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後編:初陣姫

 百日をノーマルに戻して、一週間後、オレは充と一緒に神姫センターへと足を運んでいた。いよいよ神姫センターでオフィシャルバトルに参戦するためだ。
 一週間の間、結姉の指導の下、登録やメンテナンスといった神姫を世話する上で大事な知識を教わった。
 その時には技術者の視点からの違法神姫の危険性やメンテナンスの重要性について、そして兄貴の話を元に神姫とオーナーの関係についても聞かせてもらった。
 どれも大事な事でオレは百日と一緒にしっかり学び、頑張った。今日はその練習の成果の披露をする事になる。

「ここが神姫センターなのか!」

 充に案内されたそこはとても大きな建物だった。新しいというわけではないが、しっかり整備されていて建物の外観はとっても綺麗だ。
 その入り口は色々な人が神姫と一緒に行き来していた。
ふてくされてそうな態度の無愛想な感じの人が「にゃーにゃーにゃー」としか喋らないマオチャオ型を三体連れていたり、ストラーフみたいな顔の人が、無表情でよくわからないことを、派手な塗装を施したサイフォスの鎧を左半身にだけ装備した変わったジルダリアに語りかけていたり、本当に色々だ。

「うん。ついにやるんだね。響」
「当ったり前! そのために結姉から教わったんだしな!」
「ああ。あの人の話は面白かった。また一つ、真の力について知る事ができた気がする」
「百日って真の力というのにこだわるね。何でなの?」
「それが無いと倒せないライバルがいるからだ」
「それってどんな神姫なの?」

 エルザがライバルについて聞いてみると百日はそれを語り始めた。
 その中でそのライバルの名前は紫貴である事を知った。その百日の言葉からは尊というオーナーから指導を受けた結果、実力を飛躍的に伸ばしていった事が窺い知れた。その尊というオーナーはどれほどの腕なのだろうか。計り知れなかった。

「……もしかしてあの神姫がそのオーナーとかかな?」

 そんな中、エルザと百日が話題にしている蒼貴というらしいライバルの相棒がシミュレータに移っているのを充は見つけ、それに指をさす。
 オレもその指の先を追ってみるとそこには右半分がフブキ、左半分がミズキのハイブリッドタイプが山猫型神姫 アーティルの装備を身に纏ったフォートブラッグと戦っている様子が見えた。
 そしてパーソナルデータを表示するディスプレイには蒼貴という神姫の名と尊というオーナー名が書かれてあった。それは確かに百日の話していた内容にあったものだった。

「これは……参加している相手はどこだ?」

 話をしていた百日は驚いてそのシミュレータを行っているオーナーをオレに聞いてきた。
 オレはその人を探してみるとディスプレイの真下のシミュレータの席で苛立ちながらも指示を飛ばしているどこかの高校の制服を着た男の人を見つけた。
 その人を見つけた直後、そのシミュレータの勝敗は決していた。蒼貴の勝利だった。
 試合結果は酷いもので彼女には傷一つ付けることができずに負けていた。

「くそっ! またかよ! 何で傷一つ付けられないんだ!!」

 しかも、それは今回だけではないようでその悔しさは顔からにじみ出ており、素人のオレにすらわかった。

「健二……すまない……」

 その様子を心配そうに見つめているのは先ほど戦っていたフォートブラッグだった。

「アミー! もう一度だ! もう一度戦うぞ!」
「健二。一度、別の相手で戦い方を研究した方がいい。現状では装備よりも戦術を……」
「うるせぇ! こいつに勝たなけりゃ、俺は先には行けねぇんだ!」

 こういう事を何日も繰り返しているのか、説得するアミーとそれを聞かない健二という男の人は口論をしている。
 短い話でわかったのは健二という男は尊に負かされたという事だ。それが余程悔しかったのがまるで何かにとりつかれた様に戦っては負けるを繰り返しているらしい。

「君、尊を知っているのか?」

 その様子を見ていると突然、百日が健二に話しかけた。その言葉にアミーと健二が俺たちに目を向けてきた。

「誰だ。お前ら」
「私は尊に再戦を望んでいる神姫だ。見た所、君も尊にやられた人のようだけど、彼とはどういう関係?」
「聞いてどうすんだよ」
「君と同じ。私が尊を、紫貴を倒す」
「……俺はあのフブキを何度もリセットしても勝てないから、捨てたんだよ」

 その理由を聞いた健二は自分と同じと思ったのか、敵の敵は味方とでも思ったのか、わからないがどういう経緯なのかを話し始めた。

「え……?」
「何度もリセットしたのか!?」

 その内容にオレと充は驚く。リセットしたという事をすればその神姫は死ぬ事に他ならない。CSCの力に変化が生じるが、それで何かが変わる訳じゃないのは結姉から聞いていた。結姉が言うには打算的に考えても、リセットしてしまえばこれまでの戦闘データがなくなってしまう上に神姫とオーナーの関係も白紙に戻る。それで逆に勝てなくなる恐れだってあるため、リセットして得られるメリットに対してデメリットが大きすぎるのだ。

「ああ。そうさ。だが、捨てたフブキがある日、新しいオーナーと一緒に目の前に現れたんだ。そいつが尊ってヤツだった」

 健二はさらに尊との出会いについて語った。その日から二週間前、蒼貴を捨てた健二は新たにフォートブラッグを購入し、アミーという名で起動した。
 彼女はこれまで健二の買った装備をやすやすと使いこなし、二週間でBランクに無敗で上がる快挙を成し遂げた。
 それはフブキの時とは大違いで健二にとっては満足のいく成果だった。素人目から見てもそれはすごい成績だと思えた。
 しかしその直後、ティールームで自分を見つめるフブキがいた。それは捨てたはずの××××で新たなオーナーの下におり、そのオーナーである柄の悪そうなメガネの青年こそが尊だったらしい。
 彼は健二に挑発をしかけ、戦いの場に立たせるとわずかな武装しか持たないフブキで全ての武装を破壊、奪取して完全な勝利を叩き付けていった。
 それを聞くと彼は健二の捨てたフブキの実力を100%以上に引き出して倒した事になる。
 尊というオーナーはどれほどのポテンシャルを持っているのか、オレには計り知れなかった。バトルロンドにはそういう化け物のようなオーナーもいるのかと思うとその時は内心、不謹慎ながらワクワクしていた。

「そしてあいつはアミーに死ぬなよと言って去っていったんだ。それから俺はシミュレータに登録されている蒼貴に戦いを挑んでいった。が、このザマなんだよ」
「なるほどなぁ……」
「尊って人、恐ろしいんですね……」
「今じゃ、二体の神姫を操る双姫主で、噂じゃイリーガルマインドに似せた違法パーツを狩るヤツって事で『首輪狩り』ってあだ名も付いたんだ。捨てたフブキがあそこまで強くなるなんて想像もしていなかったさ」

 オレ達は揃って尊という人の強さに驚いた。Bクラスまで無敗の人を打ち負かし、今やイリーガルを狩っている。それだけを聞いても実力の上がり方が半端ではなかった。

「紫貴はもうそんな所までたどり着いたのか……」

 百日も自らのライバル 紫貴がどんどん高い所へ登っている事に複雑な表情をしていた。自分との差がどんどん開いている事への焦りだったり、尊の考えがそこまでいけるだけの正しさを持っている事による強さの確信だったりと色々な思いが混ざっていた。

「……そうだ! 健二さん! 俺と勝負してくれませんか!?」
「え?」

 オレは百日に尊さんを見た人とはどんな人なのかを見せてみたく思い、戦いを申し込んだ。確かに初戦にはきつい相手かもしれないけれど、百日の目標を少しでも近くで感じてみたい。

「俺達も尊って人を目標にしてるんです! こいつが勝ちたいって言うから!」
「何で俺が……」
「尊さんに勝とうと努力している健二さんと戦ってみたいです!」
「……わかった。頼むから近くで叫ぶのは勘弁してくれ」
「健二、いいのか?」
「一回戦ってやればいいんだろ? シミュばっかりだから気晴らしにはなるさ」

 アミーはその反応に戸惑ったようだったが、健二は負けてばかりでそろそろ集中力が切れてきたからか。オレの頼みを聞いてくれた。

「ありがとうございます! じゃ、オレは反対側の席に行きます!」

 オレは頭を下げ、礼を言うと健二の座っている席とは反対側のシミュレータに移動した。今回はバトルシミュレータであるため、戦績には影響しない。しかし、オレの初バトルにであるのは変わりなく、心の中で緊張が渦巻き始めていた。

「響」
「何だ?」
「私はもうイリーガルじゃない。だが、今は二人で真の力を掴もうとしている。それを健二というオーナーに見せよう」
「……ああ! 頑張るさ!」

 緊張でいっぱいになる前に話しかけてきた百日の言葉でオレは気合を入れなおす。確かに無謀かもしれないが、まだ勝負だって始まっていない。緊張なんてするだけ無駄だ。
 オレは百日をシミュレータに接続し、バトルの準備を始める。
 健二の神姫 アミーは蒼貴を倒すときに使っていたアーティル装備を今回も使うらしい。アーティル装備は機敏な動きを活かした射撃戦を展開する事ができる。
 こちらも機動力はあるが、勝るのは直線での速さであり、あちらの小回りには負けている。その小回りをどうやって崩すかが問題になるだろう。
 幸い、フィールドは市街地であり、アークである百日には有利な場所になっている。それを活かして戦っていくしかない。
 作戦を簡単にイメージした後でオレはバトルの準備が完了したことをコンピュータに知らせる。そうするとシミュレータのフィールドが切り替わり、百日とアミーがフィールドに転送された。

『Ready』

 全ての準備を終えたコンピュータが戦いの合図をする。
ここからオレ達の戦いが始まる。だから、この試合は絶対にいいものにしてみせる!
そう意気込み……

『Fight!!』

 試合が始まった。オレは状況を見てみる。市街地といっても入り組んでいるところが多く、百日の直線スピードを活かすにはその中でも大通りの大きな道しかない。これをどうやってスピードにつなげられるかが求められる気がする。まずはここにアミーを引きずり出す。そこから始めよう。

「百日。まずは大通りの隣にあるビルを軸に敵を探そう。こっちも相手も中・遠距離の武器が揃ってる。先に見つけた方が攻撃を仕掛けられる」
「わかった」

 百日は走る中、オレは思考する。確か、アーティル装備はパーツを組み替える事によって各距離に対応できるようになっている。遠くの敵を攻撃するためのエクストリーマ・バレル、中距離のメイン武器 プレシジョン・バレル、近距離用のフェリス・ファングとクロー。これらを使い分けてくる。
こちらは威力で勝るシルバーストーンがあるがエクストリーマ・バレル程のスピードはなく、気づかれた状態で反応されたらすぐに避けられてしまうし、持ち前の小回りの利く機動力で攪乱してくるだろう。となれば気づかれずに一発撃ち抜く事こそがオレ達の勝つための布石になってくる。

「とりあえず隠れてアミーを見つけよっと。でなきゃ話になんないしな」

 オレは独り言を小さく呟くと、百日の視界の範囲からアミーを探す事に集中する事にした。市街地は廃虚にこそなっていないが建物が多く、障害物が多い。さらに配置されている物は使う事が出来るため調合などで爆弾を作って投げたり、モデルガンで牽制したりと持っている物だけが武器という訳ではない。巧く場を利用すればこの空間そのものが武器になると言っても過言ではない。
 百日はそれをわかっている様で建物の中におかれている懐中電灯を持ち出し、アミーを探すために屋上に上る。
そこに辿り着くとそこにあった資材を雨から守る耐水シートで身を隠しつつ、シルバーストーンでアミーを狙うために探る。

「……いた! 真っ白な車の看板の下!!」

 スカイライン(GT-R V・spec)という車種らしい白い車の看板の下でアミーが警戒しながら移動をしているのを百日の視界から捉え、彼女に伝える。
百日はシルバーストーンをチャージし、アミーに照準を合わせると彼女にレーザーを撃つ。しかし、放たれるそれを反応したアミーは寸での所で反応し左に跳ぶ。レーザーはアミーの頭部の近くを通り、その先のビルの壁に命中した。

「外れた!?」

 当たると思っていた攻撃が外れてオレは驚く。その声と同時にアミーは百日の砲撃に気づいたらしく射界から前に進んでそのまま、姿を消していた。恐らく、射角から百日の位置を割り出して、そのまま物陰に身を隠しながら移動しているのだろう。
それをみた百日はシルバーストーンを構えなおし、彼女を探し始める。しかし、ビルが邪魔で思うように探す事ができない。

「気づかれた。次はどうする?」
「仕方ない。資材とシートで囮を作って退こう。近づいてくれただけで十分だ」
「わかった」

 オレは次の手を打つ。百日は身を隠すために使っていたシートと資材を組み合わせて資材を使って自分がシートの中にいるかのように見せるダミーを作り出し、安全用の柵に固定させた。そして、百日本人はアミーが来ない内に別のビルに飛び移り、そのまま近くにあったコンテナに身を隠す。
 その直後、アミーがプレシジョン・バレルを片手で構え、下から屋上へと飛び上がってきた。どうやらリアユニットのブースターでビルとビルの間のわずかな足場を使って跳んできたようだ。

「はっ!」

 アミーはビンをダミーに向かって投げた。百日はビンに不審感を持ちつつそのままコンテナにこもって様子を見る。ビンが地面にカンッと音を立てながらつくとビンが爆発してダミーが吹き飛んだ。

「ちっ……!」
「このままじゃまずい! 大通りにおびき寄せよう!」
「わかってる!」

 百日はこのままコンテナに居てはすぐに見つかりやられると判断して、コンテナから勢い良く飛び出し、ビルを降りるために退却を始める。その時にアサルトライフルを持ち、アミーに向かって連射する。銃口から吐き出された銃弾は彼女に向かって飛んでいく。
しかし、アミーはシートを投げつけて、姿をくらませ、さらに安全用の柵にプレシジョン・バレルで百日がいないあらぬ方向に撃った。銃弾は柵に当たると跳ね返っての脇腹を掠める。

「ぐっ……跳弾……」

 苦い顔をする百日は階段を駆けていく。接近に備えてナイフを抜き放ち、追撃を防ぐためにアサルトライフルによる牽制射撃を行う。
アミーは穴だらけになったシートを踏み越えて追いかけてくる。アサルトライフルの牽制をブーストして突破し、追っている間に換装したらしいフェリス・ファングとペネトレートクローを左右それぞれに持って襲い掛かる。
 百日はナイフでクローを押さえながら、アサルトライフルを至近距離で撃つ。
 アミーはバックパックを動かして横に素早く回りこむとクローで百日を薙ぐ。その反撃は髪を数本切るだけで決定打にはならなかった。
 百日はその機を逃さずアサルトライフルで連射する。アミーの装甲を削って肉薄しつつ、ビルの外へ出て、大通りに立つ。

「パトロクロスのパーツをパージして身軽になるんだ! 考えがある!」
「了解! 信じてるよ!」

 百日はリアユニットとモーターユニットをパージして身軽になり、アサルトライフルとナイフで動き回れるようになると追いかけてくるアミーに応戦する。
 彼女はまた武装を変え、戦いを仕掛けてくる。今度はペネトレートクローに追加パーツを付けて威力のあるカタマランブレードにしていた。
 フェリス・ファングで動きを鈍らせて、必殺のそれを叩き込むつもりなのだろう。だが、こっちにも考えがある。それで迎え撃ってみせる。
 オレを信じている百日はアサルトライフルの牽制とナイフを使った受け流しでそのタイミングを伺う。相手はフェリス・ファングで激しい乱射を繰り返し、カタマランブレードの必殺の一撃を叩き込もうとしている。
 互いに機会を狙っている。それが戦いを泥沼にしていた。

(何かきっかけがあれば……)
「響、きっかけが欲しくないか?」
「ああ。それがあればいいんだけど……」
「ここは任せてくれないか?」
「……わかった!信じてるぞ!」
「ああ!」

 百日の秘策を信じて、彼女に『きっかけ』を任せる。オレの言葉を聞いた百日はアサルトライフルを連射しながら後ろへ飛び、わざと座り込んだ。

「もらった!!」

 それを見たアミーはカタマランブレードを百日に打ち込もうと振りかぶった。

「今だ!ダミートライクを起動!」

 オレはそれをチャンスと取り、叫ぶ。百日はニッと笑うと建物の中で拾った懐中電灯をアミーの目に向けて放った。
 強い光を向けられた彼女はそれに目がくらみ、立ち止まってしまった。その瞬間、パージしたパーツが勝手に組みあがってダミートライクを形成し、アミーに突撃を始める。
 彼女は健二からの指示があった様で振り向かずに、ブーストを使ったジャンプで飛び上がって避ける。
 攻撃は失敗したが、百日はダミートライクと合流し、そのままパトロクロスになる。

「そのままUターンして攻撃だ!」
「ああ!」

 その場でターンし、百日はシルバーストーンを連射して突撃をかける。アミーは落下の中、フェリス・ファングを連射するが、飛翔ではない跳躍であるその空中での行動は無防備で回避もままならずにレーザーをもらってしまう。

「いっけぇ!!!」
「おおおぉぉ!!!」

 落下するアミーめがけて百日は走り抜ける。激突したアミーは吹き飛ばされ、ビルに叩きつけられた。
 直後に『You Win!!』の判定が画面に表示された。オレと百日がバトルロンドで初めて掴み取ることのできた勝利の文字が、あった。






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