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えむえむえす ~My marriage story~

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The Armed Princess―武装神姫―
ウサギのナミダ
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4th RONDO 『そうだ、神姫を買いに行こう ~3/4』


「こいつらが飛んできたせいで彼女が転んだんです」
警備員にそう言って、動かなくなった武士と騎士 (眠っていてもその顔はやはり濃かった……) を渡した後、こっそりと連れてきたレミリアと白黒神姫二体を人気のない玩具コーナーの箱の影に立たせた。
片腕が破損したアームパーツを外し、レッグパーツだけを装備しているため不自然に足が長くなり見た目のバランスが悪くなったレミリアは、色褪せた “リボルテックせんとくん” の箱に寄り掛かり、クールに腕を組んでいる。
「第三のヂェリーって知ってる?」
見た目はニーキと変わらないはずなのに、甲高い声もフレンドリーな性格もあの偏屈悪魔と大違いだ。
姫乃はどのようにあのストラーフを育てて、あんなへそ曲がりにしてしまったのだろうか。
レミリアの右側では、黒い神姫がいつの間にか武士と騎士から拝借した剣二本を両手に持って、振ったり眺めたりしている。
レミリアを挟んで左側の白い神姫は、さっきからずっとモジモジクネクネと落ち着きがなく、時折俺と目が合ったかと思うとものすごい勢いで顔を背け、またチラリチラリとこちらを向いている。
蒼く丸い瞳を上目に何かを言いたげだが、口を開きかけてもすぐに 「あ……」 と目を逸らしてしまう。
これでは話しかけようにもまともに会話なんてできないだろうと思い、とりあえず白い神姫は放っておいてレミリアの話に乗っかった。
「ヂェリー? なんだそれあぁっつあたた痛い!」
「神姫用の添加剤みたいなものよ。 口から飲むんだけど、神姫にとってのビールみたいなものなんですって」
姫乃は平然と解説してくれるが、血が止まりかけていた切創から再び血がにじみ出るくらい俺の手を握り締めてくれた。
「なにすんだよ! 俺の痛がる姿をそんなに見たいか!」
「ん? あ、うわ!? ごめん弧域くん! なんで私こんなこと――」
パッと手を話した姫乃には本当に悪気は無さそうなのだが、 「んー、でもなんでだろ。 なんとなく弧域くんに裏切られたような気がするのよねぇ」 と首を傾げてワケノワカラナイコトを言う。
「勘弁してくれよ……それで? その第三のヂェリー? がどうしたよ」
「第三のヂェリーって最近になって発売されたものでね、普通のヂェリーに似せてつくられた安物なのさ。 不味くはないし値段も半分くらいで悪いこと無しみたいだけど、ヂェリー好きの神姫にとっちゃあ飲めたものじゃないよ」
「ふうん。 神姫の世界も世知辛いもんなんだな」
「一日中お客さんの相手をしてさ、神姫にイタズラしようとする悪ガキだとか、万引きの見張りだとか、ある意味バトルより大変なんだよ、私達の仕事。 まぁ、だからこそ仕事上がりのヂェリーは格別なんだけどね」
「……まさか、あそこで労働条件がどうとかって叫んでる神姫達の要求って」
「今拡声器で叫んでるアーンヴァルはフランドールって名前で、私と同期でこの仕事も随分長いんだけどさ」
《繰り返す! 店側は第三のヂェリー支給を即刻撤回し、今までどおり普通のヂェリーを支給せよ!》
「新人の時からヂェリーのために生きてるような神姫でね。 いつものヂェリーが第三のヂェリーに変わった途端、他の神姫をまとめ上げてこの騒動、ってわけ」
「す、すごい行動力ね」
「あん? そのヂェリーが変わったのっていつの話なんだ?」
「昨日だけど」
「見切り発車すぎるだろ! もうちょっと作戦とか練れよ!」
「私に言われてもなぁ」
「お兄さんの言うとおりだよまったく。 おかげでボクと、」
黒い神姫は白い神姫を親指でクイッと指差して、面を膨らませている。
「エル姉がとばっちりを受けてるんだから」
見た目だけでなくその仕草もどこか背伸びした子供っぽい。
「どういうこと?」
「私達アルトレーネ型とアルトアイネス型は第三のヂェリーと同時期に発売されて、イメージキャラをやってるんです。 テレビのCMを見たことありませんか? 二人一緒にヂェリーを一気飲みするんですけど」
あ、もちろん私とメルが出てるわけじゃないんですけどね、と白い神姫エルは付け加えた。
「ボクとエル姉は起動されてから、ヂェリー売り場でずっと売り子をやってるんだ」
大学生になってからは部屋にテレビなんてないし (パソコンで十分だ) 、CMも久しく見ていないからそもそもヂェリーの存在すら知らなかったわけだが、それが神姫にとってのアルコールならば、アーンヴァル型のフランドールだったか? あいつが店に反旗を翻したくなるのも分からないでもない。
神姫達の雇用者が安上がりなものを選んだところで、そんな事情を神姫達に理解しろと言っても 「はいそうですか」 とはならないだろう。
ヂェリーの味は神姫にしか分からない。
普通のヂェリーと第三のヂェリーの違いなんて、人間からすれば広告通り 「昨日までのヂェリーと変わらぬ美味しさ」 なのだ。
仮にあのフランドールが立ち上がらなくても、いずれ他の神姫が彼女の代わりとなる運命なのだろう。
「だからボクとエル姉にお客さんの前で第三のヂェリーを飲ませた後、 《なにさこれ不っ味ぅぅうううい!》 って言わせるつもりらしいんだ」
「第三のヂェリーは売れなくなる。 市場から第三のヂェリーが消える。 自分達のヂェリーが元に戻る。 やったあ! ――って寸法なんだってさ。 いくら日本が狭いといっても、どれだけの数のヂェリーが出まわっていると思ってるんだろうね」
やれやれ、と首を振るレミリアの釣り上がった口からは、この状況を呆れているのか楽しんでいるのか区別がつかなかった。
「あなたたち三人だけがこの作戦に反対したの?」
「レミリア姉さんの他にも私とメルを庇ってくれた神姫はいるんですけど……」
「今はあそこでまとめて縛り上げられてるよ。 みんな腕はあるんだけど、いかんせん多勢に無勢ってとこだね」
フランドールを頂点とした玩具箱のピラミッドの最下層に、四体の神姫がガムテープでぐるぐる巻きにされてうな垂れている。
その隣に乱雑に放置されたパーツの山は、剥ぎ取られた武装なのだろう。
「こっちの半過激派は残り三体であっちの過激派は多数か。 俺が行ったとしても警備員に止められるだけだろうし、これは警備員が強攻策に出るのを待つしかないか」
「……そうだねぇ。 それしかない、か」
レミリアの甲高い声にわずかに影が落ちた。
神姫にもこんな表情ができるんだなと思わせるような、ふっ、と遠い目がフランドールへ向けられる。
「なにか、それじゃ駄目な理由があるの?」
「できれば私の手で、そうじゃなくてもせめて神姫達だけで解決したかったんだけどね。 仕方ないか」
「そうだよな。 やっぱ古くからの友人が突っ走ったら自分の手で止めたいもんな」
「……うん。 まあ、それもあるんだけどさ……」
「考えてもみてよ。 もし神姫が暴走したとして、捕まえられた後は何をされると思う?」
レミリアの言葉をメルが引き継ぐ。
それは神姫に限らない話だ。
どんなロボットだろうと、暴走を始めたならばまず緊急停止。
そして安全を確保した上で原因究明。
もし暴走の原因が突き止められなかったとしたら――
「……リセットされるか、メーカーに送られる?」
「お姉さんは優しいね。 お姉さんみたいな人に買ってもらったストラーフ――私の妹はきっと幸せ者だよ。 リセットされるだけなら、まだいい。 メーカーに送られて身体も心も新品同様になって帰ってきたとしても、まだいい。 お客さんに危害を加える可能性があったり営業に使えない神姫は破棄されるんだ。 ……店のデータが漏れないようにコアとCSCをハンマーで粉々に砕いた後でね。 ま、結局残った素体に新しいコアとCSCを組み込むだけだから、普通にリセットされるのと変わらないんだけどね」
気丈にそう言うが、レミリアが過去に神姫のコア――頭部を破壊されるところを間近で何度も見てきたことが痛いほど伝わってくる。
本人は堪えたつもりだろうが、震えた声でそんなことを言われて、こっちまで……泣きたくなる。
「せめて神姫達だけで解決できたら、店も少しは考えてくれるかなって思ってるんだけどね。 ……甘い考え、かな」
姫乃が俺のシャツの裾を今にも泣き出しそうな、縋るような顔で掴んだ。
「弧域くん……」
俺だってなんとかしたい。
なんとかしたいが。
「もうアイツらは事を起こした後だ。 今からレミリア達だけで解決しても正直、フランドールが無事でいられる可能性は……」
「それでもアイツは私の、たった一人の同期なんでね。 少しでも可能性があるならそれに賭けてみるよ。 申し訳ないね、お客さんにこんな話を聞かせちゃってさ。 これは私達の問題だから、私達で解決してみせるよ」
片腕になったアームパーツを再び背負ったレミリアは軽く背伸びをして、湿っぽい雰囲気を吹き飛ばすように 「さて!」 精一杯の笑顔を見せてくれた。
「あのアル中のこと、いつか殴ってやらないとって思ってたんだ。 いい機会だし、一発ガツンとやってやるか!」
「ボク達も行くよ、レミ姉」
「一人よりも二人、二人よりも三人ですからね」
武士と騎士が持っていた刀と剣をそれぞれ持ったエルとメルが、レミリアの後に続く。
剣一本とはいえ素手よりはマシでも、相手は完全武装した神姫だ。
戦力としては圧倒的に劣る。
「待て待て。 お前ら玉砕覚悟で正面から行くつもりだろ。 さっきはレミリアのアームが折れるだけで済んだけど、今度はそうはいかないぞ」
「もちろん、そんなこと分かってるさ。 ベテランの悪魔型一体に、剣の扱いに長けた戦乙女型が二体。 それでも数の暴力には敵わないだろうね。 それでも私達は――」
「無駄死は許さん。 もう目の前で神姫が壊されるのはこりごりなんだ」
レミリアの話で思い出したくもないことが頭に浮かんでしまった。
こいつらがあのマオチャオのようになるなんて、そんなことは断じて許さない!
「二十分――いや十分待て。 突撃はそれからだ」
出鼻を挫かれたレミリア達と姫乃を残して、俺はその場を離れた。





《再々度繰り返す! さっさと普通のヂェリーを渡しなさい! いつまで待たせる気だ!》
痺れを切らしたフランドールがもう天使とは程遠い要求をし始めた頃。
依然その周りを囲む店員と警備員、どんどん増えていく野次馬達に紛れて、俺達はできるだけ囚われた神姫達に近い方向へ回りこんだ。
「そろそろだ。 準備はいいか」
足元の神姫達が頭を立てに振ったその時、フランドールを守るように堂々と立っていた神姫達が俺の放った “それ” に気づいた。
「なんだあれ、こっちに来るぞ」
「あれは……ホイホイさん? 売り場から逃げ出したのだろうか?」
背丈は神姫より幾分低く、3.5頭身の体にピンク色の長い髪と大きな丸い目をつけた顔は常に笑ったまま。
頭に兎の耳のようなリボン。
メイド服のようなエプロン姿に――凶悪な機関銃。
「いけ、ホイホイさん(重戦闘Ver.)! 奴らを蹴散らせ!」
警備員の目を盗んで神姫コーナーに放り込んだホイホイさん(重戦闘Ver.)はピラミッドに陣取る神姫達を害虫と認識し、たった一人でもまるで臆することなくフルオート射撃を放った。
機関銃の反動に身体を震わせながらも変わらぬ笑顔が怖い。
「う、うわぁなんだアイツ!?」
「ガッ!? ク、クソッ被弾した! 十二号より本部! 十二号より本部! 未確認の敵が出現! 指示を!」
「本部てっどこ、う、うわぁ!」
殺虫剤すらものともしない “黒い閃光” を殺傷するほどの弾丸の嵐が神姫達に襲いかかる。
さっきまで雛壇のように並んでふんぞり返っていた神姫達はあっという間にその統率を失い散り散りになった。
「あのホイホイさんどうしたの? まさか、お店の?」
「いいや、十分前に俺の物になったホイホイさん(重戦闘Ver.)だ」
姫乃達と一旦別れた後、ホイホイさん(重戦闘Ver.) と電池を買ってトイレで組み立てたのだ。
もしホイホイさん(重戦闘Ver.)の起動にパソコンが必要だったらアウトだったが、さすが老若男女問わず人気があるだけあって、電池を入れるだけで最低限の機能 (目前の害虫を駆除) は働くらしい。
「くそっ、たかがホイホイさん一体如きに怯むな! おい、そこのお前達も後ろに隠れてな……あ、な、何故お前達が!?」
「それはもちろん、あなた方がホイホイさんと遊んでらっしゃる間にですわよ。 先程はよくもやってくれやがりましたわね」
エルとメルが開放した囚われの身だった神姫達は武装を取り戻し、先頭に立つお嬢様言葉の神姫は景気付けと言わんばかりに最初の一体を吹っ飛ばした。
「ぎゃっ!?」
強烈な打撃を放った後も悠然と歩くお嬢様の後に他の神姫も続く。
「もうエルとメルを庇う必要はありませんもの。 今度は全力で相手をして差し上げますから――全力で後悔なさい!」
助け出された四体とエル・メルがホイホイさん(重戦闘Ver.)の弾幕を前に慌てふためく神姫達に果敢に向かっていき、そこからはカンフーアクション映画のような乱戦となった。
当然神姫の事情など知ったことではないホイホイさん(重戦闘Ver.)は誰彼かまわず攻撃するが、新たに戦場に加わった神姫達はその程度の銃弾などものともしない。
エルとメルも流石は戦乙女型というだけあって、剣で弾を上手く捌きつつ戦っている。
この調子だと、雑魚達はすぐに片付くだろう。
残りは――

「やっぱり私の邪魔をするのか、レミリアァ!」
「私を助けてくれる、と言ってほしいね。 フラン」

頂点から憤怒の形相で見下ろす天使と、麓から陽気に見上げる悪魔。
二人の間を遮る神姫はいない。

「不味いヂェリーなんて何の価値もない! アンタだってそう思うでしょう!」
「にゃはははそのとーり! コクの無さといい喉越しの悪さといい、第三のヂェリーなんてもはやヂェリーとは呼べないね!」
「だったらどうして私の邪魔を!」
「――でもね、フラン」

諭すように、レミリアは友へ話しかける。
ゆっくりと、一本だけとなった腕を後ろに引いた。
その腕の先には、メルが騎士を殴った携帯 「あれ? あの携帯……」 がある。

「どんな理由があっても、神姫は人に害を与えちゃいけないんだよ」

「黙れ! 一人でいい子ぶって、お前はいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも!!」

フランドールが蹴り飛ばした拡声器が音を立てて落ちた。
閉じていた翼が主の激昂に呼応するように広がる。
戦闘機のような、硬く、冷たい、天使の翼。
柔らかく軽い羽などない。
そこにあるのは、獲物を消し去る鋼鉄の爆薬。

「いつも――――正しいことばかり言う!!」
「悪魔型のくせに、って? そりゃそうだよ。 友が道を踏み外したなら、それを正すのもやっぱり友なんだよ」

フランドールが翼をさらに大きく広げた。
レミリアが身体を大きく捻った。
姫乃がスカートのポケットをまさぐった。

「私を見下すなああああああああああ!!!!  『 禁弾――!』」

「何度でも、何度でも、私が正してやるさ、友よ。   『 神槍――!』」




















『  ス  タ  ー  ボ  ウ  ブ  レ  イ  ク  ! !  』

『  ス  ピ  ア  ・  ザ  ・  グ  ン  グ  ニ  ル  ! !  』




















不規則な軌道を描きながら飛来する幾本ものミサイルを突き破りながら、レミリアの槍(姫乃の携帯電話)はフランドールに直撃し、フランドールは携帯電話と一緒に頂上から落ちていった。
少し遅れて、槍の驚異から逃れた数本のミサイルがレミリアに着弾した。
いくら小型軽量とはいえ神姫にとっては重さがある携帯電話を投げる無茶をしたことで、エネルギーを使い果たしたレミリアはミサイルを防ぐことも躱すこともできず、飛来した全弾を浴びて倒れた。


「わ、私の携帯……」












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