私は家に帰ると、すぐさま階段を駆け上がり、部屋のドアを開けた。
「部屋に大きな損害なし…」
あんな大騒ぎになっていたのにも拘らず、辺りは一切の傷も無く綺麗なままだった。
さて…みんなはどこかな~?
「春姫~、彩里~、神無月~、香鈴~?隠れてないで出ておいで、怒ってないから」
もち怒ってないなんて嘘も大嘘。
素直に「ごめんなさい」を言うのなら怒ったりしない。
でも、隠れて罪を免れようとするなんて…逃亡犯か!とツッコミたくなってくる。
しかし、その言葉に感化されたのか素直に出てくるみんな。
うん、ここまではまぁ…許容範囲内かな?
「そんで、喧嘩の原因は?春姫からの話からすると、彩里が香鈴に対してちょっかい出してたみたいだけど?」
あくまで笑顔で聞く私。
「いや、その、ついつい“尻尾”を…」
と、ぎこちなく答えるのは彩里だった。
尻尾…?あ~、猫型MMSのアクセサリー『キャットテイル』ね…ねるほど。
ん~、犬が猫にちょっかい出すとは…犬の性ってやつ?
「尻尾を掴んでしまって…」
「にゃう~、痛かった~!!」
わざとらしく言う香鈴。
「だからそのことはゴメンって」
「うるさい!うるさい!彩里おねーちゃんのばぁか!!」
「なんだとぉーっ!!」
喧嘩、再び。
わーぎゃーと叫ぶ二人に対して、あんまり怒鳴りたくはないけど、仕方ない。
「いい加減にやめなさい!!」
その怒声にビクゥッ!と反応する彩里と香鈴。
あ、さり気なく春姫と神無月は耳栓してるし…
「まったく、もう。そんな喧嘩ばかりしてると、私嫌いになっちゃうからね」
「「…ごめんなさい」」
さすがに私に嫌われることは嫌なのか、すぐに謝る彩里と香鈴。
さて…それはいいとして、一つだけ疑問がある。
「そういえばさ、春姫はどうやって喧嘩を止めたの?レーザーライフル使ってないんでしょ?」
「あー、えーと…それはですね…」
春姫のぎこちない笑顔。後ろの方で、彩里と香鈴が震えている…う~ん。
そういや…どうして試作段階のアングリフ・ダイバーがここに転がってるんだろう?
「もしかして…コレ使ったの?」
私の問いに春姫が、こくりと頷く。
「…どーやって?もしかしてそのまま投げたりとか…してないよね?」
「春姫さんは、“それ”をそのまま投げて二人を止めていました」
私の問いに神無月が答え、それを聞いた春姫は「あっ!裏切り者ぉ!!」と叫んでいた。
「まだAIの制御もままならないのに…暴走して、みんながケガしたらどうするの!?」
つい涙がこぼれてしまう。
そんなことを想像するだけでもイヤ…自分が開発したものが自分の神姫を傷つけるなんて。
「わ、私…その、ごめんなさい…マスター」
春姫は私の姿を見てしゅんとうなだれると、泣きそうな顔で謝った。
「でも、まぁ…みんなケガしなくて良かった。
だ・け・ど!もし、またこういうことがあったら…デコピンの刑だからね!!」
私の言葉に香鈴以外が異常なほどに反応した。
「デコピンの刑?何それ??」
無邪気に聞く香鈴に対し「いくら私でもアレは二度と受けたくありませんね」
と、神無月がいつにもまして強張った表情で言った。
「私たちの意識が一時的に飛ぶくらいだから…」という彩里の言葉に対し、
「え~!それなら私もヤダ!!」と答える香鈴。
ヒドイ言われ様だ…しくしく。
「部屋に大きな損害なし…」
あんな大騒ぎになっていたのにも拘らず、辺りは一切の傷も無く綺麗なままだった。
さて…みんなはどこかな~?
「春姫~、彩里~、神無月~、香鈴~?隠れてないで出ておいで、怒ってないから」
もち怒ってないなんて嘘も大嘘。
素直に「ごめんなさい」を言うのなら怒ったりしない。
でも、隠れて罪を免れようとするなんて…逃亡犯か!とツッコミたくなってくる。
しかし、その言葉に感化されたのか素直に出てくるみんな。
うん、ここまではまぁ…許容範囲内かな?
「そんで、喧嘩の原因は?春姫からの話からすると、彩里が香鈴に対してちょっかい出してたみたいだけど?」
あくまで笑顔で聞く私。
「いや、その、ついつい“尻尾”を…」
と、ぎこちなく答えるのは彩里だった。
尻尾…?あ~、猫型MMSのアクセサリー『キャットテイル』ね…ねるほど。
ん~、犬が猫にちょっかい出すとは…犬の性ってやつ?
「尻尾を掴んでしまって…」
「にゃう~、痛かった~!!」
わざとらしく言う香鈴。
「だからそのことはゴメンって」
「うるさい!うるさい!彩里おねーちゃんのばぁか!!」
「なんだとぉーっ!!」
喧嘩、再び。
わーぎゃーと叫ぶ二人に対して、あんまり怒鳴りたくはないけど、仕方ない。
「いい加減にやめなさい!!」
その怒声にビクゥッ!と反応する彩里と香鈴。
あ、さり気なく春姫と神無月は耳栓してるし…
「まったく、もう。そんな喧嘩ばかりしてると、私嫌いになっちゃうからね」
「「…ごめんなさい」」
さすがに私に嫌われることは嫌なのか、すぐに謝る彩里と香鈴。
さて…それはいいとして、一つだけ疑問がある。
「そういえばさ、春姫はどうやって喧嘩を止めたの?レーザーライフル使ってないんでしょ?」
「あー、えーと…それはですね…」
春姫のぎこちない笑顔。後ろの方で、彩里と香鈴が震えている…う~ん。
そういや…どうして試作段階のアングリフ・ダイバーがここに転がってるんだろう?
「もしかして…コレ使ったの?」
私の問いに春姫が、こくりと頷く。
「…どーやって?もしかしてそのまま投げたりとか…してないよね?」
「春姫さんは、“それ”をそのまま投げて二人を止めていました」
私の問いに神無月が答え、それを聞いた春姫は「あっ!裏切り者ぉ!!」と叫んでいた。
「まだAIの制御もままならないのに…暴走して、みんながケガしたらどうするの!?」
つい涙がこぼれてしまう。
そんなことを想像するだけでもイヤ…自分が開発したものが自分の神姫を傷つけるなんて。
「わ、私…その、ごめんなさい…マスター」
春姫は私の姿を見てしゅんとうなだれると、泣きそうな顔で謝った。
「でも、まぁ…みんなケガしなくて良かった。
だ・け・ど!もし、またこういうことがあったら…デコピンの刑だからね!!」
私の言葉に香鈴以外が異常なほどに反応した。
「デコピンの刑?何それ??」
無邪気に聞く香鈴に対し「いくら私でもアレは二度と受けたくありませんね」
と、神無月がいつにもまして強張った表情で言った。
「私たちの意識が一時的に飛ぶくらいだから…」という彩里の言葉に対し、
「え~!それなら私もヤダ!!」と答える香鈴。
ヒドイ言われ様だ…しくしく。
時間は過ぎて、夜…私がお風呂から出て部屋に戻ると、みんながクレイドル上で静かな寝息を立てていた。
それを確認し、パソコンから神姫NETに接続すると、メールボックスにメールが届いていた。
「ジャーナルから…神姫オーナー達に警告?」
何なの、これ。
内容を見て、私は驚愕した。
それを確認し、パソコンから神姫NETに接続すると、メールボックスにメールが届いていた。
「ジャーナルから…神姫オーナー達に警告?」
何なの、これ。
内容を見て、私は驚愕した。
『全国の神姫オーナーに告ぐ!
本日、9月1日午前に行われた神姫バトル上にて、手配中の不法改造神姫が現れ、
皮肉にも相手側の神姫はCSCごと破壊されてしまった。
我々は明日、9月2日より神姫センター内に特別警戒網を張り、この不法改造神姫を警戒する。
なお不法改造神姫名は、悪魔型MMSストラーフ“KARASU”、オーナーは不明。二つ名はレイヴン。
見つけた場合は、すぐにでも連絡されたし。
もし、戦いを挑まれても逃げること。
また以前(手配される前)に戦闘を行ったことがある者も、連絡をして欲しい。
では、諸君らの限りない協力を期待する』
本日、9月1日午前に行われた神姫バトル上にて、手配中の不法改造神姫が現れ、
皮肉にも相手側の神姫はCSCごと破壊されてしまった。
我々は明日、9月2日より神姫センター内に特別警戒網を張り、この不法改造神姫を警戒する。
なお不法改造神姫名は、悪魔型MMSストラーフ“KARASU”、オーナーは不明。二つ名はレイヴン。
見つけた場合は、すぐにでも連絡されたし。
もし、戦いを挑まれても逃げること。
また以前(手配される前)に戦闘を行ったことがある者も、連絡をして欲しい。
では、諸君らの限りない協力を期待する』
KARASU…ですって?
春姫が一ヶ月前に戦って、負けた…あの?
この一ヶ月で何があったのよ…嫌な予感がする。
そんなことを考えながら、私はベットに突っ伏した。
春姫が一ヶ月前に戦って、負けた…あの?
この一ヶ月で何があったのよ…嫌な予感がする。
そんなことを考えながら、私はベットに突っ伏した。