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第四話:盗賊姫



「よろしくお願いします。いい試合をしましょう!」
「始めます」

 それぞれが口上を述べフィールドに登場する。どうにもそれが神姫の戦いでの挨拶代わりになるらしい。
 速攻で始めるのもいいが、こういうのを聞くのもまた一興か。相手の神姫の性格も読み取れるしな。
 あの天使……ルナはどうにも礼儀正しく、正々堂々を重きにおいている真面目な性格をしているらしい。マスターの方はというと随分と鋭い目をした顔をした女性だった。子は親に似るとは限らないもんなんだな。
 まぁ、それはいいとしておこう。とりあえず俺は蒼貴との通信を確かめるために回線を開いてみる。

「蒼貴。聞こえるか?」
『はい。聞こえます』
「相手はかなり真面目な性格をしているぞ。策略を仕掛けるには丁度いい相手だ。俺との特訓の成果を発揮しろよ」
『了解しました』

 短い通信を終えると上の画面に『Ready』の文字が浮かび上がった。どうやらこれが始まりのサインの様だ。

 ――蒼貴。上手くやってくれよ。
『Fight!!』

 俺が蒼貴に心の中で頼んだ瞬間、始まりのサインが表示され、蒼貴とルナが動き始める。まず、彼女は空中からハンドガンを連射してきた。あの銃はなかなか命中率の高い代物、普通なら結構当たってしまうものだ。

「……見える」

 だが……地面に立ち、制空権が無い不利な状況にいるはずの蒼貴には当たらなかった。連射を全て回避して見せた。

「そんな……」

 その様子にルナは驚愕していた。それもそうだ。空中からの銃撃はかなり回避しにくいものだ。にも関わらず、蒼貴はそれを回避してみせている。
 これはどういう事か。……簡単だ。銃の弾道を予測して回避しているんだからな。
 火器は追尾ミサイルや特殊武器でもない限り、大抵は真っ直ぐにしか飛ばない。だから銃口から自分までを線とすれば、自ずと弾道が見えてくる。
 動画を見ていて思ったのだが、神姫はいちいち構えて撃つというモーションをする奴がかなりいる。
 そこで俺は蒼貴に敵が構え動作に入ったら、銃の弾道の予測をする様に仕込んだのだ。
 二週間の中でわざと構えを遅くして撃ったりする事でそれを学習させるのは苦労したが効果はあった様だ。

「攻撃します!」

 ルナはハンドガンによる精密射撃は当たらないと判断したのか、今度はマシンガンを持ち出し、弾幕を張った。
 なるほど。面制圧と来たか、確かに回避のしようが無い。

――ならば……防御するまで。……だろ?

 俺の思惑通り、蒼貴は森林に逃げ込み、木を盾にする事でそれを防いだ。いくら弾幕と言えど、周りの物で防御すれば問題は無い。
 そして彼女は森林という迷彩の中に隠れ、それによってルナは蒼貴をロストする。
 彼女は蒼貴を索敵するためにある程度、高度を下げ、マシンガンをばら撒きながら、移動を開始する。しかし、それはするだけ無駄である。何故なら森林は地上を覆い隠しており、所々の隙間から覗く地面から探すしかないため、上手く隠れれば見つかる事は無い。
 弾幕の方はダメージがあれば場所を特定される恐れがあるが、今の所はダメージを受けていない所を見ると上手く防いでいるらしい。
 そしてルナは業を煮やし、敵との距離を詰める移動スキルを発動させるためにブースターを点火しようとした瞬間、蒼貴の反撃が……始まった。
 ルナの背後から何かが投げつけられる。彼女はそれに反応すると咄嗟に回避する。しかし、それは武器でも何でもなく……。

「BB弾?」

 そう。白い球体であるBB弾が自分の傍らを通り過ぎて行ったのだ。何のために投げつけたのか、彼女にはわからない。

 ――かかったな。

 俺はニヤリと笑うとその瞬間、蒼貴は鎌をトマホークの様に投げつけた。本命はこちらであり、手はず通りなら狙いは本体そのものではない。

「きゃぁ!!」

 点火されたブースターは突如爆発し、ルナはブースターを破壊された事でバランスを崩し、飛行能力を維持できずに森林に墜落した。
 鎌が狙ったのはブースターの噴射口だ。鎌をブースターの噴射口に放り込む事で、それが詰まり、点火すれば、中で勝手に爆発が起きて内部崩壊を起こすのだ。当然、バランスも出力もガタ落ちし、爆発によって通常移動用のフライトユニットにも損傷が生じる。それによって重量を維持するだけの推力を失って落ちるしかなくなり、蒼貴のテリトリーに入らざるを得なくなる訳だ。

「はっ!」

 この時を待っていましたと言わんばかりに蒼貴は手裏剣をルナに投げつける。墜落中のルナはまだ生きているブースターで方向を修正する事で回避する。しかし、それは攻撃を逃れる事には繋がらなかった。
 蒼貴は一度目の攻撃が回避されるのを見る前からルナに接近していた。そして回避しつつ、爆発と同時に落ちてくる鎌を回収して油断している彼女の右腕を装甲が強化されているにも関わらず、鎌で一閃し、切断する。
 これはちょっとした一工夫だ。装甲の継ぎ目は間接などで動くために脆く出来ている事が多い。そこを狙えば防御力を無視して切断する事も不可能ではないのだ。

「いやぁぁっ!!」

 右腕を切られたルナは悲鳴をあげ、地面に倒れる。しかし、まだ体力は残っているようでフライトユニットをパージしながら素早く起き上がり、ハンドガンを残った左手で保持して連射する。
 それは、一発は蒼貴の右手に、もう一発は鎌に当たる事で武器が手から離れてしまった。蒼貴はそれに見向きもせず、先ほど投げて戻ってくる手裏剣をキャッチし、それを盾にすると森林の中に逃げ込んだ。

「おい。被弾した様だが、何をやられた?」
『すいません。鎌を弾き飛ばされてしまいました』
「なるほど。こちらも見たが、鎌はほっといて正解だ。致命傷さえ受けなきゃ問題ない。それと何も自分の武器だけで勝とうなんて思うなよ」
『了解』

 俺は次の指示を出すと現在の戦況を見た。こちらは高確率で回避して見せたものの、装甲が紙の如く脆いため、ハンドガンの一撃が痛く、かなりのダメージを受けている。今度当たると少々まずそうだ。
 だが、こちらに状況は傾いている。ルナはフライトユニットを破壊され、右腕も切り落とされ、残された装備はハンドガンとライトセイバーのみとかなり有利な状況に持ち込めている。上手くやってくれよ……。
 そんな思いに応えるべく、蒼貴が再び動いた。森林の向こうから弧を描く様に手裏剣を投げつけたのだ。
 それは高速回転してルナに辿り着き、彼女のアーマーに深く突き刺さった。

「ああっ!! くっ……そこですか!!」

 ルナは手裏剣の投げつけられた方向にハンドガンを放つ。しかし、その結果は木に当たる音が木霊するだけである。
 その直後、いつの間にか回り込んだ蒼貴が別の方向から飛び出した。

「えっ!?」

 突然の事にルナは動揺して硬直し、わずかなタイムラグが生じた。
 その中、蒼貴はルナに接近する。彼女には今、武器が無い。傍から見れば素手で殴りに行くと思われがちだ。しかし、俺の蒼貴は違った。彼女は空いた両手で……地面に落ちていたルナのマシンガンを拾い上げ、それを構えた。
 こちらの装備があまりにも少ない。なら、何で補うか。知恵と勇気もそうだが、もう一つ使えるものがある。……それは相手の装備だ。
 装備という点で大きく下回る。これは百も承知な事だ。
なら、相手の物を奪えばいい。装備を盗めば、相手の弱体化をさせるだけではなく、こちらの攻撃手段を増やす事が出来る。
アドバンテージを相対的に縮める事が出来る事を考えればこれ程、効率のいい手段は無いだろう。

「行きます」

 盗んだ高威力のマシンガンを蒼貴は至近距離で連射した。いくら蒼貴の躯体が、機関銃系が大の苦手といえど、動きの鈍った敵に至近距離で放てば苦手も何も関係ない。
 ルナは防御したが、マシンガンの威力は高く、装甲がどんどん削れて行き、機動力を失っている彼女はその攻撃を逃れることが出来ない。

「このっ!!」

 ルナはアーマーで防御しながらハンドガンを蒼貴に対して必死に発砲する。その甲斐あってか、ハンドガンの数発がマシンガンに被弾してそれは弾が詰まり、故障した。

「なっ!?」
「トドメです!!」

 ルナは勝機と見て蒼貴の頭部に目掛けてハンドガンを構え、放つ。

「くっ……まだまだ!!」

 蒼貴は紙一重でその銃撃を回避し、壊れたマシンガンをルナに投げつけ、そのまま手を伸ばした。そして彼女の左腰に装備されてあったライトセイバーを奪い、それを出力するとそれで再び、ハンドガンの引き金を引こうとしているルナを一閃した。この一撃には疲弊したアーマーは受け切る事が出来ず、彼女の体力は底を尽き、天使は地面に倒れ、力尽きた。

『WINNER』

 その表示が俺の画面に現れた。どうやら俺と蒼貴は勝ったらしい。蒼貴はルナを抱き起こしながら俺に手を振っていた。
 その様子に俺は握り拳から親指だけを上げてグッドサインで答えた。

「あの……勝ちました。オーナーの作戦のおかげです」

 戦闘が終わって蒼貴が戻って来て早々、俺に報告を始めた。
どうなるかと思ったが、蒼貴は作戦を十二分に実行してくれた。上手く敵の目を欺き、弱点を的確に突いて相手の武器をも利用して不利な状況をひっくり返して見せたのだ。
俺の戦術のおかげとは言うが、こいつの努力は相当なものだったのは俺が一番知っているつもりだ。その実が結んだんだぜ? 蒼貴。

「お前もちゃんと努力したから勝てたんだ。次も頼むぜ?」
「はい。次もお任せ下さい」

 そう褒めてやると蒼貴は嬉しそうな仕草をして、俺の頼みに応える事を誓う。
 別にそう、気負わなくていいがそれはそれでいいか。







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