第1部 戦闘機型MMS「飛鳥」の航跡
- 第6話 「重兎」
一匹の砲台型神姫が砂の中から、ばっと姿を現し、スーザンの真下にもぐりこむ。
スーザン「!?ま、真下に砲台型MMS!!!」
西野「な、なに!?」
スーザン「!?ま、真下に砲台型MMS!!!」
西野「な、なに!?」
ケトは砲身のキャップをはずすと、スーザンのエンジン部分目掛けて滑空砲を放った。
ケト「ウオオオオオオオオオッ!!」
ケト「ウオオオオオオオオオッ!!」
西野「取り舵!!」
スーザン「くそ!?スタビライザーが壊れて、舵がきかねえ!!」
スーザン「くそ!?スタビライザーが壊れて、舵がきかねえ!!」
ズドオオン!!
スーザンのエンジン部分に命中し、火花と黒煙があがる。
スーザン「うわあああ!!」
煙に包まれるスーザン。
スーザン「うわあああ!!」
煙に包まれるスーザン。
ケト「やった!!」
ケトはガッツポーズを取る。
林はハッと何かに気が付き、マイクを握って叫ぶ。
林「ケト!!早く逃げて!!」
ケトはガッツポーズを取る。
林はハッと何かに気が付き、マイクを握って叫ぶ。
林「ケト!!早く逃げて!!」
ケト「?」
黒煙の中のから、スーザンの巨体がケト目掛けて沈降する。
スーザン「くそう、よくもやりやがったなァ・・・」
ケト「ひ、ひい!!」
黒煙の中のから、スーザンの巨体がケト目掛けて沈降する。
スーザン「くそう、よくもやりやがったなァ・・・」
ケト「ひ、ひい!!」
スーザン「押しつぶしてやるッ!!!!!!!!」
ゴゴゴゴゴ・・・低い重低音を奏でながら、スーザンはケトの上にのしかかり、押し潰した。
ゴゴゴゴゴ・・・低い重低音を奏でながら、スーザンはケトの上にのしかかり、押し潰した。
ケト「あ・・・」
ケトの眼に写るのは、スーザンの灰色の巨体、それがケトが最後に見た光景だった・・・・
ケトの眼に写るのは、スーザンの灰色の巨体、それがケトが最後に見た光景だった・・・・
グシャアアアン!!
戦艦型神姫は並みの神姫の数倍の巨体である。もちろん重さは数kgにも達する。そんな神姫に真上から潰されるのだ。圧倒的な質量を武器にした単純な攻撃。
だが、それはどの攻撃よりも強力だった。
だが、それはどの攻撃よりも強力だった。
ケトは土に還った。
砲台型MMS「ケト」 Bクラス 撃破
林「あ・・・あああ・・・」
スーザン「はあはあはあ・・・」
西野「スーザン!!被害状況を報告せよ」
スーザン「はっ・・・右舷燃料タンク全損、機関部消火装置破損、スタビライザー破損、第二副エンジン延焼・・・本艦は、航行に著しい支障です・・・」
西野「・・・そうか・・・」
西野「スーザン!!被害状況を報告せよ」
スーザン「はっ・・・右舷燃料タンク全損、機関部消火装置破損、スタビライザー破損、第二副エンジン延焼・・・本艦は、航行に著しい支障です・・・」
西野「・・・そうか・・・」
西野は顎に手を添えて思考する。
同じ戦艦型神姫のドセットとパイトがチカチカと発光信号を送る。
ドセット「どうした?スーザン、航行不能か!?」
パイト「待っていろ、今後部からチェーンフックを出して牽引してやる」
同じ戦艦型神姫のドセットとパイトがチカチカと発光信号を送る。
ドセット「どうした?スーザン、航行不能か!?」
パイト「待っていろ、今後部からチェーンフックを出して牽引してやる」
スーザン「・・・・・・・・ドセット、パイト、もういい」
スーザンはすっと眼を閉じる。
スーザンはすっと眼を閉じる。
ドセット「!?何を言っている、スーザン」
パイト「・・・・まさか、スーザンお前・・・」
パイト「・・・・まさか、スーザンお前・・・」
スーザンは目を薄く開いて答える。
スーザン「オレに構わず、先に行け。ここでオレは敵を食い止める」
ドセット「スーザン!!早まるな」
パイト「こんな障害物も何もない砂地にいたら、集中砲火を浴びるぞ!!」
スーザン「オレはこの損害だ。満足に動けない。一緒にお前たちと行っても足手まといになるだけだ」
パイト「こんな障害物も何もない砂地にいたら、集中砲火を浴びるぞ!!」
スーザン「オレはこの損害だ。満足に動けない。一緒にお前たちと行っても足手まといになるだけだ」
スーザンは悟っていた。そして覚悟を決めていた。
西野「各種砲塔、及びレーダー、センサー共に異常なし、まあ・・・簡単には沈まんだろう」
ドセット「しかしだな!!」
細田「仲間だ、置いていけないぞ・・・」
西野「各種砲塔、及びレーダー、センサー共に異常なし、まあ・・・簡単には沈まんだろう」
ドセット「しかしだな!!」
細田「仲間だ、置いていけないぞ・・・」
和田がぼそりとつぶやく。
和田「汲んでやれ・・・」
細田「!?」
和田「汲んでやれ・・・」
細田「!?」
和田「スーザンは腹を括ったんだ。その気持ちを無駄にしてはいけないな、汲んでやってくれみんな」
パイト「・・・・」
ドセット「ッツーーーーー!?」
パイト「・・・・」
ドセット「ッツーーーーー!?」
パイトは苦虫を噛み潰したような顔で押し黙る。
ドセットは目を見開いて口を半開きにしている。
ドセットは目を見開いて口を半開きにしている。
スウーーと深く深呼吸をして、そして深く息を吐く。
スーザン「すーーーーーーはーーーーー・・・・は・はっはっは・・・心配するな」
指で首を切るマネをするスーザン。
スーザン「オレは武装神姫だ。この重い、灰色の伊達衣装を身に纏った時点で覚悟はしている・・・それに・・・」
スーザン「すーーーーーーはーーーーー・・・・は・はっはっは・・・心配するな」
指で首を切るマネをするスーザン。
スーザン「オレは武装神姫だ。この重い、灰色の伊達衣装を身に纏った時点で覚悟はしている・・・それに・・・」
西野はこくりとうなずく。
スーザン「俺の首はそんなに簡単に取ることはできない」
遠くの岩の陰でヴァリアが様子を伺う。
1隻の戦艦型神姫が砂浜にうずくまり。残りの戦艦型神姫は奥のフィールドに進んでいった。
ヴァリア「うううん?あいつら何してんだ?」
ミーヤ「どうやら、ケトのさっきの攻撃であの戦艦型神姫、各坐して動けなくなったようですねー」
キャナ「こっれーーはーーチャンスって奴じゃない!?」
コルコット「でも、あいつの砲塔は生きているよ」
ヴァリア「ううむ」
1隻の戦艦型神姫が砂浜にうずくまり。残りの戦艦型神姫は奥のフィールドに進んでいった。
ヴァリア「うううん?あいつら何してんだ?」
ミーヤ「どうやら、ケトのさっきの攻撃であの戦艦型神姫、各坐して動けなくなったようですねー」
キャナ「こっれーーはーーチャンスって奴じゃない!?」
コルコット「でも、あいつの砲塔は生きているよ」
ヴァリア「ううむ」
唸るヴァリア。
ヴァリアのマスターの松本は、信じられないようなことを言った。
松本「ヨシ!!仲間を呼ぼう!あの戦艦型神姫は動けないんだろう?だったらいっぱい神姫を読んで、あいつをみんなで倒そう」
ヴァリアのマスターの松本は、信じられないようなことを言った。
松本「ヨシ!!仲間を呼ぼう!あの戦艦型神姫は動けないんだろう?だったらいっぱい神姫を読んで、あいつをみんなで倒そう」
ヴァリア「クズがっ!!最低ーしんじらっれなィ」
コルコット「えええーーー」
キャナのオーナーの木村はすでに近くのオーナーに声をかけて戦艦型神姫を倒すのを手伝って欲しいといっている。
コルコット「えええーーー」
キャナのオーナーの木村はすでに近くのオーナーに声をかけて戦艦型神姫を倒すのを手伝って欲しいといっている。
ヴァリア「は、恥も外聞もない!なんて破廉恥なんだ!!マスターはクズだ!!いくら敵だからって戦艦型神姫だからって、弱っているたった1機の神姫をみんなでよってたかって攻撃するなんて!!!最低だ!!」
松本「ヴァリア、甘いな。戦いってのは卑怯なんてないんだよ。勝たないとな」
木村「そうだよーせっかくのチャンスだ!倒そう」
河野「きひひひ、さっき、可愛い同じクラスの美紀ちゃんに電話したら、友達連れて参戦するだって」
木村「そうだよーせっかくのチャンスだ!倒そう」
河野「きひひひ、さっき、可愛い同じクラスの美紀ちゃんに電話したら、友達連れて参戦するだって」
キャナ「・・・・」
ヴァリア「最低だ・・・」
コルコット「うわああ・・知らないぞー」
ヴァリア「最低だ・・・」
コルコット「うわああ・・知らないぞー」
そのころ、アオイとエーベルはアラキナたちと死闘を繰り広げていた。
リーザ「やああ!!」
セイレーン型のリーザがエウロスを振りまわす。
ひょいっとフラヴィがリーザのエウロスをよけるとカウンターで攻撃を叩き込む。
フラヴィ「甘い!!」
リーザ「うあ!!」
ひょいっとフラヴィがリーザのエウロスをよけるとカウンターで攻撃を叩き込む。
フラヴィ「甘い!!」
リーザ「うあ!!」
リーザはあわててガードするが、その後ろにケイトが回りこむ。
ケイト「後ろがお留守だよ!!!」
リーザ「し、しま・・」
リーザ「し、しま・・」
ズドンとアオイがFB256/Z 3mm滑腔砲を放つ。
ケイトはぐんと加速しアオイの攻撃を回避する。
ケイト「おっと、危ない危ない」
フラヴィ「この!!」
フラヴィがレールガンをアオイに向けて撃つがアオイはくんと腰をひねり回避する。、
ケイト「おっと、危ない危ない」
フラヴィ「この!!」
フラヴィがレールガンをアオイに向けて撃つがアオイはくんと腰をひねり回避する。、
アオイ「っち!!やっぱ、こんな大砲、戦闘機型神姫にはあたらんな!!」
ぽいっと3mm滑腔砲をパージするアオイ。
リーザ「あ、ありがとうアオイ」
アオイ「気にすんな、こいつらの相手はオレに任せろ!お前は他の奴の援護に行け」
リーザ「分かった」
リーザはアミアスたちの援護にまわっていく。
ぽいっと3mm滑腔砲をパージするアオイ。
リーザ「あ、ありがとうアオイ」
アオイ「気にすんな、こいつらの相手はオレに任せろ!お前は他の奴の援護に行け」
リーザ「分かった」
リーザはアミアスたちの援護にまわっていく。
エーベル「こいつら、相当の手誰だな・・・さっきから攻撃してるけど全然当たらない」
アオイ「エーベル、こいつらの目的はオレたちを倒すことじゃない、あくまで戦艦型神姫を俺たちから引き離すための時間稼ぎだ。まともに相手していても疲れるだけだ」
エーベル「どーすりゃいんだ」
アオイ「こうすりゃいいんだ」
アオイ「エーベル、こいつらの目的はオレたちを倒すことじゃない、あくまで戦艦型神姫を俺たちから引き離すための時間稼ぎだ。まともに相手していても疲れるだけだ」
エーベル「どーすりゃいんだ」
アオイ「こうすりゃいいんだ」
アオイはぶんと左手で千鳥雲切を抜刀し、フラヴィに襲い掛かった。
アオイ「エーベル!!相方を頼む!」
エーベル「お、おい!!ちょっとまてよ!!」
エーベル「お、おい!!ちょっとまてよ!!」
エーベルもアオイに続いて突撃する。
フラヴィ「!?ケイト!2機突っ込んでくる!」
ケイト「あの黒い天使型の相手は任せろ!」
ケイト「あの黒い天使型の相手は任せろ!」
ケイトはレールガンを構えてエーベルと撃ち合いをはじめる。
フラヴィはヒートナガマキを構えて、アオイとドックファイトを行う。
フラヴィ「でやあああ!!」
フラヴィ「でやあああ!!」
轟と空気を熱しながらフラヴィはナガマキを振りまわす。アオイは軽くいなしがら、フラヴィの攻撃を裁く。
立花「気をつけろ!アオイ!!まともに斬りあえばパワーで負けるぞ!」
渡部「フラヴィ!!捻じ伏せろ!!」
渡部「フラヴィ!!捻じ伏せろ!!」
アオイとフラヴィのオーナーはそれぞれ指示を出す。
アオイ「いやあああああ!!」
フラヴィ「ぐっ!」
フラヴィ「ぐっ!」
バキンとフラヴィの肩アーマーにアオイの攻撃がめり込む。
だが、致命傷にはならず、フラヴィは態勢を立て直す。
だが、致命傷にはならず、フラヴィは態勢を立て直す。
フラヴィ「はっはっ・・はっ・・・はっ・・・」
渡部「フラヴィ!大丈夫?」
フラヴィ「大丈夫です、マスター・・・相手の攻撃は鋭いですが、軽い!!」
フラヴィ「大丈夫です、マスター・・・相手の攻撃は鋭いですが、軽い!!」
アオイ「っ!!!踏み込みが足りなかったか・・・」
立花「くうう。おしい!!」
立花「くうう。おしい!!」
フラヴィ「一撃離脱で決める!!」
グオオオオオン!!!フラヴィのリアパーツに搭載された素粒子エンジンが唸り声を上げる。
アオイも負け時とリアパーツのエンジンを回転させる。ブオオオオン!!
アオイ「舐めるなッ!!!!!」
アオイも負け時とリアパーツのエンジンを回転させる。ブオオオオン!!
アオイ「舐めるなッ!!!!!」
フラヴィ「ウオオオオオッツ!!」
フラヴィは雄叫びを上げてアオイに大きくヒートナギナタを振りかぶって突進する。
立花「アオイ!!」
アオイ「ちぇええいい!!」
アオイの目がキラリと光り、ひゅんと鋭い音を立ててフラヴィの頭をすれ違いざまに斬り飛ばした。
ドガッ!!
アオイのウサギ耳が片方、斜めに切れる。
アオイ「ふん・・・この程度の代償なら安いものだ」
アオイ「ふん・・・この程度の代償なら安いものだ」
邀撃戦闘機型MMS 「フラヴィ」 Aクラス 撃破
渡部「なっ・・・私のフラヴィが・・・」
渡部はがたっと椅子から立ち上がる。
渡部はがたっと椅子から立ち上がる。
ケイト「!?ば、バカな!!フラヴィが・・・」
ケイトはフラヴィが撃墜されたことに衝撃を受ける。
ケイトはフラヴィが撃墜されたことに衝撃を受ける。
エーベルはその隙を逃さず、アルヴォ機関銃を脇に抱えて突撃した。
エーベル「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!必殺!!サラマンダーチルドレンッ!!」
ドタッタッタタタタ!!
ドタッタッタタタタ!!
エーベルはありったけの弾をケイトに叩き込んだ。
ケイト「しまっ・・・きゃああ」
ビシバシとケイトに命中する炎の弾丸の雨、とっさにガードするがズダボロになるケイトの装甲。
斉藤「エーベルッ!!トドメを!!」
斉藤「エーベルッ!!トドメを!!」
エーベルは弾装が空になったアルヴォを投げ捨て、両肩に装備していたM4ライトセイバーをすばやく抜く。
エーベル「この攻撃、受けられるかァ!?ツイン・ジャッスティススラッシュッー!!」
体当りするかのようにケイトに突撃すると、エーベルはケイトの全身を切り刻んだ。
ケイト「うああああああああ!!」
大久保 「ケイトッ!!」
大久保 「ケイトッ!!」
邀撃戦闘機型MMS 「ケイト」 Sクラス 撃破
ズドン!!爆発を起こしてケイトがバラバラになって撃墜された。
エーベル「はあはあはあ・・・」
荒い息を吐くエーベル。
荒い息を吐くエーベル。
アオイが口笛をヒューと吹く。
アオイ「やるじゃんエーベル!!」
エーベルがすっと手を上げる。
エーベル「ったりめーだーバーカー」
エーベルがすっと手を上げる。
エーベル「ったりめーだーバーカー」
アオイが思いっきりエーベルの手のひらを叩く。
パアアアンッ!!
パアアアンッ!!
アオイ「穴が開いたな!次は大物一発逝っとくか!?」
エーベル「お・・・大物て?」
エーベル「お・・・大物て?」
アオイがにやりと笑う。
アオイ「戦艦型神姫だよ!!一発逝っとくか!!」
To be continued・・・・・・・・