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鋼の心 ~Eisen Herz~


第33話:Wizard`s Climber




 困難を極めると予測されていた突入作戦は、その実、始まってみれば順調に進んでいた。
 まず、彼我の数が違いすぎるのがネックだったのだが、それが何とかなってしまっている。
 凡その頭数は1対数百と言った所。
 如何に個々の性能が低いとは言え、普通に考えれば勝ち目など無いが、敵側の運用は悪手に悪手を重ねるものだった。
 まず、一度の戦闘に数機から十数機という『対応できる範囲』でしか襲っては来なかった事が大きい。
 バトルロイヤルに慣れたフェータたちには、十数機程度の神姫を相手にするのは特別な事ではない。
 全てが集中的にこちらを狙ってくるのだとしても、既に性能の露呈した格下の神姫モドキであれば、対応に遅れると言う事も無い。
 また敵の配置が、基本的に待ち伏せのみであり、積極的に索敵行為を行わない為、戦闘と戦闘の合間に補給や修理を行える事も合わせて考えれば、その難易度は大きく下がる。

「リーナと言ったか? あのおちびちゃん達が最上階に到達したようだな。これから大型タイプとの交戦を開始するそうだ……」
 残してきたブーゲンビリアを中継器代わりに各チームの情報を受け取っていた京子が抑揚の無い声で呟くように言った。
「姉さん達ももうすぐ着くみたいですし、マヤアはさっき戦闘に入ったからそろそろけりが付く頃でしょう……」
 祐一の推測でしかないが、一緒に居る筈のデルタは多分何もしていない。
 割り当てられたサブシャフトの最上階までマヤアが一人で全ての敵を撃破しながら突き進んで居るのだろう。
「……ああ、その様だな……、今情報が入った。村上衛がサブシャフトの一つを制圧、端末を制御下に置いたそうだ」
 通信機の数から情報を受け取れるのは京子だけなので、彼女は律儀にも逐一報告を行ってくる。
「それから、妹ちゃん達が大型タイプと交戦を開始。……ここは三体一だから余裕だろうな……」
 祐一の妹。
 そう誤解されている“姉”島田雅の元には彼女の神姫であるセタのほか、晴香の神姫であるマイナ、カレンの二体が揃っている。
 この二人は何れもかなりの実力の持ち主であるし、彼女らを前衛にして砲撃支援に徹する限り、セタもそれに引けは取らない戦力となる。
「まぁ。フェータとレライナなら、一対一でも楽勝でしょうから。これでサブシャフトは制圧完了ですかね?」
 メインシャフトの螺旋階段を上りながら、気楽そうな声で答える祐一に、京子はいぶかしむように眉を顰めた。
「……なぁ、少年。……簡単すぎるとは思わないか? 仮にも防衛機構のはずだ。……こんなに簡単に制圧が進むとは思えないのだが……」
 京子の疑念ももっともだ。
 この事件の黒幕である、今は亡き彼女の妹。土方真紀。
 彼女がウイルスによる全神姫の破壊を目的とするのなら、この施設は最後の要衝だ。
 絶対に落とされる訳にはいかない。
 だがしかし、実際には防衛機構には幾つかの穴があり、また、戦力も数以上の取りえはないのに、その数を全面に押し出すような大攻勢も無い。
「……ここまでが順調な事にはいくつか理由はあると思いますけど……」
「……理由?」
「そうですね、まずは黒幕である土方真紀が既に亡くなっている事。……あのフブキという神姫が多少の修正を行っているとは言え、こちらの動きや戦力にリアルタイムな反応が出来ないからですかね?」
「?」
「言うなれば、予め手を紙に書いて置いて名人相手の素人に代理でチェスをやらせているような物です。……こう来たらこうする、という代表的なパターンは幾つか用意できても、後は基本戦略位しか準備は出来ない。……それを相手にこちらは戦力を分断され、装備や弾薬を失っている……。そう考えれば、この状況は充分に苦境でしょうね」
「……そんなものか?」
「それに、多分彼女も予想できなかったんだと思いますよ」
「?」
「フブキに抗し得るレベルの神姫が、こんなに沢山現れる。……という事を」
「……なるほど、想定ではもっと弱い神姫ばかりだと考えていたかもしれない訳だ……」
 それならば確かに、大量に出てくるブラックタイプの物量は脅威だろうし、サブシャフトの最上階を守る大型神姫、アルアクランも容易には打破できまい。
 だが。
(とは言え、多分。“突破される”のが前提なんだろうな……)
「……マスター、着いた」
「ん?」
 先行していたアイゼンの声に向き直れば、そこは大広間への扉の前だった。
 そこを抜ければ各タワーからのロックで閉ざされた大隔壁。その先は一本道でフブキの待ち受ける最後の広間まで続く。
 その一つ前の敵として待ち受けているのは、恐らく。
「……アルアクラン。……か」
 フェータたちとセタたち。
 その双方がそれぞれ目標を制圧したのだろう。
 祐一の目の前で赤く灯っていた施錠灯が、解放を表わす緑に変わる。
「……行くか、少年」
「はい」
 祐一と京子は、それぞれの神姫を率いてその隔壁を開いた。


 その10秒後。


「―――って、撤退!! 撤退~!!」
 大慌てで隔壁から通路へ飛び出してくる祐一。
「……むぅ。少しまずいな……」
 流石に人間は撃たない様にプログラムされているのだろう、自らの神姫たちを抱きかかえて飛び出てくる京子。
 すぐさま隔壁の閉鎖に入るが、その後から走ってくる影が二つ。
「アイゼンさん、ビーム来ます、ビーム来ます!!」
「……ん」
 しんがりを勤め、最後尾を走ってくる(と言うか、足が遅くて逃げ遅れた)アイゼンと(律儀にそれに付き合った)カトレア。
 そして一番最後に、その後ろから迫るアルアクラン。

 ……が3機。

 室内から出るようなプログラミングではないのか、ある程度まで扉に近づいた所で脚を止め、粒子砲の照射準備に入る。
 アイゼンたちが逃げ切るよりは、ビームのほうが速い。
 しかし。
「……カトレアバリアー!!」
「って、ぇええええええっ!?」
 3機から集中照射された粒子ビームを、カトレアを盾にして防ぐアイゼン。
 まぁ、一応。
 バリアを持っているカトレアなら防ぐには防げるのだが……。
「アイツ酷イ事スルナ~」
「鬼です、鬼畜です、ガクブルです」
「……お前がそこに居たのが悪い」
 悪びれもせず、カトレアを投げ捨て……。
「……『ファイナル・ベン―――、ぁ痛っ!?」
「王蛇ごっこしてるんじゃない!!」
 カトレアにトドメくれようとしていたアイゼンを祐一が小突く。
「……こ、こういう物なんだろう。武装神姫の戦いってのは」
「じゃねぇ!!」
 祐一はデコピンでアイゼンを黙らせると、その場に座り込んだ。
「―――さて、っと。どうするかな、アレ」
 言うまでもない。
 予想より3倍ほどアルアクランの数が多かった事について、だ。
「素の火力が違うからな……。4対3でも厳しいぞ……」
 隔壁の閉鎖を終え、京子は祐一の隣に座る。
「ですね」
 と、京子に同意する祐一。

 乱戦において最も脅威なのは、高威力武器のまぐれ当たりである。
 一対一なら余裕で避けられる火器でも、前面の敵に集中している時に背後から撃たれればそれを避わせる保証は無い。
 そして、アルアクランの場合。
 粒子砲にしろ、シザーアームにしろ、一撃でもクリーンヒットすれば戦闘不能が確定するような威力だ。
 このまま素直に乱戦に突入しても突破できない訳でもないが、全員無事とは限らない。

「ましてや、この先にはフブキが控えている。……少なくとも完調の神姫を一体は残しておきたいが……」
「中に入ってバラケて、フリーになった神姫が突破するしか無いですかね?」
 しかし。京子はその提案を退ける。
「いや。誰か一人を進ませるのならば、アイゼンが行くしかないだろう?」
「え。でも……」
 祐一としては、元より京子の神姫をフブキと戦わせるつもりでいた。
 この事件の大部分を推測できた今としては、そうするべきだ、と。
「仮に、アイゼン以外が突破してみろ? 私は先に進むべきなのか? 残るべきなのか?」
 強敵であると分りきっているフブキはもちろん、乱戦になるアルアクランの方にも指揮を行うマスターが必須だ。
「カトレア達が全員で残れば、私は乱戦の指揮に集中できる。フブキはお前達なら“もう”、如何でもできるだろう?」
 性能で言えば圧倒的な開きがあるが。
「……既に、お前はフブキの戦い方を見ている。あの装備だって渡された全てを使った訳ではなく、お前の基準で仮想敵に応じた取捨選択を行ったのだろう?」
 だとすれば。
「その対象は、アルアクランではなく。フブキの筈だ」
「……」
 祐一の沈黙は、肯定のそれ。
「だから、お前にフブキは任せる」
「…………」
 素直には頷けない。
 アレが土方真紀の神姫だと言うのなら、恐らく。本来戦うべきは京子の神姫だ。
「……分りました。でもこちらが片付いたらすぐに来てくださいね」
「まぁ、その位はな……」
 不敵に笑い、京子が立ち上がる。
「さてと。では、そろそろ終わりにしに行こうか?」
 それが、この戦いを指した物なのか。
 それとも。
 “彼女”の死後から続く何かを指した物なのかは、祐一には判断できなかった。










第34話:Shuffle!につづく







次はきっと来週。
……多分。








































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