすってことで」

 少々妙なやり取りをした後、互いにスタートラインに立つ。紫貴はトライクモードに変形し、リーヴェはバックユニットで空へと舞い上がる。変形の完了した紫貴はそれに倣う様にエンジンに火を付けてスタートダッシュの準備に入る。

『Get Ready!! ……3……2……1』

 カウントが終わると同時にスタートのシグナルが甲高く鳴り、紫貴が地上をリーヴェが空へと駆け出す。 二回目の火蓋が切って落とされた。ここで勝たなければ俺のチームの敗北だ。この戦い、絶対にモノにしてみせる。






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