『セルノとぼくの初対面』
「…あいからず重い」
四階建て団地の階段をのぼりつつ、ぼくは呟いた。
2036年にもなって未だに階段しかない設計はどうかしていると思う。
それに、今背負ってるデイバックに入ってるものが重すぎるのだ。
四階建て団地の階段をのぼりつつ、ぼくは呟いた。
2036年にもなって未だに階段しかない設計はどうかしていると思う。
それに、今背負ってるデイバックに入ってるものが重すぎるのだ。
武装神姫を買ったのは初めてではない。
現に今、家の中で猫がグースカ寝ていることだろう。
今回は二人目、新発売の子をお迎えしたわけだ。
しかし本体+クレイドルは非常に重い、こんなに重いものなのか?
「重心が後ろに偏ってるんだから、転んでもおかしくないよなぁ」
現に今、家の中で猫がグースカ寝ていることだろう。
今回は二人目、新発売の子をお迎えしたわけだ。
しかし本体+クレイドルは非常に重い、こんなに重いものなのか?
「重心が後ろに偏ってるんだから、転んでもおかしくないよなぁ」
つるっ
「あ」
きのう降った雨のせいで階段が滑りやすくなっていた。
で、足を滑らしたわけだ。
いくらなんでも、話題をだした途端に起こらなくても…
とか考えてたら、床に叩きつけられた。
きのう降った雨のせいで階段が滑りやすくなっていた。
で、足を滑らしたわけだ。
いくらなんでも、話題をだした途端に起こらなくても…
とか考えてたら、床に叩きつけられた。
だけど、パンパンになっていたデイバックのおかげで頭をぶつけずに済んだ。
すごく鈍い音がしたけど大丈夫かなぁ…。
「ぅぎゃう~ぅっ」
なんかうめき声が聞こえるので、その場でバッグを開けた。
クレイドルは無事だが、本体の箱がつぶれている。
中身を取り出すと小さな手がビクビクふるえながら伸びてきた。
「大丈夫かい?」
這い出てきた小さな少女は青い目でぼくを見据える、目に涙をうかべながら。
「い、痛かったです…」
彼女は"ゼルノグラード"、Arms in Pocket社の新商品だ。
「ごめんごめん。でも助かったよ、きみの箱のおかげで頭を打たなくてすんだからね」
「自分より箱ですか…orz」「そういうわけじゃないって!」
その後彼女をなだめるのに、ぼくは数時間を費やしてしまうのだった。
すごく鈍い音がしたけど大丈夫かなぁ…。
「ぅぎゃう~ぅっ」
なんかうめき声が聞こえるので、その場でバッグを開けた。
クレイドルは無事だが、本体の箱がつぶれている。
中身を取り出すと小さな手がビクビクふるえながら伸びてきた。
「大丈夫かい?」
這い出てきた小さな少女は青い目でぼくを見据える、目に涙をうかべながら。
「い、痛かったです…」
彼女は"ゼルノグラード"、Arms in Pocket社の新商品だ。
「ごめんごめん。でも助かったよ、きみの箱のおかげで頭を打たなくてすんだからね」
「自分より箱ですか…orz」「そういうわけじゃないって!」
その後彼女をなだめるのに、ぼくは数時間を費やしてしまうのだった。
こうして、ぼくとゼルノは出会った。
著者:第七スレの6