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えむえむえす ~My marriage story~

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 盛大な音が響き渡ってから、一刻。
「ごめんなさい兄さま。私ったらつい……」
「すいません周防先生。つい反射的に……」
 部屋の中には、ベッドに座っている周防の前で土下座し、平謝りをしている二人の姿があった。
「いや、もう怒ってないから……2人とも顔をあげてくれないかな」
 まだジンジンと痛む頬を摩りながら、必死に笑顔を作る周防。だがその顔には、見事な紅葉(もみじ)がくっきりと浮かび上がっている。
「……はい。本当に申し訳ありませんでした、兄さま」
「本当にすみませんでした。このお詫びは必ず」
 尚も深く頭を下げる2人。
「本当に気にしないでくれ。アレは事故だったんだよ」
 そう周防がなだめ続けると、2人ともやっと落ち着いたようで、ゆっくりと泣きはらした顔をあげる。
「……それは、それとして」
 そして……

「「この女(ヒト)、誰?」」

 冷たい声が、極寒の音色を奏でた。


第5話 『 いんたーみっしょん 』



 2つの冷たい視線を浴びながら、先ずはスミレに対して説明と言う名の言い訳を始める周防。
「ええと、此方は『白瀬 雪奈(しらせ ゆきな)』先生。大学の同僚講師なんだよ。わかったな」
「……はい、わかりました。って、ぇえ?」
 ショボンと萎縮していたスミレがその説明を受けた途端、目を丸くする。
「だって白瀬先生って、普段はもっと地味でイモ……」
「(しー、しー!)」
 一言ポロリと漏れるスミレに対し、必死のアイコンタクトを試みる勇人。
「あら、私の事ご存知なんですか?」
 しかし、時既に遅し。
「え、いや、その、あの……」
 白瀬の疑問に、あからさまにうろたえるスミレ。余計怪しいとしか言いようが無い。
「いやほら、家でコイツに学校の事とか色々と話していますし、それで知ってたんじゃないかなー……と」
 すかさずフォローを入れる周防。
「そ、そうなんです! 白瀬先生の事は兄さまからよくお伺いしていて……! ですよね、兄さまっ」
「……あぁ、そうなんだ。いやすみませんね、勝手な事を言ってまして」
 2人のやや白々しい笑いが、部屋に響く。
「はぁ……。まぁ、そういう事でしたら」
 白瀬は完全に納得した様子ではなかったが、その説明を聞いて一応は矛を収める。
「……次に、こっちは……えぇと、白瀬先生は『武装神姫』はご存知ですか?」
「……はい。知ってます」
 何故か、微妙な間。しかし勇人は気にすることなく話を続ける。
「それは良かった、話が早い。
 ちょっと色々ありまして、少し前にとある友人からこの子を貰い受けたんですよ。
 でも人に見られちゃ不味いかなと思いまして、ちょっと隠していたんです」
 色々と端折ってはいるものの、一応嘘はついていない。と自分を納得させながら語る周防。
「成程……。でも何故お隠しに? 別に隠すほどの事でもないと思いますけれど……」
「そ、そうですかね。この年になって、こういう事をやってるというのは、周りに引かれそうな気もしますし」

「――そんな事ありません! えぇ、絶対に!!!」

 それまでとは一転した、部屋の外にまで聞こえそうな白瀬の大声に、周防とスミレの2人はビクリと身を硬直させる。
「あ、すみません私ったら…………」
 その行動が自分でも意外だったらしく、先刻以上に小さく縮こまってしまう白瀬先生。
「(……まさか、白瀬先生って)」
「い、いえ気にしていませんから。なぁスミレ?」
「え、あ……そ、そうですね。うん、そうですよ」
 チグハグな相槌を返すスミレ。
「よかった。……あ、彼女のお名前、スミレさんって仰るんですね」
「はい、そうなんです。……それが何か?」
 その答えに、何故か首を傾げる白瀬。
「あ、いえ。スミレってお名前、何処かで聞いた記憶が……」
 ギクリと、再び硬直する2人。
「(兄さまこれは不味いです。早くなんとかしないと……!)」
「(あ、いや……。そうは言っても迂闊な事を言うと、更に墓穴を掘る可能性がだな)」
 必死のアイコンタクトで秘密会話をする2人。
 緊急事態で互いの認識能力が上がっているのか、今度はやたらツーカーである。
「そうですかね。日本人なら、割とよくある名前のような気がしますが」
「――そう、ですね。すみません私ったら変なこと言っちゃいまして、忘れてくださいね」
「わかりました。――それに、このすみれ色の髪が綺麗で、それから名前を付けたんですよ。な、スミレ?」
「あ、はいっ。実はそうなんですよー。
 兄さまったら、『スミレの髪、凄く繊細で綺麗だな』だなんて……」
「――ん。いやそこまでは言ってない気がするが。お前の中で美化されてるんじゃないか、ソレは」
「そ、そんな事ないですもん。私と兄さまの思い出は、しっかり全部記憶してるんですから」
 そのさくら色の頬を可愛く、ぷーっと膨らませるスミレ。
「――――ふふ。お2人はとても仲が宜しいんですね」
 そんな2人の一部始終を、白瀬は微笑ましく見つめている。
「う、すいませんお客様の前で……」
「いえいえ、構いませんよ。お2人を見ているとこっちまで楽しくなってきますし」
「そ、それはなんとも……」
「あうあう。き、気をつけます……」
 そう返されると、むしろ周防たちの方が恐縮してしまう。
「――ところで髪で気づいたんですけど、スミレちゃんはアルトレーネなのに、髪の色や服装が違いますよね」
「嗚呼……、スミレはアルトレーネはアルトレーネでも『アルトレーネ・ヴィオラ』というタイプなんですよ。
 今度発売される限定モデルなんです」
「そうなんですか。私はてっきり、周防先生のお手製なのかと思いましたわ。
 ……嗚呼、だから内緒にしてらしたんですね。発売前の子をあまり見せてはいけないと」
「はぁ……まぁ、そんな所です」
 白瀬先生の疑問はそこで解決したらしく、納得したようにウンウンと頷く。
「……もしかして白瀬先生、武装神姫にお詳しいんですか?」
「えっ。
 ど、どおしてそれ……じゃなくってっ。どうして、そうお思いになるんですか」
 白瀬は動揺を抑えようとしているらしいが、あからさまに声が上ずっている。
「いえ。スミレがアルトレーネなんだとよくわかったなと思いまして。それに既存のタイプとは少し違う子な訳ですし」
 周防はそう疑問に思うのだが、それ以前に、この数年でだいぶ普及して一般認知度も上昇したとはいえ、普通の人が武装神姫の種類までを覚えているとは思えない。
「……あはは、バレちゃいましたか。――実は、うちにも1人いるんですよ」
 これ以上は隠し切れないと思ったのか、白瀬はあっけらかんと白状する。
「そうだったんですか。白瀬先生が……」
「えぇ、似合いません?」
「いや、そういう訳ではないですが……」
 武装神姫も普及してきたとはいえ、女性型である為に必然的にユーザーの多くは若年~青年層の男性が占めている。
 女性ユーザーもそれなりに増えてきているとはいえ、まだまだ少数派だった。
「そうですよね、お堅いイメージの白瀬先生がそんな趣味を……もがーっ!?」
「いえ、ちょっと意外だなって思っただけですよ。女性のユーザーは少ないと聞きますから」
 スミレの口を慌てて塞ぎながら、周防は答える。……尤もサイズ差のせいで、全身をアイアンクローされたに等しい惨状になっているが。
「(あぁ、兄さまの手に全身抱きしめられてる……)」
 ……幸せと苦しみがない交ぜになった、なんとも表現しにくい表情を浮かべている。
「そうですね。神姫センターに行っても男の人が多くて、少し戸惑ってますわ」
 そんなスミレを無視するように、2人の会話は続いていく。
「そんなに男ばっかりなんですか。実はまだそういった店に行ったことがないので、よく知らないんですよ」
「そうなんですか」
「えぇ。まだ日も浅いですし、機会もなくて……。まだまだ初心者で」
「あら勿体無い。ネットで買われているのかもしれませんけど、やっぱり直接見たほうが良いですよ。
 特にお洋服とかアクセサリーは直接見られた方が良いですよ」
「お洋服、それにアクセサリー……!」
 そのワードに、スミレが勢いよく食いつく。
「えぇ。可愛いのとか、綺麗なのとかいっぱいありますよ」
「私、神姫センターに行ってみたいです。デートしましょ、デートですっ!」
 子供のように瞳をキラキラと輝かせて、スミレが提案してくる。
「いや、しかしなぁ……」
 周防としては、スミレをそんな公の場に連れ出していいモノかどうか、判断に迷わざるを得ない。
「そうですよ~、たまには遊びに行きましょ。じゃないと兄さま、ビール腹がもっと出ちゃいますよ」
「ぐぬ……」
 最近気になりだした事を、スミレがピンポイントで抉ってくる。
「ほら。俺、場所も何処にあるか知らないしさ。神姫にあまり詳しくもないし……」
 やはり危険だと思い、とりあえず適当な理由をあげてみる周防。
「あら。それなら、私がご案内しますよ」
「「え」」
 白瀬の善意によって、周防の包囲網が狭まっていく。
「いやいや、先生にご迷惑はかけられません。コイツの我侭なんですし、マトモに請合わないでも」
「そんな事ありません。それに、先ほどのお詫びも兼ねて……」
 周防の脳裏に、先程の恥ずかしい記憶が蘇る。
「あ、ソレこそ気にしないでください。本当に……」
「……それにですね。さっきも言いましたけど、女性1人じゃなんとなく行きづらいんですよ。
 それで出来れば誰か一緒に来て欲しいな、なんて前から思っていまして」
「あ、嗚呼……なるほど」
「でも、周囲には神姫をやっている人もいなくて……周防先生が、初めての人なんです。
 だから今回は私の為と思って、一緒に来てくれませんか。お願いしますっ」
 そう来られると、周防としては同僚のお願いを無下にするわけにもいかず、退路を絶たれた格好になる訳で。
「わかりました。――今度の日曜日、神姫センターへの買い物に付き合ってください」
「――――はいっ。喜んで」
「やったぁ。兄さまとお買い物デートです~」
 渋い顔の周防と、無邪気に笑うスミレ。そして、何故か頬を赤らめた白瀬の姿が、そこにあった。












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