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同日同所



「軍曹?」

 格納庫の前に腰を下ろして二体に簡単なメンテナンスを施していると、テキサスが俺を見上げて
何か聞きたそうに口を開く。

「軍曹とか少将って皆、なんで名前の後に別の名前を持ってるの?」

「円滑な命令系統を運営する為って座学で習ったじゃない……」

 無垢な目で先日教えたばかりのことを聞いてくるテキサスに、手の中でメンテナンス中のモンタナがため息をつきながら答えた。

「んー、じゃあボク達は?」

「兵器に階級はないよ」

 モンタナの股関節の間に挟まった砂を綿棒で掻きだしながら答えてやると、テキサスが不満そうな声をあげた。(それとほぼ同時にモンタナが艶かしい声を上げた。)

「ボクもそういうのが欲しいなぁ」

 物欲しげにこちらを見上げてくるテキサスの目線の先にあるのは、胸元のマジックテープに貼り付けられた階級章。

「もうっ、テキサスちゃんったらわがまま言わないでよ」

 テキサスと会話していておざなりになっていたメンテナンスが気に入らないのか、モンタナが身をよじりながら声を上げた。

「でもみんなつけてるよ?」

「あのヘリコプターとかジープとかにはついてないでしょ? そういう感じだよ」

 モンタナはわかったなら今は話しかけないで、とでも言いたそうに体勢を元に戻し、右手で綿棒を引っ張り、続きを催促してくる。

「わかった」

 俺は期待には答えず、モンタナをゆっくりと地面に下し、メンテナンスの終わったテキサスを持ち上げる。

「ラミレスさん?」

 まだ終わってませんよ? 私よりテキサスちゃんのほうがいいんですか? とばかりの視線で不満げに見上げるモンタナには悪いが、中途半端に使われて放置されていたデザートイエローのペンキ缶に綿棒をつっこむ。

「あの……軍曹?」

 突然のことにテキサスが不安げに声を上げるが、無言で左肩にペンキ付の綿棒を押し当てた。

「ひゃうっ!」

「ちょ、ちょっとラミレスさん! それ車両用のペンキですよ!? 悪戯にしてもやりすぎです!」

 モンタナの抗議を無視してテキサスの腕に慎重に綿棒を這わせていく。

「できたぞ、テキサス『特技兵』」

「へっ?」

 彼女の左肩に描いたのはメープルマークの上を丸く切り取ったような記号。特技兵の階級章だ。
もっとも綿棒で適当にやっつけたので多少大きい上に不恰好だが……

「わぁ! 特技兵ってえっとえっと!」

「SPC、等級はE-4でしょ? テキサスちゃん、本当に一緒に座学受けてた?」

 地面に飛び降りたと同時に、はしゃぎ回るテキサスをモンタナが嗜めるいつもの光景。

「軍曹、いつものお人形遊びですか?」

 騒ぎに気づいたのか、バスケットボールをしていた二人が近づいてきた。

「女は本国だ。こうして無聊を慰めるのもいいだろう?」

「ははっ、そりゃいい! じゃ、俺らは山岳師団の少尉殿にでも頼もうか?」

 こうして声をかけてくるのは大抵が同じ部隊の連中。好き好んでデルタフォースに声をかけてくるような連中は少ない。

「やめておけ。彼女、先週海兵隊の若いのの腕をへし折ったって聞いたぞ?」

「ははっ、じゃじゃ馬大いに結構じゃねぇか! シバいて乗りこなしてやるぜ」

 ちなみに今話題になっているのは、最近ここに配属になった第10山岳師団の女性少尉だ。

 なんでも士官学校で先端工兵学とやらを学んでいたそうだが、彼女みたいな人間こそこういう玩具の担当に向いていると思う。

「くだらねぇ。ターバン野郎のケツの穴でも掘ってろよ」

「はははっ、マーク。お前の負けだよ」

「ひでぇ! 俺らの仕事は連中に風穴ぶち開けることじゃねぇんすか? 穴を塞ぐのはお門違いってもんですよ」

 銃を撃つジェスチャーをして、「BANG!」と声に出す部下に、「バカじゃねぇの?」と突っ込みが入る。そうしてくだらない笑い声が続くのがいつもの事だが、今回は何かに袖を引っ張られて、中断させられた。

 モンタナがふくれっ面で何度も袖を引っ張っていたのだ。

「あぁ、悪い メンテナンスの途中だったな」

「それもありますけど! ラミレスさん、奥さんがいるんですか?」

 彼女はふくれっ面のまま、どこか不機嫌そうにそう聞いてきた。

「おー。おちびちゃんはいっちょまえにジェラシーを訴えてますよ、軍曹」

「なっ…ちがいます! 上等兵さんは黙っててください!」

 顔を紅くして怒鳴るモンタナに「おぉ、こわっ」と笑いが起こり、モンタナがプルプルと震えだす。

「黙 っ て く だ さ い っ !!」

 小さな体の何処からそんな声量が生み出されるのかわからないが、とにかくデルタフォースの隊員三名を黙らせるに足る一喝だった。

「ごほんっ、で、どうなんですか? 奥さんがいるんですか?」

「あ、いや……」

「どうなんですか? いるんですね? 何で黙ってたんですか?」

 前回の出撃で捕虜になって拷問を受けかけたが、今のモンタナを前にしている緊張感はその時のそれだった。

 もっとも受ける前に救出されて治療を受けたが、全身に手榴弾の破片が突き刺さり出血も多く、特に視力に障害が残ったのだ。

 忘れもしない。あれは――

「何現実逃避してるんですか? 綿棒を突っ込まれたいですか? 主に鼻に」

 いつの間にか、ペンキのついた綿棒を抱えたモンタナが肩まで上ってきていた。

 モンタナは笑顔だったが、その裏には何か非常にどす黒い何かを抱えている。

「妻は、いない」

「嘘ついても鼻に突っ込みますよ?」

 うりうりと目だけ笑わない笑顔で綿棒を鼻の下に突き出してきたが、むしろシンナーの匂いでトリップしそうだ。

「あのな、チビ? 軍曹は本国に幼馴染のツレがいるんだ。ってか俺らにはうっとうしいくらいに惚気るってのに、写真かなんか見せてもらったことないのか?」

 彼女はこちらに笑顔を向けたまま首を振る。俺が胸ポケットに手をやると、「おかしな真似はするな?」とばかりに綿棒を振って見せるが、ゆっくりと取り出したのが折りたたまれた写真であることに気がつくと、やっと綿棒を引いてくれた。

「これが、ラミレスさんの?」

 三人が同時に頷くと、モンタナはその写真に目をやり……潤んだ瞳で俺を見上げてきた。

 テキサスとモンタナに見せなかったのは見せる必要がなかったことと、もう一つ。

「ブロンドに青い瞳、おまけに目鼻立ちがチビにそっくりだろ? 俺らは初日に大爆笑したもんだが」

「コイツが開口一番、『軍曹、女の変わりに同じ顔のお人形っすか!?』いやぁ、あんときは笑いましたね」

 全員、その場で撃ち殺してやろうかと思ったのを覚えている。あの時は手元に武器がなかったが、今はすぐ側にベレッタ拳銃が……

「ラミレスさん」

 拳銃を手に取り安全装置を外した所で、モンタナの声で現実に戻された。

「あの……私……」

 赤面し体をくねらせるモンタナにため息をつき、彼女を持ち上げる。

「あっ!」

「メンテナンスの途中だったな。ほら、俺が仕事中なのは見てわかるだろうが」

「じゃ、お人形とよろしくやってくださいよ」と茶化しながらバスケットボールに戻る二人を見送ってから、綿棒を手に取り先端が黄色く染まっていることに気がつき新品を探す。

「あの、ラミレスさん!」

 テキサスはともかく、モンタナはメンテナンス中おとなしくしてくれる。そう思ったから無言でメンテナンスを再開したのに、モンタナは体をひねり左肩をこちらに向ける体勢で話しかけてきた。

「私にも、階級章をください」

「あ? いらないんじゃ?」

 そう答えると、モンタナはやたらと元気に走り回っているテキサスに目をやり、満面の笑みを浮かべた。

「テキサスちゃんにはやってあげて、私にはやれないんですか? ヘンな所で差別をしますね? 噛みますよ?」

 ひとしきり言い終わると、甘噛みしながら笑顔の中で片目を開けてこちらに視線をよこすという器用なことをやりながら、早くしろとばかりに噛む力を強くする。

「了解 特技兵でいいか?」

「一等軍曹とか曹長とかがいいです」

 なんで俺より上に任官せにゃならんのだ。

「特技兵でいいです」

 俺のため息に気がついたのか、モンタナは多少残念そうに宣言して力を抜き、その肩に同じ要領で階級章を描き込む。

「できたぞ」

 ついでに、新品の綿棒で中途半端だったメンテナンスも終わらせモンタナを地面に下した。
(が、モンタナは先程より大胆に体をくねらし、嬌声を上げながら本国で待ってるはずの女と同じ顔で潤んだ瞳を向けてきた。正直に言えば、久々に体が反応していた。)

「わっ! モンタナちゃんの写真!?」

そういって、目を丸くしているのは先ほどまで走り回っていたテキサス。

「違っ「ずるい!ボクも撮って!」……」

 いつもならここで「わがまま言わないのっ!」とモンタナの一喝が入るのだが、モンタナはなぜか甘えたように膝の上に座って体をすり寄せてきている。

「とってやりゃぁいいじゃないっすか」

 そういいながら近づいてきたのは先ほどの片割れ、上等兵だ。

「新型と一緒に記念撮影なんてよくある話ですよ。M5(米軍第五世代主力戦車)が搬入されたときなんて大盛り上がりだったじゃないですか」

 そういいながら年代もののポロライドカメラを投げ渡してきたのは、バスケットボール組みのもう片割れ。

「お前ら、散れといわなかったか?」

「公衆の門前であんな声出しておいて無視してろって? ないっすよ」

 モンタナの嬌声の声を言っているのだろう。モンタナの顔が面白いくらいに紅く染まっていく。

「ねぇ軍曹!とってよ!」

足元ではせわしなくズボンを引っ張るテキサス。俺はため息をつきながらカメラを構えた。

「モンタナちゃんも!」

「えっ、私は……」となぜかこちらに目を向けて「も、もうちょっと念入りに砂落ししてから!」
やら「お化粧もしてないのに(それ以前にそんなこと教えた覚えもないのだが)」やら騒いでいたがテキサスが強引に押し切った。

「へっへーん! このマークが大きく写るようにとってよ?」

「ちょ、ちょっとまって! やっぱりまだ頬に砂の感触が!」

 ごねるモンタナは放っておくとして、二体と同じ高さで撮影した方が階級章は目立つだろうと素人ながらに考え、カメラを地面に設置する。

「撮るぞ?」

「はーい!」「えっ、うー! い、いつでもどうぞ!」

パシャッ









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