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九話 『学食の隅っこで』



 チーズ蒸しパンを一口かじった途端、マナーモードにし忘れた携帯がやかましく鳴った。掛かってきた電話の番号は私が意識を失っていた時から数回着信があったものだった。相手が誰か分からないし無視したいところだけど、無視してもどうせまた掛かってくるんだろう。
 慌てて口の中のパンを飲み込み、席を離れて電話に出ると、相手は神姫センターの店長だった。はっきりとは覚えてないけど、店長は50歳前後の、線が細くて冴えないおじさんだったと思う。
「して、どのような内容でしたか」
 電話を終えて席に戻ると、お盆の横にちょこんと正座したマシロが問いかけてきた。コタマ一人に私を任せられないとか言いつつ、大学までついて来たのだった。兄貴とお母さんは寂しがっているだろうな。
「ものっそい謝られた。電話の向こうで土下座してそうな勢いやったもん」
「当然です! あんなお店なんて、罰金一億万円でも足りません! 今までひとつも疑わずあの場所で遊んでた自分が恥ずかしいです!」
「それはいいけどエル、どうしてさっきからアタシの耳を引っ張ってんの」
 憤慨しつつ、エルはコタマの頭からピンと立つ耳を好き勝手にこねくり回している。アルトレーネと比べると、やはりレラカムイは随分と背が低い。
「エル姉の言うとおりだよ。ショウくん、今度からバトルするときは別の場所じゃないと嫌だからね」
「それもいいけどメル、どうしてさっきからアタシの髪を引っ張ってんの」
 憤慨しつつ、メルはコタマの桃色のツインテールをいじくっている。頭の高さはアルトアイネスと変わりなくても、レラカムイの子供っぽい見た目のせいでコタマのほうが背が低く見える。
「「あ、ごめんなさいタマちゃん。つい触りたくなって」」
「誰がタマちゃんかコラァ!」
 キャーキャー逃げる戦乙女姉妹を、狐型チンチクリンが追い掛け回す。食事中に迷惑なことこの上なかったけど、仲睦まじくて微笑ましかった。
 エル達はコタマの姿が変わっても、わずかのためらいも無く受け入れてくれた。いや、コタマが比較的とっつきやすい性格と見た目になった分、前にも増して仲良くしてくれている。ちょっと遊ばれている気もするけど、コタマにはこのくらいが丁度いい。
 言葉に出さなくても、この子達が私に気を使ってくれていることが分かった。いつも通りではあるけれど、私の前で努めて明るく振舞ってくれることが、私の何よりの精神安定剤になった。
 なんだか久しぶりに思えた大学は相変わらず有象無象が構内を闊歩していて、私もその中に混ざるように歩いたのだけれど、徹夜明け特有の妙なテンションに病み上がりの身体ではまともに足が動いてくれず、私一人だけが錆び付いたロボットのような動きをしていた。
 午前の講義でたっぷりと睡眠を取ったのだけれど、パンを胃に収めている今も相変わらず、眠気のわりに心も身体も落ち着いてくれない。

 今から丁度12時間ほど前、眩しいくらい夜を明るく照らす月の下で、私は背比に振られた。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 姫乃からひっきりなしに掛かってくる電話と溢れんばかりのメールは、夜になれば落ち着いてくれた。俺が部屋に閉じこもっている間、姫乃も大学へは行かず隣室にずっといたようだった。合鍵を持っているはずなのに、電話とメールにとどめておくあたりは姫乃らしい。
 携帯の電源を切ろうかとも思ったが、それができなかったのは、竹さんからの連絡を待っていたからだった。
 竹さんの両親に 「二度とウチの娘に近づくな」 と言われたのは、結構堪えた。殴られた頬の痛みなんて全然気にならなくなるくらいの衝撃だった。
 勿論、竹さんという友人から距離を取るような真似はしたくない。それでも、自分が竹さんに近づいてよいのか自問し続けた。
 俺がいたから竹さんとコタマはあんなことになったんじゃないか。食べ物もろくに喉を通らず、寝付くこともできずそればかりを考えていたのは、昨日の午前零時前までだった。
 しばらく鳴り止んでいた携帯が、再び鳴った。
「マスター、鉄子さんからです」
 エルだって、バラバラになったコタマに触れて辛くないはずがなかった。
 言葉を交わすことなく、ずっとクレイドルの上に佇んでいたエルが、携帯を持ってきてくれた。携帯を恐る恐る渡され、しばらく迷った後に通話ボタンを押した。
『ボ~ンゴレビアンコォ! 突然ですが背比さん、コタマが復活しました』
「…………は?」
『繰り返しお知らせします。コタマが復活しました』
 竹さんの言葉は、絶対にあり得ないとは思いつつも待ち望まずにはいられないものだった。部屋が静かなため携帯から漏れ聞こえた声をエルも聞きとったのか、一瞬安らいだ顔を見せて、フラリと倒れてしまった。
「本当に? 本っ当に無事なんだよな」
『見た目は変わったけど、うん、今はいびきかいて寝とるよ。だから背比』
 竹さんの、いつも通りの気持ちの良い声に俺がどれだけ救われたか、ありったけの言葉を並べても伝えきれないものだった。だからせめて感謝の言葉を、と思ったのだが、竹さんに先を越されてしまった。
『ありがとう。私を助けてくれて、本当にありがとう』





 耳聡くドアを開ける音を聞いたのか、部屋を抜ける俺のあとをつけようとしていた姫乃を追い返した。そして歩くこと30分、竹さんの家の前に到着すると同時に、簡素な門の向こう玄関が静かに開いた。
 ちなみに竹さんの家は少し古いが庭付き一戸建てである。ブルジョワめ。
「すまんね、こんな時間に呼び出して」
 家から出てきた竹さんは日中のようにTシャツとジーンズだった。病み上がりだからパジャマ姿を拝めるかも……と密かに期待していたのだが、残念である。
「俺から行かないと竹さんがうちに来るって言うから。こんな時間に外を出歩かれるほうが困るっての。もし……いや」
 竹さんに何かあったらと、言葉にもしたくなくて、続きは言えなかった。
 家の中に入るようすすめられたが、もし竹さんの両親に見つかりでもしたら通報されかねないので、話は庭の隅で済ませることにした。
 月がやけに明るいせいで、俺の左頬の青痣がくっきりと浮かび上がってしまう。それを見てショックを受けたらしく、何か言い出しそうだった竹さんの首にチョップを入れて、無理やり黙らせた。
「謝ってくれるなよ竹さん。これは俺の――」
「げぇっほぉ! うっ、おえっ……!」
「ちょっ、だ、大丈夫か!?」
 涙目になった竹さんは、喉まで逆流したらしい胃の中の物を口から出すことだけはかろうじて堪えた。
 誇りを旗と掲げ我道を通す一匹狼(彼女持ち)、背比弧域。人生初となる、女性に暴力を振るって泣かした瞬間であった。
 喉を手で押さえてムスッとした竹さんから無言で差し出された手紙は、便箋5枚に渡る、ラブレターとしてはなかなかの大作だった。ラブレターなんてもらったことないから、案外これが普通なのかもしれないけれど、とにかく渡されたのだから、俺も黙って読んだ。


 やはり竹さんは小学校の時の抱きつき魔先輩だった。ただ手紙を読む限り、自分が事ある毎に背後から抱きついていたことは記憶から消え去っているらしい。
 手紙を読みながら、俺はひたすら、世界の狭さと運命の珍奇さ、そして懐かしさに感動していた。
 入試の時、俺の隣に座った、可愛い子。
 俺に恋をしてくれた、一つ年上の女の子。
 二人とも弓道部に入るつもりだったんだから、いつか顔を合わせることになっていたとしても、そんな 「if」 はあり得ないと確信を持って言えた。
 姫乃には悪いが、これで心が揺れ動かない奴なんて男じゃない。手紙を読んでいる間に機嫌を戻し、目を伏せてじっと待つ竹櫛鉄子は――白状しよう。一ノ傘姫乃よりもずっと魅力的だった。
 今は少しボサボサだけど、柔らかく広がったショートカットの、薄く茶味がかった髪。くりんと丸く、少しだけ釣り上がった目や、それとバランスが取れている快活さに満ちた顔の造形。女性らしく肉付きの良い身体は同じ弓道場の射場に立つからこそ分かる、モデル体型とはまた違った健康的な理想体。
 全面に活力を溢れさせる竹さんだからこそ、内面の脆さを見せられては庇護欲を掻き立てられる。
「ねえ。もう、読み終わったんやろ?」
 上目遣いで恐る恐る尋ねてくる竹さんの唇が間近にあって、心臓が跳ね上がった。前髪が櫛のような影を作り、その切れ目から覗く目は月を映す水面のように光っていた。
「最後のほうに書いたお願い……聞いてくれる?」
 頷いて、竹さんの両肩に手を置いた。怯えるように肩を縮こまらせた竹さんを安心させるように。
「一度しか言わないから、よく聞いてくれ」
「…………うん」
 コクリ、と竹さんは頷いて、俺の言葉を待った。
 俺は軽く深呼吸をして、ゆっくりと、せいぜい優しく聞こえるように言った。







































































「フーリエ変換の試験、もう終わったぜ」







































































「……は? 試験? フーリエ?」
「ほら、この追伸に書いてあるじゃん、ノートをコピーさせろって。でも昨日が試験だったからもう遅いぜ。まあ俺も休んだからアウトなんだけどさ、ハッハッハ」
 さっきの仕返しとばかりに、頬に強烈な一撃をお見舞いされた。竹さんは 【ビンタ☆】 のつもりだったかもしれないが、てのひらの下のほうで打つそれは 【掌底!】 と呼べる代物だった。頬の痣の上に、さらなるダメージが上書きされた。
「最いいいいい低! なんでこんな時に限っ、ムグッ!?」
「ちょっ、静かにしてくれマジで」
 さっきの経験を生かして、今度はチョップではなく竹さんの口を押さえて静かにさせた。庭で密会してるなんて家の人にバレたら掌底どころじゃ済まされない。
 20秒ほどで腕をタップされたので、頼むから騒がないでくれと念を押して手を離した。俺は誘拐犯か。
「ぷはっ……ねえ背比、気付いとらんかもしれんけど、それ、ラブレターなんよ」
「うん、知ってる」
「それの揚げ足取るってあんた、もし私がショックで自殺したらどう責任取るつもりなん」
 姫乃だったら相手(俺)を殺そうとするんだろうなあ、と確信を持って言えた。いつかエルが言っていたけど、竹さんと姫乃ではこのベクトルが真逆だ。
「ごめん。ちょっと空気の重さに耐えられなかった」
「私がこれまで思い悩んできたのは何だったんよ……で? ちゃんとした返事は?」
「やっぱり俺には、姫乃がいるんだ。だから、これまで以上の親友でいてくれ」
 どんなに竹さんが魅力的であっても、俺の彼女は姫乃だ。それは何があっても変わらない。
「友人から親友にランクアップねぇ。まあ、ランクダウンせんかっただけでも上出来やね」
 空を見上げてひとつ大きなため息をついた竹さんの表情は、明るく浮かぶ月に負けないくらい晴れ晴れとしていた。物憂げな竹さんもいいけど、やっぱり明るい表情のほうがよく似合っている。
「やっぱ傘姫には勝てんかったかぁ。うん、まあ、私はこんなもんかもしれんね」
 正直なところ、内心、今もまだ天秤は竹さんのほうに傾いているのだが、それは言わないでおいた。
「すまんね、なんか私の都合でいろいろ振り回してしまって」
「気にしてないし、気にしなくていいぜ。親友だしな」
「親友、ね……」
 ラブレターをズボンのポケットにしまった。レポートが不得意な竹さんにしてはマシな手紙だったし、俺が持っておくのももったいないから返そうともしたが、「ラブレターを返すってあんた……」 と呆れられてしまった。責任をもって保存しておけば、数年後に読み返して懐かしめる時が来るかもしれない。
「ねえ。改めて親友になって早速やけど、一つ頼みごとを聞いてくれんかね」
「もちろん聞くともさ。今ならたいていの事はOKするぜ」
「じゃあ……後ろ、向いてくれんかね」
 何も考えず言葉通り竹さんに背を向けると、背後から首に手を回され、抱きつかれた。これだ、これこそが俺の知る抱きつき魔先輩だ。
「た、竹さん!?」
「少し、このままでいさせて」
 竹さんの気持ちはよく理解できた。踏ん切りをつけるためならば、俺はいくらでも協力する。
 それとは別に、背中に当たる2つの柔らかい感触が、たまらなかった。竹さんのことを強く意識してしまった今だけに、なおさら。竹さんが呼吸する度に、俺が呼吸する度に、背中をこする幸せな感触を密かに味わっていた。
 10分や20分ではない長い時間が過ぎて、ようやく竹さんが口を開いた。
「前まではわざとやったけど、今はそんなつもりは全然無いんよ」
「な、何が?」
 声が上擦ってしまった。背中という不確かな感触しか得られない箇所だからこそ、どれだけ長い時間であっても全然飽きがこない感触だった。
「分かっとるくせに――――触ってみる?」
「さ、触るってその、い、いや、あんまりそういう冗談は」
「本気で言っとるよ。中途半端に当てただけってのも悪い気がするし。私のお願い、聞いてくれたお礼もしたいし」
 スルリと腕を解いた竹さんは離れ、俺の正面に回ってきた。自分で言ったことが恥ずかしいのか、もじもじと腕で身体を抱いている。
 竹さんは俺と目を合わせようとしなかったし、俺の目もどうしても 【そっち】 に移ろってしまった。
 唐突に、閃きがあった。この場に相応しい成句(言い訳)が頭を駆け巡り、俺は覚悟を決めた。
 据え膳食わぬは男の恥。
「胸、好きなだけ触っていいよ」





「で、揉んだのね」
 弧域くんが帰ってくるまでの間、エルを起こさないようそっと私の部屋にクレイドルごと運び、弧域くんの部屋でぼうっとして待っていました。そして帰ってきた弧域くんの顔を見るなり 「この人、浮気したな」 と悟った時から、私の勘は自分でも驚くほど冴え渡っていました。
 私について来ないよう言いつけて出かけた弧域くんが随分とツヤツヤして帰ってきたのは、夜明け前のことでした。それまで鉄ちゃんとの間に何があったのか、手に取るように分かってしまいました。
 本当に、不思議なくらい、手に取るように。
「いや、そ、その……」
「鉄ちゃんの後ろから手を回して揉んだのね。最初は良かったけど、途中から無言で揉むのが気まずくなって、昔話なんか始めちゃって、鉄ちゃんも喜んで話してたんでしょ。でも手はずっと動いたままで、話を続けてるうちにシャツの上からブラをずり上げたりして、拒まれないのをいいことに好き放題しちゃって、だんだん言葉数が少なくなっていくのと逆に弧域くんはどんどん調子に乗って、鉄ちゃんは窮屈そうだけどまんざらでもない感じで、ついには無言になって二人して座り込んで服の中に手を――」
「もう勘弁して下さい……」
 床に頭をこすりつける弧域くんでした。
 この人も他の女の子に手を出すことがある、と判明してしまって、正直、複雑な気分です。あまりにも真面目に私と付き合ってくれるものですから、ちょっとくらい浮気しないかなあ、なんてヨコシマなことを思ったこともありました。でも、いざ浮気されてみると、弧域くんも所詮は普通の男性だと勝手に見下してしまうのでした。
 それに、信じていた人に浮気されて気持ちが良いわけもありません。通販サイトで偶然見つけて買ってしまった首輪と手錠、本当に使う時が来るかもしれません。
 逆に、悪くないところもあります。いろいろと手を回した甲斐があって(予定とズレたところもありますが)鉄ちゃんは弧域くんを諦めてくれたようですし、何より、私の弧域くんをたぶらかした女が身体だけを求められて振られたというのは、かなり痛快なことです。
 一応、怒ったポーズをとって土下座なんてさせてみる私ですが、内心そこまで怒っているわけでもなく、どうしたものかと困ってみたり、しています。
 とは言え。
 せっかく私が優位に立てる珍しい機会ですから、色々と弧域くんをいじめることにしました。
「それで、どうだったの?」
「……何のことでしょう」
「もちろん、鉄ちゃんの胸を揉みしだいた感想よ。参考までに聞いておきたいの」
 うぐっ、とうめき声を上げた弧域くんの表情といったら、たまりません。
「……重かった」
「んん? 重かった?」
「なんというか、マシュマロみたいなのを想像してたんだけど、ほら、脂肪ってやっぱそれなりに重さがあってさ」
 両手のジェスチャーまで加えて、説明しようとしてくれます。お椀を形作る手にリアリティがありました。
「ふうん、鉄ちゃんの胸ってそんな形してるんだ」
「違っ! こ、これは……」
「その親指と人差し指の動きは何? ねえ何を摘んでるの?」
「――――――っ!!」
「大きくて大好きな胸を弧域くんはそうやって、ず~っと飽きずに揉んだんだもんねぇ。そっかぁ、やっぱり弧域くんは口で何を言ってても、大きなほうがいいんだぁ。私なんかの小さな胸なんて本当は、全然興味無いんだぁ。ごめんねぇ、揉み甲斐がない胸でぇ」
 言った自分にもグサリとくるだけあって、言葉攻めは絶大な効果がありました。
「本当に申し訳ないです……言い訳になるけど、浮気とかそういうのじゃなくて」
「じゃなくて?」
「えー……その証拠に、何でも言うこと聞きますです。はい」
 これまで裸エプロンを始めとした数々の羞恥プレイを強要されてきた私ですが、ついにこの立場が完全に逆転する時が来てしまいました。
 あくまで私は怒ったふりを続けるのですが、顔がニヤつきそうになってしまいます。
「本当に? 何でも?」
「……それで姫乃さんの気が済むのであれば」
 さっきまで鉄ちゃんと雰囲気に流されてたくせに、無駄に男らしい弧域くんでした。
「じゃあ、そうねえ」
「え、今から? もう空が明るくなってきてるし、そろそろ寝たいなー……とか」
「な・ん・で・も、だよね」
「…………はい」
 まずはじめにやってもらうこと。これは考えるまでもなく決まってました。
 平穏のためならば 【私の弧域くん】 が他の女の子の胸を触るくらい安いもの、とはいえ、少しでも他の子の方に弧域くんの目が向いたことは、傷つくくらい、悔しいんです。
「じゃあまずは、弧域くんが鉄ちゃんにしたこと、私にもやってもらおう、かな」
 目を丸くする弧域くんを見て、身体の中をゾクゾクッと這い上がってくるものがありました。愛してる人を自由にできることがこんなに快感だなんて、病みつきになってしまいそうです。
「竹さんにって……え?」
「具体的に言うと、まず私の後ろに回って、そこから前に手を伸ばして――」
「いい! 言わなくていいから! ……姫乃がやれって言うならやるけどさ、でもそれって、一休さんのアレだよな」
「アレ、って?」
「殿様に呼び出されて、『屏風に描かれた虎を捕まえろ』って命令されるやつ」
 しばらくその意味を考えて、「なるほど」 と理解すると同時に、弧域くんをひっぱたきました。私も弧域くんも寝てないものですから、テンションが上がって言動や行動に歯止めが利かなくなっていたのでした。





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





 背比は当然として、傘姫まで目をショボショボさせていた。あれから背比は帰って、たぶん、傘姫にバカ正直に話したんだろう。できるなら傘姫には、私から先に言いたかったのに。
 今朝から背比と顔を合わせるのも、傘姫に話を切り出すのも、タイミングを掴めないでいる。私を含めた徹夜組は、教室に着いて席に座るなり机に伏せって寝息を立てたのだから仕方がないとはいえ、そのまま惰性で昼食になってしまったのはいささか居心地の悪さを感じてしまう。
 私が神姫センターからの電話を切った後、話をするのは珍しいことに、主に貞方とマシロだった。
「神姫センター、他に何か言ってなかった?」
「謝りたいオーナーもおるから神姫センターまで来てくれ、やってさ」
「巫山戯た謝罪もあったものです。妹君の気持ちも考えずに」
 私よりも先にマシロが腹を立てるものだから、怒るタイミングがなくてやきもきさせられる。
「いや、それなんだけどさ。竹櫛さんに来てほしい理由があるんだ、神姫センターには」
 貞方は携帯を操作して、私とマシロに画面を見せた。騒いでいたコタマ達も寄ってきた。黙々と昼ごはんを食べる背比と傘姫は、興味がないのか気付いてすらいないのかも分からない。生気が抜けたまま黙々と手を動かしている。
 貞方に見せられたのは、神姫センターに設置してある森林ステージの画像だった。ステージ全面をびっしりと覆う木々に、その森を二等分する川。見慣れたステージだったが、その画像にはおかしなものが大量に映りこんでいた。
「なんですか、これは」
「マシロ姉さん、その言い方は冷たいです。 『これ』 なんて言わずに、ちゃんと 『神姫』 と呼んでください」
「いやエル姉、着眼点はそこじゃないと思うよ。本当になにさ、これ」
「何体いるんだろう。鉄子ちゃん、ちょっと数えてみてよ」
「無理言わんでよ。木に隠れとるのもおるやろうし」
 筐体の中に神姫がいるのは当然だけど、それが数十体ともなれば話は別だった。画像は森の上から撮影されたもので、木の葉の隙間からカラフルな髪や体が見え隠れしている。
 貞方が出したもう一枚の画像は、森を真横から撮影したもので、筐体の外から中心くらいまでしか見えないほど幹が立っている薄暗い合間に、祭りかサバトでもやっているのかと思えてしまうくらいの数の神姫がいる。
 画像正面に映ったマリーセレスはカメラに気づいていて、こちらに向かって飛びっきりのスマイルを浮かべたまま中指を立てている。
 ひとつの筐体に大量の神姫が突入するのは今まで3回あったけど、今回のはそのどれよりも密度が比較にならなかった。今までは数体ある筐体それぞれに分散して入っていった神姫達が、この森の筐体ひとつに集まったようだった。
 何故こんなことになったのかは想像もつかないけど、犯人だけはすぐに頭に思い浮かんだ。コタマ、マシロ、メル、それにハナコの視線がエルに集まった。
「な、なんですかその 『またお前か』 みたいな目は。私は何も知らないです。濡れ衣です」
「アルトレーネ以外にこんなことしでかす神姫なんて、主に誓って 『いない』 って断言できるんだけど」
「こんな時だけ聖職者に戻るなんてずるいです。レラカムイやハーモニーグレイスだって可能性が無いとは言い切れないはずです」
「いや、言い切れるって普通は」
「認めたくない気持ちは分かるけどエル姉、アルトレーネが3度も起こした戦乙女戦争、まさか忘れたとは言わせないよ」
「メルだって戦乙女じゃないですか。それに私が参加したのは2回だけです。ハ、ハナコ姉さんにまで疑われるなんてショックです」
「い、いえ、決して疑っているわけでは……」
 目をそらすハナコだったが、第二次戦乙女戦争を解決に導いた本人がアルトレーネに疑念を持たないはずがなかった。
 そういえば今ここには、戦争を終結させた3人が揃っている。第一次はコタマ。第二次はハナコ。そして第三次はマシロ。例外的なマシロを除いたとしても、エルメルだって上の下くらいだし、今日は来ていないけどニーキだって負けてない。強者の貫禄とかいったものとは無縁でも、かなりレベルの高い集まりであることは確かだった。これもある種の神姫チームと呼んでいいんだろうか。
 この中の良心であるハナコは自身の疑いを拭い切れていないようだが、それでもアルトレーネの弁護に回った。
「画像だけなのでどんな状況かは分かりませんけど、でも戦乙女戦争の時のような戦いはおこってないみたいです」
 そう言われて初めて気づいたのだが、確かに誰一人として銃を構えたり剣を振ったりしておらず、思い思いに動いたり動いていなかったりするみたいだ。武装を身につけず素体のままの神姫も少なくない。
 数多の神姫を見て第四次戦乙女戦争が始まったと決め付けていたせいで、私達にはこの画像が戦場のイチ風景に見えてしまっていたのだ。昼のサスペンスで日々観察眼を鍛えているはずのマシロですら 「なるほど。確かに」 と頷いているくらいだから、いやはや、思い込みとは恐ろしい。
「ショウくんはなにか知らないの?」
「知ってる」
「そう、知らないんだ。うーん、まさか本当に、みんなでサバトやってるのかなあ」
 5人は深く考え込んでしまった。騒がしい食堂の一角でしばらく沈黙し、時折チラチラとお互いの顔を覗き見た。メルが貞方の言うことをあっさり聞き流してしまったものだから、誰かが切り出す(ツッコミを入れる)のを待っているのだ。
「埒が明きませんね。コタマ、長姉命令です。つっこみなさい」
「はぁ!? オマエがいつアタシの姉になったの!? っていうか、そこまで言ったならオマエが行けや!」
「あー、もうしゃべっていい?」
 5人が素直に頷いたのを見て、貞方はコホンと咳払いをした。
 携帯に映し出された3枚目は森を縦断する川の岸の画像で、そこには神姫達が武器を持ち寄って作ったらしい文字が映っていた。



【 ド ー ル マ ス タ ー に あ や ま れ !! 】



 こんなものを見せられて、私の涙腺が耐えられるわけがなかった。止める間もなく流れ出た涙は頬から喉へと伝わり、Tシャツに染みを作った。
 これでよく分かった。私の泣き虫は一生直らない。
「貞方テメェ! アタシの前で鉄子ちゃんを泣かすたぁイイ度胸してんじゃねぇかコラァ!」
「愚民の前に妹君の涙を晒すとは、万死に値するぞ人間!」
「待って二人とも。こ、これは違う……そんなんじゃ、ない」
 ずっと私の心を縛っていた鎖がひとつ、解かれたような気がした。
 もう二度と神姫センターへは行かない、と口に出したって、そう簡単に割り切れるほど私は強くない。あれだけ多くの神姫オーナーに嫌な目を向けられて、今もどこかで私のことを見てるんじゃないかって、ずっと怯えていた。
 でも、神姫達は私のことを分かってくれていた。神姫オーナーが何を言ったって、神姫達は私の味方でいてくれた。口の悪いシスターを通じて、私の味方になってくれていた。
 こんなに心強いことなんて、他にない。
 涙を拭って、荒ぶるコタマとマシロの頭をかるく撫でた。
「あ、あの事件以来、神姫センターに続々と神姫が集まってきてさ、この筐体を占拠してるんだ」
 二人に噛み付かれそうになり、たじたじになった貞方は言い訳をするように続けた。
 闘牛のように興奮するウチの神姫二人をメルとハナコがなだめている。
「立てこもるうちにバッテリー切れになった神姫も多いだろうけど、それでも出てこようとしないんだ。筐体の中に無理やり手ぇ突っ込んだヤツもいたけど、その手に総攻撃されて病院送りになったとか。自分達のマスターに謝罪させるまで意地でも出てこないつもりらしい」
「な~にそれ。じゃ、神姫センターが自分達じゃどうしようもないから鉄子ちゃん呼びつけて、適当に解決させよってわけ? あの時のゴミクズ共だってどーせ、神姫を取り戻したいからって 『……ぃやせんっしたぁ』 とかテキトーに謝るつもりだって。そんな事をマシロの前でしてみ?」
「皆殺しです」
 鳥肌が立つほど冷たくマシロがつぶやき、なだめていたハナコを無駄に怯えさせた。
「マシロって、マジでやりそうな雰囲気があるな……その心配はしなくていい。直接行って確かめたけど、その時に集まってたマスター達は十分反省してたように見えたぞ。何もしてなくても、実際は主犯二人に味方したようなもんだって落ち込んでた。ネットで悪い風評が流れてさ、それを間に受けたバカが、今更冷静さを取り戻して謝罪したいんだとさ」
「その肝心の主犯はどうしたのですか。その首を妹君の前に並べなければ――」
「マシロ、やめて」
「ですが妹君、これでは泣き寝入りすることに」
「お願い」
「……承知しました」
 私はあの二人の存在に、今後ずっと怯え続けることになるんだと思う。コタマが復活したとか、マシロがついていてくれるとか、そんなことは関係無く、もうトラウマを植えつけられてしまっている。外を出歩く度に、どこかで出くわさないかと、恐怖しなければならない。時間が傷を癒してくれる、その時まで。
「気休めになるかは分からないけど、今のところ例の二人の目撃情報は無い。実際この辺りじゃ、ほとんどの神姫マスターがドールマスターのことを良く思ってるし、ネットでも犯罪者を探すレベルで身元を割り出そうとしてるけど、まだ何の情報も出てない」
「情報の無いマスターって変じゃない? 鉄子姉とコタマ姉は被害者なんだし、警察に相談……ごめん、なんでもない」
 私が静かに首を振るのを見て、メルは察してくれた。ハナコが慌てて話題の方向を変えた。
「と、ところでショウくん、いつ神姫センターへ行かれたのですか? 私とメルに内緒で出かけられたようですが」
「ああ、掲示板に 『ドールマスター追悼スレ』 を見つけて、たぶん神姫センターで何かあったんだと思ってこっそり行ったんだ」
「どうして黙って行くのさ。ボクだって立てこもりたかったのに」
「それが分かってたから連れて行かなかったんだ」
「それよりアタシが天に召されたことになってるほうが問題だって」
 小さな身体でプリプリ怒るコタマを、マシロは冷たく突き放した。
「当然でしょう。世間的には 【壊れたハーモニーグレイス】 がコタマであって、レラカムイなど機種の存在すら知らぬ者が大多数なのですから」
「オリジナル扱いされたクーフランに言われたくないわ!」
「まあ、神姫達の立てこもりは追悼式の意味合いもあるらしいからな。だから今も続々と神姫が集まってきてる。無理強いはできないけど正直、竹櫛さんに来てもらわないとこの件は収束しないだろうな」
 ハナコとメルはちゃんとここにいるのに、貞方の口ぶりは、早く解決したそうなそれだった。不都合でもあるんだろうか――そう口に出しかけて、私はもう神姫センターを自分とは無関係な場所だと思い込んでいることに気がついた。普通の神姫オーナーなら、神姫センターはパーツを買ったりバトルをする場所なんだから、問題があれば早く解決してほしいに決まっている。
 名残惜しいとは思わない。けど、遊ぶ場所がひとつ減るのは寂しいことだった。
 貞方や他の神姫達は私に気をつかって、無理に神姫センターに出向かせようとはしなかった。ただ一人、エルを除いて。
「しんみりする必要なんてないですよ鉄子さん。神姫センターにお別れしなくても、行って謝罪の言葉を浴びまくればいいんです」
「エル姉、少しは空気を……」
「重い空気なんて読みたくありません。みんなドールマスターの復活を心待ちにしてますし、鉄子さんとコタマ姉さんだって神姫センターで遊びたいに決まってます」
「随分と御託並べの調子が良いようだな、戦乙女」
 エメラルド色の豊かな髪が私の前に、ゆらりと怒気を孕んで揺れた。マシロに睨まれも、エルは一歩も引かない。
「貴様に妹君の何が分かる」
「分からず屋はマシロ姉さんのほうです。一度でも楽しさを知った神姫とマスターなら、絶対に病みつきになっちゃうのが神姫バトルなんです」
「ほう……」
 私に背を向けたマシロがどんな顔をしたのかは分からないけど、エルが少したじろいたのを見るとロクな顔をしていないのは分かる。
 ハナコがボソッと 「あ、あの、けんかはよくないと……」 言うも、睨み合う二人の耳には届かなかった。
「そこまで言うのならば、バトルの腕を見せてくれるのだろうな。いいだろう、私も久々に有象無象に交じり槍を振るう気になったぞ。妹君、私がついていますから、気兼ねなく愚民共に這い蹲らせに行くとしましょう」
「い、いやそんな急に言われても。心の準備とかあるし」
「大丈夫ですよ鉄子さん。もうマスターは二度と鉄子さんとコタマ姉さんを危険に晒すようなことはしませんし、今度はみんなで行けばいいんです。貞方さんも当然、一緒に行ってくれますよね」
「あ、ああ」
「な~にアツくなっちゃってんだか」
 マシロに感化され、エルまで鼻息荒くヤル気になってしまっている。どの道、私は神姫センターに行かないといけないらしい。拒否権もなにもあったもんじゃない。
 エルがさっき言ったことは間違いじゃない。コタマのバトルは分からないなりに見ていて面白いし、絶対に勝って絶対に歓声を貰えて、悪い気がしないはずがない。
 マシロが言うことも間違いじゃない。家族として付き合うだけ、エルよりもマシロのほうが、私が怯えていることに対して気を使ってくれているのは間違いなかった。
 でも、今度はみんながいてくれる。コタマもマシロも、エルもメルもハナコも、傘姫も貞方も、そして親友も。
 こんな泣き虫に付き合ってくれるお人好しが周りにいて、私は幸せだ。
「マスター、姫乃さん、聞いてましたか。みんなで神姫センターに行く約束でしたよね、すぐにでも行きますよ。ねえマスター」
 エルが背比の箸を持った手をペシペシと叩いた。それでようやく気がついたのか、うどんを前にして船を漕いでいた背比はビクッ! と跳ね起きた。机に強く膝を打ち付けて机が大きく揺れて、今度はそれに反応した傘姫が飛び起きた。
「んぇっ!? あ、ごめん、ソースね」
 自分がカツカレーのカツにソースをかけるからって、一人でソース差しを占有していた傘姫だったが、チーズ蒸しパンを持った私にもお裾分けしてくれた。
 せっかくだから(?)最後の一欠片にソースを少し垂らして、口に放り込んだ。
「まじゅい……」
「オマエら神姫センターの前に寝ろ。鉄子ちゃんはもう一回入院してこい」
 頭がふわふわフラフラした3人は午後の講義を受けることもままならず、結局、神姫センターへは明日、大学を休んで行くことになった。









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