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えむえむえす ~My marriage story~

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キズナのキセキ
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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
PRINCESS BRAVE
神姫☆こみゅにけ~しょん
アルトアイネス奮闘姫
ロンド・ロンド

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双子神姫
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犬子さんの土下座ライフ。
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武装神姫のリン
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「よろしくお願いします!」
「……よろしく」

 フィールドに降り立ったミスズ。バイザーで口元しかわからないが、挨拶を返しくれるスポーツ精神はあるようで、相変わらずの大剣を構えて仁王立ちのイスカ。
 ミスズの方は、ヘッドパーツ、胸部アーマーやら脚部にも装甲が付けられていて、背中にはさっき見たのとは違い、ロケットが付いてない機翼。
 そして手に持つは両刃の光剣ダブルライトセイバー。なんか、いつも見てるミスズと比べて、ものすごく格好いいな。

 ダブルライトセイバーを構えて地を蹴り、イスカに向かうミスズ。
 そして、真正面から両者切り結ぶ。
 今のところ、イスカはあの大剣しか使ってはいない。ミスズは他にも武装を使うのだろう。でも、火器類はさっきみたいに、あの大剣で防がれるかもしれない。しかも、移動は最小限、武道のような足運び、そして大剣を片手だけで扱い、ミスズのダブルライトセイバーを捌いている。
 ダブルライトセイバーを棍のように扱い、中国のアクション映画さながら流れるような攻撃を加えていく。だが、イスカは幅広な大剣を使いそれすらもことごとく往なしていく。

「たぁっ!」

 ミスズの気合いの一声。
 大剣の間合いから一歩踏み込む。懐に入り込み大剣の刃に触れる寸前まで、身体を押し出し、付けているバイザーごと頭部を刺し貫こうとする。 
 だが、それも身体を軸足でない方を後ろに滑らし、半身になり大剣で反らすイスカ。

「甘いっ!」
「!?」

 反らされた瞬間、ミスズはそのまま受けた反動を利用して、グルンと身体全体を独楽のようにして捻ねった。光学の剣特有の動作音を強く発しながら、エネルギーの刃がイスカに迫る。
 ……どうだ!?

「――当てられると思ったんですけどね」

 瞬時に間合いから離れたイスカを見て、ミスズが驚いている。
 そこには、バイザーが付いてない姿のイスカがいた。空いていた方の手にナイフを持ち、逆手に握っている。
 二人がいる奥の方、バイザーはずいぶんと遠くに飛ばされているみたいだ。
 とっさの判断でナイフを持ってきて頭部を紙一重でガードはしたが、バイザーに当たりあられもない方向に飛んで行ったということかな。

 隠れていた目元、イスカの瞳は真っ赤になっていて、深紅の大剣と相まって、血の色に思えてしまった。……本物の悪魔みたいな、こんな悪魔型もいるのか。周りの悪魔型はもう少し可愛らしいのが多いのに。

「……少しはできる」

 顔が若干嬉しそうに見えた。ミスズの事を好敵手と認めたらしい。
 そして手に持っていたナイフを腰に仕舞い、大剣を両手で持ち始めるイスカ。ここからは本腰を入れてやるということみたいだ。

「相手も本気みたいだ。あれは二度は通じないだろうからな。とりあえずけん制!」

 ミスズの手からは、シンプルなハンドガンが転送されてきて、空中を飛んでつかず離れずの位置でイスカに向け撃ち込む。

「……無駄だ」

 しかし、どんな場所からでも、あの大剣で防がれる。
 前後左右器用に大剣を使い、死角がないように、鉄壁の防御となっている。よほどの高火力の武装でないとあれを崩すのは難しそうだ。

「……来ないならこっちから行くよ」

 大剣を持ったまま移動することが出来るのかと思ったけど、軽々と使っているのだから、移動も支障ないのか。
 大剣を後ろに倒し、ミスズに向けて駆けていく。
 ミスズの真下の近くまできて、そのまま足を曲げ地面から一気に跳躍。背中に付いたブースターみたいのを補助に使い弾丸のように跳んだ。

「……それ!」
「くぅっ!」

 ミスズはあまりの跳躍の速さに回避行動が間に合わず大剣の弾丸が激突する。
 持っていたハンドガンは弾き飛ばされ、持ち手と腕を使いダブルライトセイバーで盾にしたが、ミスズ自身も吹き飛ばされる。
 イスカは大剣を握り直し、膝を曲げて地面に降り立つ。空中を飛ばれてても、まったく不利にもなってない。素人の僕から見てもすごく強いな。
 ミスズは空中のまま木の葉のように翻し態勢を立て直す。

「このままだとやられる。ミスズ、昨日考えたのやるぞ!」
「わかりました!」

 来る前に言ってたのかな?
 淳平の大きな声に負けない程の声量で答えるミスズ。
 光刃を消した柄をを腰のスカートに仕舞い、両手から転送されてきたのは、今度は武骨なサブマシンガンの銃二丁で、強く握りその場からもっと高く飛び上がる。

「よし、弾丸包囲だ。いけ!」
「了解。はぁぁー!」

 あれが新戦法とやらなのか、サブマシンガンをイスカに向け乱発しながら、周りを縦横無尽に飛び回っている。
 バババっと断続に銃声を轟かせ、空中を駆ける天使。
 なるほど。
 大剣では一方向しか展開できないとみて、四方八方から銃撃を加える作戦か。淳平のくせによく考えるな。これならもうちょっと学校の勉強とかにも向けて欲しいのだけど。
 荒野のステージには、もうもうと土煙が立ち始め、空中を飛んでいるミスズは見えるが、イスカのいる辺りの確認がまったくできない。
 サブマシンガンを撃ち切り、両者がいた付近から、できるだけ離れた位置に降り立つミスズ。全力疾走後みたいに、銃を持った両腕をダラリと下げ肩で息している。

「……はぁ……はぁ……どうでしょうか?」
「わからん」

 土煙が上がり続けていて、何も反応がない。静寂が場を包む。あんなに撃ち続けていて銃声があったのに、急に静かになるとなにか不安が残る。
 煙が少しずつ減ると、周りが確認できてきて……――

「――カハァッ!」「ミスズ!!」

 ミスズは目を見開き顔を苦悶にし、同時に淳平は声を上げた。
 煙の風向きが丸まり、目を離した筈はないのに、突然姿を現し疾駆してきた赤目の悪魔。その手に持つのは大剣ではなく、腕部に取り付けた杭打ち機『パイルバンカー』 
 それをミスズの胸部、正確には鳩尾に重く突き上げていた。ボディーブローのごとく剛腕で打ち、アーマーがあるとはいえ、杭のある腕で殴られたミスズは口から空気しか出せない。

「……楽しかったよ。じゃあね」

 瞬間、火花が飛び散り金属製の杭を射出。
 貫かれたミスズはなす術もなく、その場の空間から掻き消えていった。


――――


「やっぱり、勝てなかったか」「いやでも、初めて大剣以外に使ったのを見たぜ」「ああ、バイザー取っ払った姿も初めてだし」「かなり、善戦した方だよな」「いやー、あんなアホそうな学生がねえ」

 観戦していた周りのギャラリーはもう試合はないとみて、感想を口々に出しながら、バラけて行った。
 画面を見ていた僕はすぐさま淳平の傍に駆け寄る。

「すいません、マスター。負けてしまいました」
「いいって、いいって。気にすんな……おう! 螢斗」

 僕に気が付き、今までミスズをなぐさめていた手を止めて振ってきた。

「はぁ……なんで、勝負しかけたの?」
「だってさ、あんな試合見てたら、挑戦してみたくなるじゃん。やっぱ、まじかで見るとすっげー強いな」
「……。ミスズは、平気? なんともない?」
「はい。大丈夫ですよ。ご心配おかけしました」
「あれ~、お~い」

 アホな淳平を放っておいて、僕はミスズが心配になり声をかける。やっぱり電脳空間といえどあんな杭が刺さったら痛いものだろう。あんなの物がリアルバトルなんかで使ってやられたら、絶対に神姫が危ない。最悪、死んでしまうし、武装神姫の世界でも命がけの戦いがあるんだな。

「キミたち、こんにちわ」

 と、突然声が聞こえてきた。横から声をかけられたと気付き、僕と淳平は振りかえった。
 見れば、向こう側にいたストラーフのオーナーの人が僕たちに挨拶をしてきてくれていた。

「さっきのでかい声にちょっと驚いたけど、結構やれるのにもっと驚いたわ」

 嫌味がないように、素直に淳平の事を称賛してくれている。
 また勇気と無謀を履き違えた人が申し込んできたと思ったんだろう。実際、僕もミスズはともかく淳平が指示して戦わせる姿が思い浮かばなかったからな。

「でも、ボロ負けだったじゃないすか」
「いいえ、あの突くのを囮にして本命は回転斬りのところ、結構危なかったのよ。私の指示が聞こえてなかったら、イスカは一本とられてたわ」
「え、そっちすか? 俺は弾をばら撒く作戦とか自信あったんすけど」
「あれはだめよ。相手の姿見えなくしたら、次の行動読めなくなるし、現に防ぎきっているのわからなかったでしょ。あと、いくら機動力のあるアーンヴァルでも、大きすぎる動きをしたら次の行動に支障が出るわ。だから大振りなパイルバンカーの攻撃も食らうのよ」 
「ははー、なるほど。参考になるっす」

 ダメだ。聞いている僕にはついていけない会話だ。バトルの意見交換をされても入り込めない。
 でも、僕はこの人に用があって来たんだ。神姫バトルに興奮している場合じゃない。

「あ、あの!」
「ん? ああ。そうだったな。ええと俺は伊野坂 淳平。神姫はミスズ。こいつは長倉 螢斗です。俺の友達なんですけど、実はこいつの用事がおねえさんに会う事だったんですよ。バトルは俺のただの気まぐれで、俺の方はただの付き添いですんで」

「へぇ、私は宮本 凛奈。神姫はイスカね。ちょっと戦いすぎて今はスリープモードになっているけど。で、私に用事って、なにかな?」

 違う人という可能性もあったけど名前を聞いて。この人なんだと確信した。単に似ているだけの可能性もたった今消えた。

「あの、……山猫型の神姫をなくしたりしてませんか?」

「もしかして!? あの子のことを知っているの」
「はい。つい最近拾いまして、……僕の神姫になっています」

 動揺しているこの人の淡い水色の目を、真っ直ぐに見つめて言う。シオンを追い詰めることをするようには見えないけど、でも彼女は苦しんでたんだ。ちゃんとした神姫オーナーだったら悲しませるような事はしない。

「……そう。あの子……よかった」

 でも、この人は僕の神姫になっていたという事に安堵していた。

「なんで!? 元々あなたのでしょ。責任持って神姫を扱ってください!」
「……おい」
「あ……すいません。……失礼な事を言いました」

 おもわず声を荒げてしまった。淳平に止められなかったら言いたいこと全部をここでぶちまけていた。

「いえ、私が悪いのだし。あの子だって恨んでいたでしょ?」
「恨んでいるなんて言ってませんでしたし、逆に悲しんでいました。傍にいられなくなる程に。僕の神姫になってくれる了承もしてくれましたけど、まだ引きずっているんです」
「……そう。わかったわ。詳しく話したいのだけど、ここじゃ無理ね。私この後用事があるのよね、携帯のメアド教えてくれる? 後で連絡するから」
「わかりました」

 ポケットから携帯を出して、お互いのプロフィールを送受信する。携帯はシンプルでストラップもなにもない。ぼくも、そうなんだけどね。

「あー、おれもしていいっすか?」

 頭を掻いてなにやら言いずらそうにしている。まあ、僕のせいで空気が重くなってしまったし、淳平もこの空気を読んでいてくれてたんだろう。

「ふふ。まあ、いいわよ」
「そうっすか!? やったー!」

 了承してくれた宮本さんに、淳平はガッツポーズをしてものすごく喜び、すぐさま携帯を取り出して操作している。美少女じゃなくても結局綺麗な女性だったら誰でもいいのか。
 そして、胸ポケットには凍えるような瞳をして淳平を見るミスズが。やばいだろ、あの目は。

「あ、それじゃ。そっちの都合でいいので、後ほど連絡を。ほら、行くよ淳平」
「またレクチャーしてくださーい」

 僕は危機的状況を理解してない淳平を引っ張って、ゲーセンの出口に向かう。
 後ろからは「また、後で」と小さく聞こえ、それに返事をしてその場をあとにした。







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