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えむえむえす ~My marriage story~

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 次第に開けていく視界、その瞬間にかける風と、水が高いところから落ちる音。ステージ『渓流』だ。木々の間に流れる川には少し大きめの岩が露出し、木の幹が横倒しになってバリケードのようになっている場所もある。

(シリア、どう?)
(こっちは問題ないよ)

 武装セットを出してもらいながら、相手のデータを確認した。
 戦乙女型、アルトアイネス。かなり大きな鎧のようなアーマーを着けている。武器は小剣に大剣、さらにそれを柄の部分で連結した双剣の3種。ウェポンプールには武器はない。

(そもそも遠距離戦は想定していない。近距離戦型か)
(とりあえず、ボレアスとゼピュロス出しておくね)

 二爪とランチャーが姿を現す。遠距離戦を想定していないなら、何かしらの対策があるとは思うが、やってみる価値はある。
 さらにデータを読み進めていくと、相手がリアライドであることがわかった。
 神姫のライドには2種類の型がある。私のような『ノーマルライド』。そして、相手のような『リアライド』だ。
 前者は体をマスターが動かし、火器管制やバーニアなどを神姫に担当してもらう。変わって後者は、その逆。体は神姫が動かし、その他をマスターにやってもらうのだ。
 つまり、ライドシステムの出来る前の神姫とマスターの関係を崩さずより親密にしたのがリアライドと言うわけだ。
 ま、それはそれとして。

(シンリーさん、さっきの勝負でもあんな感じだったのかな?)
(だったら、余計に油断出来ない)

 あの状態で相手を捌ききったのだろう。なおさら油断など出来るはずがなかった。

(最初から、手加減する気なんてないけどね)
(前から思ってたけど、樹羽ってバトルになると性格変わるよね)
(……そう?)

 中空に現れるバトル開始を告げるスクリーン。

『Ready……GO!』

 バトルが始まり、スクリーンが消える。私はバイザーを下ろした。カメラを通して見る世界には残りの時間と残存HPが示してある。

(飛ぶよ、シリア)
(任せて)

 短い意志疎通。それだけで形となる。広がる双翼。後は、大地を軽く蹴るだけ。

(行くよ)

 ふわりと浮かび上がる。この感覚にもだいぶ慣れた。
 ある程度飛んだ辺りで相手を視認。それでも、ボレアスの射程には十分入っている。
 私は銃口を相手に向け、トリガーを引いた。上下2本の銃口から出た光の帯は、容赦なく相手に迫る。が、それは相手に当たることはなかった。当たる直前で相手の副腕が動き、その腕についた盾で防いだのだ。
 いや、これだけなら別に驚きはしない。驚いたのは、相手が一切こちらを見ていないことだ。

(あの状態で、防いだ? なるほど、とことん近距離戦型ってことか)

 もはや射撃など見なくてもガード出来るというパフォーマンスなのだろう。なら乗ってみようじゃないか。

(樹羽、やっぱり性格変わってるよ)
(……そう?)

 どうにも熱くなりすぎてしまうらしい。とりあえず様子見するのが吉だ。
 私は高度をあげて、しばらく相手の出方を見た。



 東雲榊は冷汗をかいていた。リアライドの形式をとっている彼は、副腕の操作もやっている。つまり、先程のボレアスの一撃を防いだのは彼なのだ。

(シンリー、せめて相手は見てくれよ)

 彼の目は、神姫と共有している。よってシンリーの向いている方向にしか向けないのだ。
 先程のボレアスを防げたのは、相手と自分の大体の距離に、相手の武器の弾速、あと勘だ。

(マスター……めんどくさい)
(あのな……動いてないんだから楽だろ。それとも動くか?)
(それもめんどくさい)
(おいおい……)

 基本的にマスターに従順である彼女たちだが、こういったこともまれに起こる。

(せめて相手は見てくれ、出来れば多少は動いてくれると助かる)
(嫌だ、めんどい)

 こうなっては仕方がない。どんな計器より、やはり頼れるのは自分の目だ。だがまあ、今は計器に頼らざるを得ない。

(シンリー、一応『ロッターシュテルン』は出しておくぞ)

 シンリーの手に小剣を展開する。が、それを掴もうとすらしない。軽い音と共にロッターシュテルンが地面に落ちる。

(それもめんどくさいのか……)

 もはやシンリーは答えない。一瞬棄権を考えたが、秋已にあんな大見栄切ってしまった手前、今更棄権するわけにもいかなかった。

(休符だらけの勝負だな、これは……)

 榊は黙って大剣『ジークムント』を副腕に展開した。



(やっぱり動いてこない。近付く気すらない?)

 小剣と大剣を展開して以来、目立ったアクションは一切ない。やはり神姫の調子が悪いのだろう。

(今がチャンス?)
(かもね、シンリーさんには悪いけど、絶好の的であることは確かだよ)

 さっきのもマスターがぎりぎりでフォローが間に合ったという感じであった。
 つまり、今相手は計器でしかこちらの様子がわからない筈。

(エウロス2本。何かあるかもしれないから後ろから行こう)

 両手に剣を持ち、相手の後方で高度を落とし、地面に水平に飛ぶ。そして、相手の無防備な背中に向かってエウロスを突きだした。
 堅い物同士がぶつかり合う鈍い音がする。だが刃は相手に届いていない。
 当たる寸前で現れた赤いバリアに阻まれたのだ。これは既存のバリアじゃない。

(ならっ!)

 その場に着地し、数発切る。が、やっぱりバリアはビクともしない。
 その時、相手がゆらりと動いた。

「鬱陶しいなぁ……もうっ!」

 足元にあった小剣の先を踏みつけ、僅かに浮かんだそれを掴むと、すさまじい速度でなぎ払われた。ぎりぎりで離脱する。そのまま距離を取り、岩陰に隠れる。

(つ、追加バリア?)

 シリアの声色がこわばる。確かに追加バリアなんて聞いてない。
 確か、アルトアイネスの鎧に10ヵ所ある赤いクリアパーツは、小型のコンデンサ――つまり発電気だったはずだ。それを利用し、各所で独自の電力を供給し、高機動が可能になるというもの。それをバリアに使うなんて……。

(なんと言うか、荒いね)
(うん、なんか無茶苦茶だよ)

 今だって、相手は追って来る気配はない。あくまで迎え打つ気だ。今度はシンリーも少しは動いてくるだろうが、やはり問題はあのバリアだ。耐久力が設定されているのか、はたまたある一定以下の攻撃は無効化してくるドリームオーラなのか。

(どっちにしても、大火力をぶつけるしかない)
(でも、ボレアスのフルチャージでもあれを突破できるかどうか……)

 前回のイーアネイラのように、相手がバリアを張れない状況であれば、ボレアスのフルチャージショットも致命傷なのだが、今回はさらに追加バリアがある。突破は難しいだろう。

(なら、アレが使えるかも)
(アレ……?)
(テンペスト)

 三種の武器にリアテイルパーツを組み合わせた大型ランチャー。それが『テンペスト』だ。その威力は――まだ試したことはないが、柏木さん曰く「まさに戦隊モノのとどめの一撃」クラスらしい。とりあえず一撃でボレアスのフルチャージを軽く越える攻撃力は出るらしい。あくまでらしい。

(でも、アレでもチャージしないとキツイんじゃ……)
(だから、軽くバリアを削いでから)

 両手の剣を持ち上げて見せる。耐久値の上限が決まっているなら、これをする価値があるだろう。

(じゃあ、さっそく……)
(ちょっと待って)

 ブースターを起動させようとするシリアを止める。

(ちょっと、すごいこと考えた)



(頼む、相手を見てくれ。じゃないとジリ貧になってこっちが負ける)
(……わかった)

 なんとかシンリーを説得し、視界を確保した。ようやくこれで戦える。
 その時、岩陰から相手がタイミングよく飛び出してきた。大丈夫だ、迎撃出来る。
 近付いてきた頃合いを見計らって、大剣を振る。が、ブースターで細かく回避される。

(シンリー!)
(むっ……)

 シンリーは手にした小剣を振る。これも当たらない。相手の剣が迫る。それをバリアでガードする。

(そこだっ!)

 相手の動きが止まったところへ大剣を振る。しかしそれも予想していたのか、すぐに離れられ剣は空を斬った。そこからさらに右へ左へ細かく動く相手。

(くそっ、ちょこまかと……)

 大剣を振ろうにも、相手の動きが速すぎて捉えきれない。シンリーも相手を見るだけで精一杯なようだ。相手が視界から消える。バリアを全面に張るのと、衝撃が来るのがほぼ同時だった。すぐに視界が動くが、すでに相手の姿はない。
 衝撃が右から、あるいは左、上から来る。レーダーを見る、視界が役に立たない以上、計器に頼るまでだ。
 だが、俺は困惑した。計器がぶっ壊れたのかと思った。

(な、なんだよこりゃ……)

 レーダー上で、自分の周りを物凄い速さで飛び回っている影が一つ。相手のエウクランテだ。だが、この速度は尋常じゃない。
 周りからくる衝撃はさらに激しさを増し、全方向から毎秒7発単位で攻撃されている。

(レールアクションか? 違う、ならレーダーに最初から映らないはずだ……)

 次の瞬間、強い衝撃が上から来た。それを最後に、相手は離れていく。だが、同時に強いエネルギー反応を後ろから感知した。

(後ろだ、シンリー!)

 視界が後ろに回る。その瞬間、視界が真っ白に染まった――。



 速度を落とさず相手に向かっていく。相手が構える。大丈夫、かわせる。相手の大剣が振られる。だが、私はかわさない。かわそうとしない。やることは、プースターを起動させるだけ。
 大剣が迫る。その瞬間にブースターを起動する。すると、体が上に浮かび上がる。

(次、右!)
(っ!)

 シンリーの手が動く。それを右に避ける。そして、私はエウロスを突き出す。が、やはりバリアに阻まれた。
 それをみこしてか、すぐに大剣が動く。かまわない、私はブースターを入れるだけだ。
 体が後ろに引っ張られる。

(次に行くよ!)

 今度はブースターを細かく入れる。体が左右に揺れる。続けて長く、短く入れ、相手の後ろに回る。そこからエウロスで再び突く。またブースターを入れ、左、また右、時に上に移動しながら、相手のバリアを削っていく。
 私はさらにブースターを入れる。視界が目まぐるしく動くが、不思議と相手は見失わなかった。
 そして、若干高く上がりそこから一気に振り下ろす。そしてブースターを一杯に入れて相手から離れる。

(いくよ樹羽!!)

 一度リアテイルパーツとエウロスをしまう。そして、ボレアスを中心にエウロス、ゼピュロス、リアテイルパーツを展開する。

(テンペスト、起動確認! システムオールグリーン!)

 大地を踏みしめ、相手に銃口を向ける。

「「発射っ!!!!」」

 銃口から解放されたエネルギーの奔流は、相手の体をいとも容易く飲み込んだ。爆煙すらあがらない。
 テンペストを撃ちきると、落とす勢いで置いた。以外と重い。確かにこれは5人で支えて撃つ物だ。
 相手を見る。相手はまだ立っていた。副腕が神姫の体を覆うように守っている。あれでノーダメージな訳がないけど。

(守り切られたの……?)
(でも、バリアは消えた)

 相手を覆っていたエネルギー反応が消えた。あの赤いバリアはもう使えないだろう。

(決めに行く、エウロスを……)
(待って、相手の様子がおかしい……)

 見ると、相手の肩が僅かに震えていた。そして、

「あは……はははは」

 笑った。

「あははははははははははははははははっ!!!」



 奇跡的にやられていなかった。ただし、バリアはもう使えない。

(シンリー、お前大丈夫か?)

 腕と肩のコンデンサのエネルギーを全部バリアに使ったから、ダメージは最小限に抑えられた。
 だがシンリーは予想外にも笑った。ダメージで妙な事になったんじゃないだろうな?

(ごめんごめんマスター、ボクは大丈夫)

 いつものシンリーの声だ。明るくて、ハツラツとした声。

(ねぇ聞いてマスター。ボク、ついに新曲のイメージを思いついたんだ。一見無理だって思ったことでも、地道に努力すれば乗り越えられるって言うの! 王道だけど、それ言ったらみんな王道だもんね!)

 一気に巻くし立てる。ああ、いつものうるさくてやかましいシンリーだ。

(ったく、遅いっての。じゃ、ちゃんと動いてくれよ)
(うん、任せてよ!)

 シンリーはやる気になっている。これなら、行けるだろう。
相手はかなりの機動力がある。なら、対抗するまでだ。

(『ノインテーター・フリューゲルモード』起動!)

 鎧であるノインテーターは、別の姿を持っている。それを解放した。

(さぁ、本当の勝負はここからだ……!)








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